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閑話

すいません。今回は短い文しか書けませんでした。

次回、戦闘シーンを描きます。

 司馬懿が考えていたのは、いかに敵と戦わないようにするかである。

 

 敵は2万に対して、こちらは500人ほど。


 いくら兵器が優れているとは言え、戦えば、そう時間が掛からずにこちらが全滅するのは目に見えている。

 そこで司馬懿は戦わないようにするため、敵を攪乱させる方法を考えたのだ。



 ここで、一旦情報を整理しよう。

 敵はこちらがトーチカ陣地を占領していることを知らない。

 なぜなら、敵が分かっているならこちらを一刻も早く殲滅しようと掛かってくるため、森の中で休憩など取らないであろう。その最中に発見でもされればせっかくの奇襲が無駄になる。

 これを利用しない手立てはない。

 そうとなると、敵に対して我々を味方だと誤認させるのが一番良い。

 博打ではあるが、それ以外に勝機を見いだせる策はないわけだ。それに、すぐにグデーリアンの部隊も到着するから長く持たせる必要も無い。


 そこで必要なのは、まず敵の服である。

 敵の死体が着ている軍服にはきれいな物と血で汚れてしまっている物がある。

 前者は一撃で頭などを打ち抜かれたもの。後者は機関銃などで四肢を穴だらけにされたものである。

 その前者の物をいくつか持ってきて、兵士に着替えさせた。

 条件に当てはまる服の数は少なかったが、元々兵士の数も少なかったために間に合わせることができた。足りなかった兵士はトーチカ内で待機となる。

 後は、敵にあやしまれないように振る舞いながら、グデーリアン達を待つだけだ。


 これで、時間稼ぎの問題は片付いた。

 しかし、グデーリアン隊が到着しても、数は劣勢であることには変わらない。

 これを覆すためにはもっと大きな何かをしなければならない。

 そこで司馬懿は情報に見落としがないかもう一度、洗い直すことにした。

 



 ・敵は森の中で休憩を取っていた。

 ・敵は騎馬隊のみから編成される2万の軍勢である。

 ・敵はこちらがトーチカ陣地を押さえたことを知らない。

 ・ここから10kmほど行くと最前線に当たる。

 ・後方には本隊の8万ほどの軍勢。

 ・こちらは、総数2千 戦車20両(出撃時点で)。






 これらの情報を見たとき、司馬懿は一つのことに気付く。


 敵はトーチカ陣で騎馬隊の駐屯をさせる気だと。


 理由は敵の先鋒の陣に行くのであれば、本隊と共に来れば良いし、わざわざ騎馬隊のみにする必要はない。また、敵は騎馬隊のみの伏兵と言うことは、機動力が必要でジーマンにばれては困る作戦を遂行中であると言うこと。つまり、後方攪乱を狙っている可能性が高い。となると、その基地となるには前線から離れすぎず、かつ敵に気付かれにくい場所がのぞまれる。ここ以上にその条件がそろっている場所はない。

 故に、騎馬隊がここで野営をするつもりだと言うことは推測が着く。

 そこで、司馬懿は敵がここで、野営をした後にその馬を逃がして敵の主戦力を封じた後で攻撃する案を考えた。

 以上の案を司馬懿は全軍に通達し、その策は採用されることとなった。

 


 前線から敵の先鋒が、森を抜けたとの報告が来た。

 グデーリアン隊到着まで後30分。

 後の歴史の教科書に載るまでに有名になる「ドニエパルトーチカの戦い」の舞台は、こうして幕を開けた。

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