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俺は異世界に召喚された  作者: 達海らおと
第1章〜出来過ぎた一週間〜
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第15話<温泉>

俺は今、温泉につかっている。俺以外の人が男湯にはいないので、貸し切り状態である。


俺は、夜空に輝く星を眺めながら。


「ふぅー。やっぱ温泉は趣があって疲れが取れるし、最高だなー」


アンデット達のクエストの報酬金を受け取った後、昼間から宿屋を探し、温泉付きの宿屋に宿泊することになり、今に至る。


異世界と言っても、温泉は日本の和の雰囲気を感じさせる作りになっているので、安心感を覚える。


俺は、体を伸ばしながら。


「俺がここの世界に転移されてから、もう四日目か。いや、もうすぐに四日目が終わり、五日目突入だな〜」


俺は、異世界に来てからのことを思い出していく。


まさか、自分がこんな目に会うなんて誰も考えないよな。


楽しい時もあれば大変な時もあり、とても俺の異世界での生活は充実していると言えるだろう。


それもこれも、ハルとイノリのおかげだろうな。あいつらがいなかったら、今頃俺が何をしているのかなんて想像もつかない。


俺は温泉から上がり、ゆっくりそして、確かな足取りで、脱衣所に向かって歩いて行く。



************



流石に浴衣までもがあるわけではなく、俺は、制服に身を包みながら宿泊する部屋を開け、部屋の小さな広間に行って。


「たっだいまー」


「あ、おかえりー」


「おかえりさまで〜す♪」


ハルとイノリはガイドブックを開けながら、夕食をどこで食べるかという、相談をしていた。


俺は 、二人の向かいに座り。


「夕食、どこで取るのか決めたのか?」


「うん。[一つ星のカルビ]って言うお店に行こうと思ってるの」


なんだか、おしゃれそうな名前の店だな。でも、油油してそうだな。


「さ、シンジも行きましょうよ〜」


イノリが立ち上がり、俺の手を引っ張ってくるが。


「悪いな。今日は二人で楽しんで来てくれ。俺は、のんびりと静かに飲みたい気分なんだ」


「う〜、分かった。シンジも男の子なんだし仕方ないよね」


ハルは、俺を優しく見つめてくる。


絶対、ハルは誤解をしてるよな。俺、なんか変なこと言ったかな〜。


そして、ハルとイノリは部屋の出入り口のドアを開けながら。


「それじゃあ、楽しんで来てくださいよ〜。私達はもう行くので」


ハルとイノリが部屋から出て行き、部屋が静かになる。



しばらくしてから、俺も立ち上がり。


「飲みに行くかー」


そう呟いて、部屋から出て行った。




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