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第十二話 震撼

司馬仲達。

その名は三國志を語る上で欠くことのできない人物である。三国時代に終わりを訪れさせた。江内群温県考敬里出身で曹操に仕えたが、その能力のあまりの高さから曹操から忌避されている。また、諸葛孔明のライバルとされて五度に及ぶ孔明の北伐を凌ぎきった。その後、幾多の戦いを勝利へと導いた仲達だが、魏内部の政争に巻き込まれ、呆けたふりをして相手を油断させ一瞬の隙を突いて軍事クーデターに成功。魏の全権を握り、後の孫の司馬炎が作る西晋の礎を築いた。



「司馬懿が女だったとは…」


「僕が女だと都合が悪いのか?」


「いや、司馬懿は男の人として描かれているからな。予想外で」


「ああ、曹操が女好きだったからな自分が女だとばれると面倒くさかったから、男装をしていたのだよ」


「なるほど。それを勘違いした人が歴史書を作ったから司馬懿は男として描かれたのか」


「そういうこと。ところで、僕を呼んだのは何でだ?」


「これから確実に戦争が始まる。そのときには軍師が必要なこと。それからこの国が信用できないから、そうした面でも頭脳派が必要だったから」


「分かった。協力しよう。魔法の国とか面白そうだしね」


「なぜ、魔法の国だと分かったんだ?俺はそれに関してはまだ何も言ってないはずじゃ…」


「何、簡単なことだよ。死んだはずの人間を呼び出すのはできない。それができると言うことは技術の進歩か魔法かのどちらか。ただ、この部屋を見る限り、それほど技術的な進歩は見られない、もちろん多少は進歩しているが死んだ人間を呼び寄せられるほどではない。ということは魔法しかないということだ。それにさっきから窓の向こうで魔法らしきものが見えるしね。」


 そう言って司馬懿はカラカラと笑った。

 真一達が窓の外を見ると確かに佐藤達ハーレム軍団がとんでもない大きさの火の玉を吹っ飛ばしているのが見えた。

 とはいえ、さすが司馬懿である。これだけの情報を一瞬で整理し予測を立てるとは。その能力の高さを見せつけられた真一達は改めて驚愕した。


「そろそろ報告の時間だな」


 真一がそうつぶやき、守がFu2の前に座った。


「何だい、それは?」


 司馬懿は興味津々でFu2を見た。


「これは無線機というもので遠くの人とすぐに連絡を取り合うことのできるものだよ」


「そいつは便利だな。僕の時代にもあればもっと犠牲を減らせたのに」


 そう言って司馬懿は暗い顔をした。

 そんな司馬懿に声をかけられる人は誰もいなかった。


「来ました!」


 鋭い声で守が叫び、内容を書いていく。

 

しばらくすると、守が鉛筆を置いた。


「どうだった?」


 真一が聞くと守がメモした紙を黙って渡した。


「これは……」


 その内容に皆が凍り付いた。

 そこに書かれていたことは




 魔王軍進行せり 目標はコットン王国 追って詳細を連絡す


いよいよ戦争が始まります。

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