story2.
それから15年。ところ変わって大宮。
高広晃太、25歳。
職業はファミリーレストランでのアルバイト。
「コウ、コーヒー!!!」
今叫んだのが、友達の三船藍。同い年で幼馴染み。
もう一人いるスーツが榊瑠伊。こちらも同い年で幼馴染み。
瑠伊は弁護士で、テレビで紹介されるほどの有名人。
ちなみに、今日集まったのは、昨日のことからだ。
昨日、俺はアルバイトから帰って家の郵便受を見た。
すると、一枚の見慣れない封筒が入っていた。
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この度は、旅行ツアープレゼント係にご応募いただきありがとうございます。
厳正なる抽選の上、あなた様が当選されました。おめでとうございます。
下に書いてある日時に横浜駅にお集まりください。バスが到着します。
日 7月20日〜7月22日
時 9:30
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「う〜ん?こんなものに応募したっけ・・・?」
というか、普通おかしいよな…。説明少ないし。どこに行くのやら。
と、その時着信が来た。
「もしもし?晃太?」
「うん、俺だよ。」
「どうしたんだ?」
「いや、あの、俺、
旅行当たったんだ!!」
「え・・・今何て?」
「だ・か・ら・旅行!!!」
そんなことあるだろうか・・・?幼馴染みにも同じ旅行の当選の知らせ。
瑠伊は、「運がよかったんだろう」と話していた。
しかし、もっと驚きの出来事がおこった。それは・・・
「私も当たったよ!!!!!!」
なんと、もう一人の幼馴染み、藍も当選していたのだ。
真剣に考えている俺に藍は言った。
「運がよかったんだって!」
はあ・・・・。そんなことあるのか・・・。
コーヒーを飲み終えた藍と瑠伊と仕事を終えた俺は家に帰る。
「今日はコウの家に行かない?」
「ちょっと俺は・・・旅行の準備するから」
「え〜残念」
藍は口をとがらせて、反対方向に歩いていく瑠伊に手を振る。
「ねぇ、コウはさ、旅行行く?」
マンションの扉を開けかけた俺に藍は聞く。
「うん・・まぁ、せっかく当たったんだし・・」
「じゃあ、アタシも行くね!」
即答の藍。
「じゃ、今日はもう帰ったら?」
俺は藍に言う。
藍は嫌だと言う様に、俺のほおに優しく触れる。
「コウ、好きだよ」
「俺も、愛してる」
そして、俺たちは夜に落ちていった。
明日は旅行当日。