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グランドハーベスト~傷みやすい『カ』実~  作者: 幻運律総
第四章:ニンジャと小人
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第四章:第一話

 休日を終えて二日後の朝。

 二百体の討伐依頼を受けたディレット達は、

 昨夜は討伐者の村で一泊をして、日が出てから討伐者の村を出て『下位モンスター多発転送地帯』の深部へと続く道を歩いていた。


 目的地は『深度五』の川近くで、歩いて三、四日で到着する予定の場所だ。

 道中は道なき道、獣道をひたすらと進んでいくわけでは無く、整備されている道を途中まで歩いていく予定である。


 そんな道中、常にモンスターに襲われる訳でもないので、暫くすると会話が始まった――


「すごいよなー。こんなとこにも舗装路が作られているなんて、色は黄色っぽいけど良くできてるし」

 ビスクは、水平線先まで続く道を見ながら誰ともなく声を発した。


「討伐がスムーズにできるように道路は何年かに一度補修もされているようですよ」

 アディルトがそんな声を聞き答える。


「そういえば道路を作ることに生きがいを感じている種族がいるって聞いたことあるんだけど知ってる? この道もその種族が作ったのかな?」


「へー、そんな種族がいんのか? まあ、そんな種族がいなくても地の陣魔法で何とかできそうな気がするが……」

 ゼフの話にヨーンズが反応する。


「……MP効率がいいんだろう。それと材質の問題とか」

 と、ディレットが答える。


「なあ、道路があるなら旅車とか買ってもいいんじゃないか?」


「人数が多ければそれもいいけど、その場合報酬の分け前も減るし維持費や世話もしなければいけないよ。

 牽引する馬か獣もモンスターから保護することも考えないといけないし、それにこのまま道路が続く所を進むんじゃないから。

 ……飼うなら、最初は犬系がいいんじゃないかな?」

 クーアの提案にゼフが答える。


「行く前に地図で説明しただろ。『深度五』にある川を渡った辺りで道から外れるって」


「えっ!? ああ、聞いてたよ。ただちょっとそんな風に思っただけで……

 そういえば犬を連れている奴ら割と多いよな。

 犬配達や犬に荷車つないでるやつもいたっけ」

 ディレットが言い、クーアが言い繕う。


「モンスターが全然出てこない……」


「モンスターと言っても警戒はあるのでしょう、開けた場所では身を隠せませんからね。

 これは私達にも言えますからヒャラルラもその調子で周囲の注意は怠らないようにお願いしますよ」


「なあ、ディレット。今日は道路にテント張って夜営するのか?」


「そうだが、他の討伐者なんかが旅車で通る場合があるから道路の真ん中にテントを張るわけじゃないぞ」

 ビスクの質問にディレットが答える。


「わかってるよ。それより結界の外で夜営しても大丈夫なのかな、

 夜になったらモンスターの集団が襲ってくるんじゃないのかな」


「まあ、その可能性もあるよな。

 むしろ俺としては襲ってきて欲しいぐらいなんだが、そうすればわざわざこっちから出向く必要もないし。

 最初の討伐依頼の時でわかったが頻発地区と言っても、恐ろしい数と遭遇するわけではないからな、むしろ少ないと感じる。

 だが、これは他の討伐者が頑張ってるって結果でもあるしな。

 というわけで夜モンスターと会う確率もそんなに高くないと思う」


「夜は襲って来て欲しくないなー。寝てたらとっさに行動するのは難しいよ……」


「そんなに不安になるな。

 道中では、使わないがキャンプ地ではモンスターが寄ってこないようにするアイテムも買ってある。

 ゴブリンも夜行性ってわけじゃないし、獣型モンスターも火に警戒があるのが多いから焚き火を絶やさずいればあっちから警戒して離れるだろう、まあ姿を見られたら襲ってくるけどな」


「目的地では、どれくらいの戦闘を考えてるんだ?」

 と、ヨーンズが言う。


「そうだな……日に三戦出来ればいいと思ってる。

 そうすればこの二百の討伐依頼を終えて、三百の討伐依頼を受けた時も同じ場所でって思ってるしな」


「えっ!? ディレット次から三百の討伐受けるの? 飛ばし過ぎじゃない? 少し二百でならしたほうがいいじゃないかな」


「ゴブリンなら二百も三百も変わらないだろ。なら報酬がいい三百で決まりだ」


「この地帯にはゴブリン以外にもモンスターがいるんですが……」

 アディルトが引きつった笑顔を浮かべながら言う。


「そういば、オークって会ったことないんだけどなんでだ?

 ゴブリンの次に遭遇率が高いって聞いたんだけど……

 クーア達は戦ったことあるのか?」


「いや、ないな。俺たちが相手してたのはゴブリンだけだったよな」


「そうだね」

 ゼフがクーアの言葉に同意する。


「同じモンスターといってもゴブリンとオークそれぞれのテリトリーがあるのでしょう」


「そうなの? じゃあ多種モンスターが団結して戦うってことはないんだ?」

 アディルトが言ったことにビスクが質問する。


「ゴブリンとオークが争っていることもあるようですし、団結しているというわけではないようです。

 ただ団結して戦うこともあるようですが、頻度は低いようですよ」


「ふーん。モンスター達にもいろいろあるってことかー」


「オークってランクはいくつなの?」


「下位[C]だよ。ちなみにゴブリンは下位[D+]。

 ギルドが推奨しているランク以内だから問題ないと思うよ。

 ディレット達はランク差が三あった、エリュマントス(下位[B])を倒したんだし大丈夫だよね」

 ヒャラルラの質問にゼフが答える。


「――! なに、その話しちゃう? その時の俺が活躍した勇姿の話を聞かせようか?

 俺がこうエリュマントスを引きつけてね……」


「あ~。その話はもう聞いたからいいって……」

 何度も聞いた話題で飽き飽きのクーアが顔を顰めていう。


 そんな、会話をしながら目的地に向けて移動していった。


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