第五章:第十六話
ダメージを受けたものがいるが特に問題無く打ち上げを終えたディレット達は、いつものように七日間の休みを各々取り始めた。
休み一日目。
アマラ館施設内部で借りている自室。ベットで横になっている体勢で天井を見ながらディレットは『ラステム』のランク上げを考えていた。
今、主軸にしている『ラステム』の一つ、近接戦闘を主としている『ウォーリア』のランクは三。
この『ラステム』を四、五と上げていき、さっさと中位のモンスターが多くいる地へ行くべきか。MP増加を優先するか。戦闘面を強化するか。
と、いった具合に。
ただ、補足すると、中位ランクとしてる『ラステム』のランク数は五からだなのだが、討伐者組合で推奨してくるものとなると『主軸ラステムとプラスアルファ数』となってくる。
例えば、中位になるとプラス一となって、
ウォーリア[五]と金剛力[五]といったように。
主軸にしている『ラステム』をサポートしている『ラステム』に関しても中位ランク(五)にしたほうが良いとされていて上位ランクとなると、この数もまた上がってくるというものである。
中位へいけば一体を討伐したときに得られるLPは跳ね上がる。
ゴブリンを主に討伐している下位地帯より効率も跳ね上がるだろう。
しかし、中位ランクの『ラステム』が一つあるくらいでは心もとないし、戦闘経験もそうだが、さまざまな経験を低位で増やすという意味もある。
ディレット自身は問題ないと思っていても、他のパーティメンバーがついていけないかも知れない。
むしろ、このままディレットが中位の地帯へ行くと言い出しても皆は――
「いってらしゃい。また生きてたらどこかで会おうな」
と、言ってついてこないのではないだろうか。
それはまた仕方がないことだが、出来ることならと思ってしまうことでもある。
しかし、大きく死が絡んでくるものである。自分がどう言ったところで決めるのは本人達次第。
ならば、そういった考慮を払うため、早めに今のパーティと別れ中位の地で仲間を集めれたほうがいいのか。
だが、今のメンバーはディレットとしても悪くないと思っている。
仲間集めはランク上げとは違うのだ。自分に都合の良い者が集まるというわけではない。むしろ自分の足を引っ張る、また引っ掛けてくる者だっているかもしれない。
それに強さだけではない。背中を預けるだけの信頼も必要となってくる。そして、信頼というものは一朝一夕で集まるものでもない。
モンスターの一体なら、もしくは一組なら相手にできるかもしれなが、それが長い間続くとなると、無理がでてくる。
討伐依頼をこなす期間は一、二日ではない。一週間でもそうは片付けられるものではないのだ。
戦闘時間、『ラステム』の発動するための『AP』も無限ではない。
また、『MP』も一日寝たら全回復するものでもない。
見えないところ、体の疲労だって出てきて戦闘に影響を及ぼしだしてくるだろう。
――やはり、今のメンバーと共にパーティを組んでいられるようにしていくことが早道のような気がする。
それと、そろそろ中位にいってからの報酬の取り分も考えておかなければいけない。
今のまま等分だと同じ強さの者しか入れなく環境が変わらない。ただ、仲良く等分しているのが強さに繋がるものでもないのだ。
怪我による薬、ポーションなどもパーティとして一元管理することで個の負担も軽減できるというのもある。
アディルトにしたらMP関連のポーションだって今後、戦闘で使っていくとしたら個人ではかなり負担になるだろう。その分武器などのメンテナンス費用などは少なくてすむというのはあるが、それでもだ。
加えて強さももちろん必要だか中位、上位になってくると数も必要になると思う。
見張り、飯炊き、買い物など、それほど強さを必要としないものもメンバーとして加入させていって討伐のしやすさも詰めていけば、より多くのLPを取得できていけるであろう。
また、自分達よりランクが低い者を入れた場合、指導も必要かもしれない。
まあ、これは上位ぐらいになってからか……
などとディレットは考えた後、『ナの光盤』を出現させると――
サポート:MPポット[2→3]。※最大MP上昇。
サポート:MPプール[2→3]。※最大MP上昇(最終MPから割合で増加)、魔回(一日のMP回復値)値の上昇。
と、はやる気持ちを抑えて、すでに取得済みである『ラステム』のMP上昇に関わるもの選びランクアップすることにした。




