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枯らせはしない
いつかに聞いた、誰かの言葉が頭をよぎる。
『花は散り際が一番綺麗』
なんだそれ。
俺に言わせれば冗談じゃないって話である。
花は元気に咲き誇ってこそなんだ。
ワビ? サビ?
そんなの知るか。
俺は絶対に散らせない。
一番大切な花を、絶対に守りたい。
だから神様。
お願いだから彼女の花を枯らさないで。
もう少し、もう少しだけで良いから。
細くて白い彼女の指を、折らないように手を握る。
ハラリ──
残り少ない彼女の花弁が、また一つ枕元に落ちたのが見えた。
イメージ作品:連載(完結済み)『愛しい君の頭に咲く花』より。
主人公、航平。
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