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先輩という立場

また少し更新遅くなりました。

最後まで読んでいただけるとうれしいです!

「ふぁぁ、そろそろ寝るか」


秀が就寝しようとベットへ入ろうとした時秀の携帯が鳴った。


「なんだ?こんな時間に」


表示名を見る


鈴也からだった


コールを3回聞いてから電話に出た。


「はい、もしもし。」

「お、秀か?」

「そうだけど」

「明後日頑張ろうな」

「それ何回言うんだよ」

「ちょっと興奮しているのかもしれない」

「はいはい、分かったから俺もう寝るから切るぞ」

「了解。しっかり準備しろよ」

「分かったって」


と言い残して電話を切った。

部活が終わったあと鈴也と帰ったのだが、ほとんど明後日頑張ろうなと言っていた。


「どんだけ楽しみなんだよ」


秀は部屋の電気を消してベットへ入った。



翌朝

秀はいつも通り学校へ行く。

そしていつも通りに教室へ行く。

いつも通り準備していると


「青山くん、1年生が呼んでるよ」

「分かった、ありがとう。」


秀は廊下に出る。

するとそこには凛がいた。

が、しかし様子が少しおかしかった。


「青山先輩…あおやませんぱいっ…!」


と言って秀に抱きついて泣いてしまった。


「……っ。ううっ…」


凛はポロポロと涙をこぼしながら秀の胸の中で泣いていた。

周りにいた生徒達が何事かと一気に秀達が注目の的になる。

するとタイミングがいいのか悪いのか美色がやってきた。


「えっ?え?どういうこと?なんで凛が青山に抱きついているの?」


美色は戸惑いを隠せない様子だった。


「ち、違うんだ!美色!様子がおかしいんだよ。」

「……なんで?なんで?」


美色は一向に耳を向けない。


「何事ですか?」


人混みの中から聞き覚えのある声が聞こえた。


「歌音!助けてくれ!」

「何があったんですか?」


歌音はとても冷静な口ぶりで状況を把握しようとした。


「…と、青山くんはこの1年生に呼ばれて廊下に出たら泣き出して抱きつかれた。これでいいわね?」

「あぁ、そうなんだ。どうにか事情を聞こうとしてもずっとこのままなんだよ。」

「そう…」


歌音は冷静にその場の状況を把握した。

美色はいまだに状況を把握してない。

歌音は凛に優しい口調で状況を聞いた。


「どうしたの?私たちに出来ることなら協力するわよ?」

「あの、あの…」


凛は涙顔でぐしゃぐしゃの顔を歌音の方へあげてようやく話だしてくれた。


「こ、これが…」


と、凛が両手を広げるとそこには折れたヘアピンがあった。


「これはヘアピンね…」


歌音は折れたヘアピンを持って見た。


「青山くん、このヘアピン見覚えある?」


歌音はヘアピンを持って秀に見せた。


「それは、俺が昨日あげたヘアピンだ。美色も同じやつ持ってるはずだから。」


秀がそう言って、まだ混乱中の美色を強引に手を引っ張った。


「美色、しっかりしろ!昨日俺があげたヘアピン持ってる?」

「ふぇ?持ってるよ?ほらこれ」


美色はカバンの中から大事にしまってあった袋ごとのヘアピンを取り出した。


「一緒ね」

「どう見ても一緒だな…」

「一緒なのはいいんだけれど、なぜ私にはないのかしら?このふたりはあなたからもらったって言っているけど?」


不意に歌音がダークゾーンに入った。


「いや、違うんだよ!これは2人に陸上の大会頑張ってもらおうと思ってお守り替わりにあげただけだよ!」

「ふーん、そうなのね。分かったわ」


以外に潔かった歌音であった。


「それで?なぜこれが折れているのかしら?」


歌音はまた凛に話しかける。


「えっと、その…昨日部活終わったあとに…同級生の陸上部の子に校舎裏に呼ばれて…」


凛の話はこうだった。

昨日部活が終わったあとに同じ部活のメンバーに呼び出されたらしい。

そこでことが起こった。

2人組で凛へ問い詰めた。

なぜあなただけ青山先輩にいいふうに見られているのかと。

そこで凛の髪に着いていたヘアピンをその場で踏み潰し、今日に至るということだ。


「これはひどいわね」

「ひどい…」

「わ、私青山先輩に申し訳なくって…申し訳なくって…」


また凛は泣き出してしまった。

すると今まで無言だった秀が口を開いた。


「凛、これ誰がやった?」

「え?えっと…私と同じクラスの東浜桃花(ひがしはまとうか)ちゃんと梶谷茉琳(かじたにまりんちゃんです」

「そうか」


秀はすこし黙り込んで、また話し始めた。


「歌音、美色手伝ってもらっていい?」

「何をですか?」

「何を?」


歌音と美色が秀に視線を集めると秀の目が変わった。


「少しやってはいけないことを教えに行きますか。」


それを聞いた歌音と美色は同時に頷いて


「分かったわ」

「協力する」


そう答えた。


「凛、ここからは俺達が何とかするからもう泣かないで。」


秀は凛に優しくそう言った。


「ありがとうございます!!」


ぱっと明るい笑顔を凛は見せてくれた。

最後まで読んでいただきありがとうございました。この展開は自分的には好きなので1度は書いてみようと思ってました。

また早めに更新できるように頑張るので次もよろしくお願いします!

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