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美色のご褒美

どうも!今回は31話目ですね!

更新遅れてすいません!

よろしくお願いします!

「俺は美色の兄秋川裕司だ。」


美色についてきた男はそう名乗った。


「秋川裕司ってまさか、あの…!?」

「あんまり大きな声で言わないでくれ。人だかりがあまり好きじゃないんだ。」


秀が驚くのも無理のない話だった。


この秋川裕司という人物2年前オリンピック陸上ハードル種目で初出場ながら2位という成績を残している、今後優勝候補の陸上選手だ。


まさかそのオリンピック選手の妹が美色だなんて思いもしなかった。


「ごめんね、青山。昨日の夕飯の時うち今日のこと嬉しすぎて喋っちゃったの…」

「そんなことより、美色のお兄さんこんなすごい方なんて思わなかったよ。」

「そのことで有名になるってなんか嫌だから今まで話してなかったんだ。」


美色にはそういうこだわりがあるらしい。


「青山秀って言うんだよな?」


いきなり肩を掴んで言ってきた。


「は、はい。そうです。」

「今日、美色におかしなことしたら承知しないからな。」

「分かりました…」


(着いてくるあなたの方がおかしいでしょう)


内心そう思ったが、口には出さないようにした。


「ところで美色、今日は何をするの?」

「んー、そうだなぁ、とりあえず一緒に買い物手伝ってよ。兄さんがいるから派手なことができなくなっちゃったから。」

「派手なことってなんだ!俺に言えないことなんかするのか!」

「兄さんには関係ないでしょ!うちの勝手でしょ!?早く帰ってよ!」


2人が睨み合いを始めてしまった。


「2人と落ち着いて!こんなところで喧嘩したら目立ちますよ!」

「そうだな、俺には気にせず2人で楽しんでくれ。」

「気にするってば!」

「まぁまぁ…」


このまま話を続けると睨み合いで1日終わりそうだったので秀が仲介に入り、早速美色の買い物へ行くことにした。


「買い物って何買うの?」

「服とか買いたいなって。夏用の服があんまりなくって、今年は買っておこうかなって。」

「今年?」

「あ、な、何でもない!忘れて!」

「そう?」

「夏は部活がほとんどだったからあんまり服がないの!」


何か隠して話してそうだったが、特に気にしないようにした。


「美色だったら何でも似合いそうな気するけどな。あんまり悩む必要ないんじゃないかな?」

「え?そ、そう?そんなこと言われたのはじめて…」

「ん?最後の方聞こえなかった。」

「な、何でもないっ!」


美色は照れて顔をあわせてくれなかった。

その時少し後ろを見る余裕があったのでチラ見してみるとお兄さんがものすごい険悪な顔をこちらに向けていた。




そのままショピングモールへ着き洋服屋を回り始めた。


「ねぇ、青山。この青い服と黄色い服どっちがいいかな?」

「どっちも似合うけど…うーん、黄色の方が似合うんじゃないかな?」

「じゃあこれ買お!」

「決断早いね。本当にいいのそれで?」

「うん!青山がいいって言ってくれたのは絶対に似合うはずだから!」

「保証は取らないよ…」

「だって、そんなの…青山が似合うって言ったら買っちゃうでしょ…」

「え?なんか言った?」

「何も言ってない!次行こ!」


また美色に誤魔化されたが、何も聞かないようにした。

午前中はあと2つのお店を見た。

美色に指定された服をどちらか選ぶと即購入という流れで服の購入をしていった。


時計を見るともう12時を超えていた。


「あ、もうこんな時間だからお昼でも食べない?」

「そうだね!お腹すいてきたからね!」


美色も携帯で時間を確認しようとした時1件メールが入っていた。


「あれ?メールが入ってる。」


こんな時間に誰だ?という顔でメールを開いた。


「え?兄さんからだ。」


メールにはこう書かれていた。


"俺は帰る。あとは好きにしろ。"


「兄さん帰るって。」

「そういえば、途中から気にしてなかったけど、いなくなってたんだ。」

「よかったぁ。これで好きにできる!」

「無茶振りはやめろよ。」


妹が可愛そうと感じたのか、それとも問題ないと見たのか。どちらかは分からなかったが、どうにか監視の目はなくなったみたいだ。


その後はお昼を食べ、またお店を周り始めた。

美色に買うものはないの?と聞かれたが、特になかったのでとことん美色に付き合った。





服の店を周り途中休憩しながら買い物をしていたらもう18時に近づいていた。


「青山!今日はありがとね!すっごく楽しかった!また行こうね!」

「うん、また行こう。」

「本当に何も買わなくていいの?」

「うん、だって今日は美色のご褒美だからね。」

「う、うん…」


また美色は顔を赤くした。


「じゃあうち帰るから。じゃあね!」

「うん、また学校で。」


秀と美色は別々の道を帰っていった。


秀は携帯を確認すると歌音から一通メールが入っていた。


"2人とも楽しそうで安心。ありがとう青山くん。"


「なんだ、やっぱり見に来てたのか。」


メールを見ながら笑ってしまった。

しかし、歌音の監視に全く気づなかった。

ありがとうございました!

この春少し大変になってますが、更新はやめないので!笑

今後もよろしくお願いします!

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