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第一章:第八話

 翌日。


 ディレットは、一人野外道具店に来ていた。


 先日、アディルトと食材を買うのは済ませたのだが夜、米を炊くための飯ごうが足らないことに気がついた。

 皆に飯ごうを持っているか聞いたところ、持っていないとのこと。

 自分用のは、持っていて一つで二人分は炊ける。

 例え、彼らと今回限りとしても、これからパーティを結成してやっていくなら、もう一つあってもいいと思っての判断である。



 ◇



 ディレットの親達は、港町から首都近くの街まで主に魚の行商で生計を立て生活をしていた。


 月日が経って収納魔法を取得して使えるようになってからは手伝いも始める。

 収納空間内は、鮮度が落ちないため、主な卸先は高級料理店などであった。

 高級店というだけあって高く買い取ってもらっていたので、同世代の者よりも多く金を稼ぐことができた。


 日々の暮らしは行商の関係から野外の活動が多く、夜営などはしょっちゅうであった。

 そのため、野外道具に関しては買い揃えなくても一通り所持はしている。

 稼いだ金は、興味をもった野外道具を買ったりしていたので、駆け出しの討伐者には無駄によい野外道具だったりする物がある。


 ディレットは、行商の移動途中などの合間に母親やもう一人の同族であるラッグから勉学と戦い方を教えてもらっていた。

 二人は、百年を超え生きてきたものなので知識、人生経験は豊富であった。

 そんな彼、彼女からワンツーマンの超スパルタで叩き込まれたので偏り(戦いに関して)があるが大抵のことは知っているし、自身で解決ができると自負している。


 行商途中では、盗賊やモンスターに襲われることもあった。

 だが、二人の力はとても強力で外敵に関しては何も不安などなかった。

 しかし、ディレットが討伐者になると打ち明けた時から襲撃の処理も任されるようになり、超スパルタだった教えが、超絶スパルタに進化(主に母親の教え)して、生き続けられるかの瀬戸際で日々を過ごしてきた。


 ディレット自身、関わってきた人物はかなり少ない。

 だが、極限に追い込まれた人物の挙動、思考を見てきたこと感じてきたことで、壁内の街で平和に暮らしているものより、経験があり判別できるのではないだろうか。


 だから、この飯ごうを一つ買っておくという行動は、これから長い付き合いになる仲間かもしれない。

 と、いう浮足立ったものではなく。ましてや無条件で施しをするものでもない。

 あくまでも、無事に依頼を達成するために、自分が出来ることをしている必要行為なのだ。

 もし、戦果も低く、頼りきった思考の者がいる場合は、パーティから外れてもらう予定でもいる。

 なので、ディレットが今気掛かりにしているビスクのことは、胸の内に止めておくとする。



 ◇



 野外道具店ではテント、ランタン、縄、シャベル、殺虫線香など、

 野外生活で必要な物が売っていて、駆け出し討伐者には『野外活動セット』なども売られている。


 『野外活動セット』の中には初心者のために必要最低限の野外道具が入っているが、飯ごうは入っていない。

 通常の討伐者は、日々の食料を『スティックレーション』と呼ばれる、少量ながら一日に必要な栄養が詰まったものを食べるからだ。

 形状は、二つの棒状がならんだものが紙袋に包まっている。それが一個(一日分)として売られている。


 一個の価格は、銅判貨三枚で一ヶ月セット(二十八日分)だと通常、銀貨八枚と銅判貨四枚だが、銀貨八枚となってお得になる。

 ちなみに『スティックレーション』は、割とどこにでも売られていて、アマラ館内の販売店でも買うことができる。


 ディレットも収納空間があり、料理ができる食材を持っていても、この『スティックレーション』は携帯して食べていくものである。

 昨日の買い物で一ヶ月セットを買って、今回の討伐準備に備えていた。


 目当ての飯ごうを見つけて、次はランタン用のオイルを探す。

 野外活動中の光に関しては光魔属性持ちなら常用魔法で光をつくることも可能であるが、持っていないので文明の力を借りる。

 焚き木、たいまつなども利用するが、ランタンを持っていた方がいろいろと便利だから。


 野外道具店で買い物を終えて、次は薬店へと向かう。


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