第四章:第二話
討伐者の村から移動を始めて数日後。
ここまでの戦闘は夜間の襲撃はなく、昼間の一度しかなかった。
二つの作られた橋を渡った所で舗装された道を外れ野道を北上し三時間ほどキャンプ地によさそうな場所を散策する。
一度、ゴブリンとの戦闘にはなったが問題なく討伐した。
西に一キロほど行った先に川があり、道路から数キロ離れた場所で、キャンプ地にするには良さそうな開けた場所を見つけ、そこをキャンプ地に決める。
各々テントを張った後は、焚き木を探したり、少しでも過ごしやすいように斧やナイフで邪魔な木を切り倒したり、枝を切ったりして場を整える。
これにはモンスターが襲ってきて戦闘を考慮したものでもあるが、実際にキャンプ地で戦闘になるのは勘弁願いたいので『竜の粉香』というアイテムを使う。
これは土のような材質で一口サイズほどの饅頭みたいに丸く中が空洞になっている。
これを砕き、砂状にしてからキャンプ地を囲むように二十~三十メートル離れた付近に撒く。
そうすると絶対ではないが、低、中位のモンスターが寄り付かなくなるというもの。
効果は一ヶ月位効果があるが雨、風の影響などで効果が薄まっていく。
主要な材料が何であるかは、今はとりあえず秘密にしておくとしようか。
◇
翌日、この日は休息日として昨日の作業の続きや、休んだりする。
途中、二班に分かれて、ディレット、ビスク、クーア、ゼフ班は川の状況を見に行くことにした。
ついた先では特に異常はなく川の流れも穏やかなものだった。
休憩がてら川で休んでいるとビスク、クーア、ゼフが全裸になって遊び始めて、ディレットは足を水につけながら周りを警戒しその風景を見て過ごした。
そして、夜となり夕食になる。
移動中はパンと簡単にソーセージなどを焼いたもので済ませていたため、その夜の夕食は少し豪勢に見える。
ご飯、豚肉をニンニクと醤油で焼いたもの、ゆで卵、ニンジン、タマネギ、ジャガイモが入ったコンソメスープ。
コンソメスープは毎日飲めるように大鍋に大量に作っておいて、食べない時はディレットの収納空間にしまっておき腐敗を防ぐ。
食事の準備が整って食事が始まった――
「それにしても、この『コンソメDキューブ』ってすごいよな、これをお湯に入れるだけでコンソメスープ味になるんだから。『アマノハシ連邦国』のやつが最初に作ったんだろ?」
クーアがビスクの顔を見て話す。
「え!? 俺に聞いてんの? 俺、転生人だけどアマノハシ生まれじゃないし行ったこともないぞ。ジィーラ生まれジィーラ育ちだYO!」
「ヨってなんだよ。今回は『コーンポタージュDキューブ』も一セット(14食分)だけ買ってみたから次の休息日にでも出すかな」
「俺たちにしたら贅沢とわかってるけど、毎日コンソメスープじゃな。バリエーションがあるといいよな」
ディレットの話に笑顔で答えるクーア。
「バリエーションといえばディレット、味噌も買ってくれよ。味噌汁とか飲みたい」
「ああ、そうだな。今度は買っておくか。他になにかあるか?」
「ほか? うーん。マヨネーズ?」
「マヨネーズか……うまいと思うが、料理にどう使っていいかわからん。
野草とかに付けて食うぐらいしか思いつかないが……どう使うんだ?」
「俺ん家じゃパンにぬって食べたりしたぞ」
と、クーアが言う。
「パンか……まあ、需要があるなら買っておいてもいいけどさ」
「あとディレット俺、もう少しだけご飯を多めに欲しいんだけど……駄目かな?」
ビスクは少し乙女感をだし、上目遣いでお願いしてみる。
「キモいからやめろ。米はそんなに高くないからいいけどみんなはどうなんだ?
もう少し欲しいか? もう少し食いたいと思う奴は挙手して」
アディルト以外が手を挙げる。
「じゃあ、次は米を倍くらい買っておくか。そうするともう飯ごうじゃ効率悪いな。
大きい羽釜も買っておこう。これはパーティ費用として買うけどアディルトはいいか?」
「皆で使うものですからね構いません。それほど高いものでもないでしょう?」
「値段はわからないが、銀判貨一枚くらいじゃないか」
「あー、食事とは関係ないんだけどランタンのオイルもパーティ内で共有しないかな? それぞれがランタンを持つのはいいと思うだけどなるべく共有して節約したほうがいいと思うんだ」
と、ゼフが言う。
「俺はかまわないけど、みんなはどうだ?」
一同が頷き、ランタンのオイルもパーティ費用で買うことになった。
こうして今後のことなどを話し合いながら食事を終えた。




