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蜍???ぎ繝ャ繝ュ--SYSTEM ERROR:[勇者ガレロ]


――――――――――――――――――――――――――――――

 【蜍???す繝翫Μ繧ェが解放されました】


 『蜍???す繝翫Μ繧ェ【蜍???ぎ繝ャ繝ュ】』を閲覧しますか?


 ◇ はい

   いいえ

――――――――――――――――――――――――――――――


◆◆◆


 魔物が襲ってくる。


 仲間が次々と殺されていき、ついに自分の番。


 周囲を見渡せば死屍累々。四肢を切り刻まれた者、生きながら炎に焼かれた者、ドロドロに溶かされて骨さえ残さなかった者――。自分は一体どんな殺され方をするのだろう。


 嫌だ。


 嫌だ、嫌だ、嫌だ――。


 死にたくない。


 あんなふうに、


 あんなふうに、


 喰われたくない――。

 

 師匠みたいに――バジフィールドみたいになりたくないッ!



 だったら、


 だったら?


 強くなるしかないだろう。


 魔物にも、人間にも、誰にも負けない戦士に。


 勇者に。


 なるしかないだろう。



 ……呼ぶ声がする。


 誰かが俺を呼んでいる。


 なんて安らかで心地よい声だろうか。



 ――戦え、と言っている。


 ああ、アンタが神様か。


 いいぜ。なってやるよ。


 俺が、俺こそが、勇者だ――。


「……」


 目が覚めた。


 寝起きは最悪だった。仮設の診療所らしく、両隣には簡易式のベッドが並び、横たわる重傷者が呻き声を上げていた。鼻につく血と泥と薬品の臭い。それと――死臭。どのベッドのやつか知らないが……死んじまったらしい。


 俺は……俺は……死なねえぞ。


 死にたくねえ……!


 起き上がる。全身の筋繊維が千切れるかのような激痛が走る。そんなに無理をしただろうか。


 いや、これは――肉体が変質している?


 力がみなぎってくる……!


「……はっ」


 優越感も高揚感もない。


 ただ湧き上がるのは使命感のみ。


 魔族を――魔王を倒す。


 診療所を出ていくとき、入り口近くのベッドに、実の弟のように可愛がってきた幼馴染みが眠っているのに気づいた。


「……一緒にいられるのもここまでのようだぜ、ハルス」


 決意を胸に、新たな扉を開く。



 ガレロ――勇者覚醒。



(蜍???す繝翫Μ繧ェ 了)



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