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私は色々知っている。

「ちーす!

ちす!!こんちゃ!

こんちゃ!!私!

朝霧あさぎり日陽里ひより!!  略してひよちゃん!

ひよちゃんは! 

完全陽キャだったんだけど、中学3年生あたりから周りが気になっちゃう娘になっていったの!!!!

そんな状態で1年経って今は高校1年生春!朝起きたらなんと!!!!

『私』がいた!!!!

え〜〜!なんで〜!?

『私』と少し会話をしてたら〜私の地獄のアプリ[TODAY]から通知がきちゃった!!!

助けて〜『私』〜〜〜〜!!」


「誰に何言ってんの。」


「まぁまぁ〜いいのよ。」


「と言うか、ちゃんとTODAYしてくれるんだよね…信じていいんだよね…」


「まっっかせんしゃい!!」

不安だ。凄く不安。昔の自分の幻影だからこそ、なにをするかわからない…。


少し『彼女』を監視していたんだが、

『彼女』は、スマホを持ちながら部屋中を動き回って、突然止まっては自撮りをして、


(なにか違うなぁ…)


みたいな顔をしながら首を傾げている。


そんな事を何十回繰り返して、やっと、


「できたぜぇ!!!完璧よ!」


と私に撮った自撮りが写ってるスマホを自慢気に見せてくる。


私は、スマホを持って、手を震わせた。

完璧だった……もの凄く完璧。


角度

場所

表情


どれをとっても完璧の完璧。

凄い…と自分の中で思ってしまった。

正直ものすごく驚いた。


不安だった気持ちが私の心から一気に飛び出した。


「す、すごい…」


驚きと安心で言葉が出てきてしまった。


『私』がすごく自慢気に言う


「へっへん!そうだろう!そうだろう!」



変わってからの私のTODAYの投稿は悲惨なものだった……。


好きなアイスを片手に、空いてる片手で写真を撮る。そして投稿する。


1年間は、そんな感じの投稿ばっかしてた。

友人からも

「へ〜ひよちゃんなんか投稿の方向性変えた〜!?前まで自撮りだったよね〜!」


と怪しまれたが、なんとか誤魔化した。


今はもう約1年経ってるのは誰も気にしていないだろう。きっと。


そんな気の緩い考えをしていたら、投稿にあるコメントが付いた。


ひすずん(「日陽里さん!!投稿めっちゃ可愛いです!!投稿の傾向変わりましたね!!今回の投稿も凄く素敵です!!!!!」)


完璧投稿に来たコメントを、私は読んだ。


ひすずん…?本当に申し訳ない。誰だろう。

先輩…?いや、先輩ならわかるはずだし、先

輩が後輩に敬語ってのもおかしいはずだ…、

一体誰だろう…?と思っていた。


私は仕方なく『私』に、聞いてみた。


「なぁ、この《ひすずん》って誰かわかりますかね…すみません。本当にわからなくて、」


『私』は知っている様子だった。


「も〜!あの子でしょ〜!すずちゃん!」


「え…?」


「あの子だよ!《日向ひなたすず》だよ!!!同じ学年の!!多分、日向すず、だから、ひすずんなんだよ!きっとね〜」


名前は、どこかで聞いた事があった。

『私』にもそう言った。


「あのぉ…名前は聞いたことあってぇ…、」


「あ〜あの子さ、高校の入学式の時に生徒代表で前出てたでしょ!!!凄いよね〜他の中学校から入学してきた子で生徒代表だってさ〜〜」


言われてみれば…そんな事があったような事があった気がする。

入学式は何も考えずボーッとしていたから、自分的には、

校長の話とか、

中学校と同じ校長だから聞き飽きたし、

入学式っていっても同じ学年の人はあまり変わらないから緊張もせず、

ボーッとできた。それよりも――


なぜ、幻影の『私』の方が、

この学年の事をよく知ってるんだ…?

私の視界と聴覚の記憶から出来てるから?

私が見て聴いてさえいれば、『私』が覚えない事も知ってるのかもしれない…??

だとしたら、『私』に凄いと、思った。


少しだけ感心した。


いやいや、そんな事より、


「な、なるほど〜……その…日向すず?

さんでしたっけ…?

どうして、そんな生徒代表に選ばれるような優秀な子が私に…?」


「さぁ〜ね〜?次の学校で聞いてみたら?」


「え?絶対嫌だ。」


自分でも驚く速度で拒否をした。

日向すずさんが嫌なわけじゃない。


だって怖いはずだ。

突然

(「どうして昨日コメントしてくれたの?」)とか、少なくても私は怖い。


まぁ……いいか……?


インターネットだし、コメントとか普通だよ。多分。絶対。うん。なにも考えない事にしよう。


一旦心を切り替えて、TODAYを撮ってくれた『私』に感謝を伝えよう。


「まぁ、とりあえず、TODAY撮ってくれて、ありがとう。ございます。」


『私』は少しびっくりしていたが、その後に喜んだ元気な顔で


「ううん!全然大丈夫だよ〜!!」

と、言ってくれた。


後は大事な事が残ってる。


「あの〜…『日陽里』さん…、」


『私』は言いたいことを察したように返事をした。


「ん?」


私は『私』に続きを言った。

「そろそろ〜… "身体" 返してくれませんかね……」


TODAYを撮り終わって、後は身体を返してもらうだけ…返してくれるよな…流石に。


「も〜〜〜しょ〜〜がないな〜〜」


と言ってから、

「ほら」と言いながら私に向かって両手を広げてきた。


「え…???」


「ほら、変わるんでしょ…?早く飛び込んで来なよ!」


半分が入ればいいはずなのでは…?


飛び込む意味は…?とか変な事を考えたけど、


変に言って『私』の機嫌を損ねたくない。


仕方なく、仕方なくだ。


『私』に向かって飛び込んだ。


これで……変わった……よな、

私の後ろを見たら飛び込んだ後の倒れた後の『私』がいた。


私と『私』が交代した時の状況と重なったので、

これで完全に確信出来た。


一応鏡も覗いた!私だ!!


これで一安心!!


そして――『私』に害がないも事がわかった気がする…。


いや、信頼するには早い気がするが、


なぜだか、すぐ、信頼できた。

陽キャの私から出来ているから、信頼出来たのかな…


陽キャの頃は少なくとも意味がない嘘をつくような人間では無かったからからなのかな。


一応他にも話したい事は色々とあったので、

質問をした。


「ねぇ…『日陽里』、」


「ん〜?」


「他にも話したい事が山程あるんだけど…。いい…?」


疑問形にしたが、返信はわかりきってる。

絶対に、


『もちろんさ!』

「もっちろんさ!!」

と言う。ほらみろ。正解だ。


そんな『私』と色々と会話をしていたら、日が暮れていた――



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