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何も変わらない【短編】  作者: 暇人
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ありふれた日常

初投稿です。

何も変わりません。

字数は一万ちょっと位の短編にする予定ですが、一度にそれだけ書くのは面倒なので、連載という形式にしました。

4月7日

今日から僕の他愛もない淡々とした日常を綴ろうと思う。

僕が大人になった後、もしかしたら思い出として懐かしめるかもしれないから。

それじゃあ、まず今年のクラスを発表する。

『高校2年』新入生でもなければ、卒業生でもない。中途半端な学年だと、僕は思う。

今年のクラスは2-3。

クラスメートの大半は、関わることはないだろうから、特筆すべき人だけ書くか。

まず野口。

去年は、僕の数少ない話し相手になってくれた友人だ。

親友、と言うほどでもないがそこそこ仲は良い方だと思う。

また一年よろしく。


次に斉藤。

どうやら転入生らしい。交友関係の乏しい僕は、一年から居るものと思っていた。去年はクラスメートの顔すら覚えていなかったのだから、当然と言えば当然だ。恐らくグループとしては男子ちょいヤンキー組(須田とか田口とかのグループ)に入りそうだ。僕とは2年間縁は無さそうなので、卒業のころには名前も忘れているだろう。


最後に嶋崎。

暴君であるという話は、僕の耳にも届いていた。

去年ターゲットにされていた人は不登校になったらしい。

神経を逆なでしないように気を付けなければ、次の標的は自分かもしれない。


女子は…。別に話すこともないしいいか。



4月8日

無駄に厚い教科書が配られた。

その気になれば人も殺せそうな重さだ。

それと、嶋崎の標的になるというのは杞憂だったようだ。

菅井という、見るからにクラスカースト底辺レベルのが、早速絡まれていた。

出席番号が近いのだ、仕方ない。

弱者は強者には勝てない。従うしかない。


4月9日

今日は朝から眠かった。

まだ休みの気分が抜けず、日が昇るころまでゲームをしていた僕が悪い。

しかし、そんな眠気も嶋崎が菅井を教科書で叩く音で吹っ飛んだ。

いじめになるまでの時間が、こんなに短い事に驚きながら、ようやく冴えてきた頭を手元の文庫本に向けた。

誰もそれを止めるなんて馬鹿なことはしない。

止めたら最後。次は自分だ。皆それをわかってる。

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