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浮気の罪の重さと親友の思わぬ助け

今回は詩織、歌音、美色3人が危ない関係になる話です。そんななかで予期もしない助けの鈴也!親友って大事だなって改めて思いました。

 朝のショートタイムが終えるとすぐにこの話に食いつきてきた2人


「どういうことですか…一体…!」

「青山、うちより立川さんが…」

「ちょっと待ってくれ!訳があるんだ!」

(あぁ、もうやだ…どうしたらいいんだ…)


 2人がやることはどんなことかもう予想はついていたが、いざ起こってみると嫌なものは嫌という感情が秀の心の中に渦巻いていた。


「昨日、たまたま帰り一緒になって帰ってただけというか…なんというか…」

「なんですか?その続きがあるんですか?」

「いや、一緒に…」

「昨日は美味しかったねあのパンケーキ!」


 横からスライドするように詩織が会話に入ってきた。

(おいおい、嘘だろ、やめてくれ…!)

「そうなんですか、昨日2人っきりで駅前のコーヒー屋さんに入ったと…」

「待てよ、まだ駅前って言ってないだろ!しかもなんでコーヒー屋って分かるんだよ!」

「青山…青山…」


 そうつぶやく美色は、今にも泣き崩れそうだった。事態が悪化するなか質問攻めがはじまった。


「それで?そのあとまたどこかに行ったんですか?」

「い、いやぁ…それだけ…」

「そのあとね、デパートでお買い物もしたよね!買い物も楽しかったなぁー…」


 もうデレデレモード全開の詩織を止めることはできなかった。秀は2人に殺される覚悟で話を聞いていた。


「ほうほう、そのあと2人きりでデパートデートと…」

「あぁ、うちの青山がぁ…青山がぁ…」

「いつの間にお前のになったんだよ!」


 刑事みたいにものすごい勢いでノートに書き込む歌音に、夫に振られた妻みたいな落ち込み方をしている美色を見てもうどうにもならないと思い、涙目で見守ることにした。


「以上ですか?昨日の犯行は。」

「おい!いつ犯罪になった!」

「うふふっ、これは処刑が必要ねぇ…」

「ちょっと待った!秋川さん俺なんにも悪いことしてない!」

「あははっ…青山はうちのものだけ…」


 今にも襲いかかりそうな美色を止めているとまだ詩織のデレデレトークは続いていた。


「その後にはね、駅前の噴水でイルミネーションを見て…あっ…」


 まずいと思い秀が必死にカバーに行く。


「昨日その噴水見てそのあと2人ともバラバラになったんだよ!な!詩織!」

「う、うん…」


 なんとか切り抜けれたと思った秀だったが、神経が鋭い2人には勘づかれていた。


「あの〜、立川さん、そのあと本当はなにがあったんですか〜?」


 2人揃ってニタニタと不気味な笑みを浮かべながら、詩織に迫っていった。


「ほ、ほんとだよ!あのあと秀君とバラバラになって…最後まで一緒にいられなかったんだよ…」

「ほうほう、一緒にねぇ…=ずっと一緒にいたということかなぁ!うふふ…」


 なんて鋭いこんな女見たことないっ!と秀は一瞬心で考えてしまったが、そんなことしてる余裕はなかった。詩織を庇わないとと思いいろんな言葉を放っていた。


「ほんとだって!あのあと離れ離れになって結局綺麗なイルミネーション見れなかったってこと!ほんとだよ…信じてくれ…!」

「ますます信じられませんね!ね!秋川さん!」

「あははっ!もう青山は、うちのものにしていいよね!」


 目が血走っている美色が秀に襲いかかろうとした時


「おいおい、おふたりさんそのへんでやめておいてあげたら?そういや、昨日の帰り俺、2人見かけて、人ごみに流されて離れ離れになっていくの見たよ〜。」

「そうなんですか?まぁ、青山くんの親友が見たというならねぇ…まぁ、でもデートの件については後でお話しましょうね?青山くん?」

「覚悟してなさいよ!浮気は重罪だからね!」


 予期もしないところから鈴也の助けの声が入った。鈴也は困っている時には何かしら近くにいて助けてくれることが多かった。


「ありがとう!鈴也!助かった!よくあんな言い訳思いついたな。」

「困っている人を見たら助けなきゃいけないだろ?当たり前のことをしただけさ。」

「無駄にかっこいい…」


 無駄にかっこよく見える鈴也をキラキラした目で見ていたら本当にかっこよく見えてしまった。こんなにかっこよく見えたことがあるのかというくらい…過去にもこんな感じで助けてもらったことがあるが今回みたいな大事ではなかったのでそんなに気にすることがなかったのだろう…

 などと秀の心の中で考えていたら


「おい、秀!今日から練習始まるぞ!忘れてないよな!」

「あ、完全に忘れてた…」

「おいおい、しっかりしてくれよ!もう試合まで日がないからな!」

「わかってるって!」

「じゃあ今日の放課後頼むな!」


 そう言い残して鈴也は、自分の席に戻っていった。完全に忘れていた自分がとても恥ずかしく思えた秀だった。


「完全に忘れてたや…鈴也に申し訳ないなぁ…」

「今日から練習やるんだね!頑張ってね!応援してるから!」

「う、うん、ありがとう詩織…」


 あのふたりからどんな仕打ちを受けるか想像するだけで震えが止まらない中必死に授業を受けていた。

鈴也何気にかっこよくありませんでしたか?こんな友達いたらいいなって思いますよね!次から秀と鈴也の野球漬けの日々がはじまります!

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