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Sランク冒険者ハンター ~スキルもギフトも加護も全部わたしのもの~

作者: ひかげ

大切なことは頭を空っぽにして何も考えないことだ。

深く考えると負ける。



 Sランク冒険者。

 それは如何なる世界でも最強の存在として後世に語り継がれる存在である。

 彼らの大体は地球にある日本から転生もしくは召喚され、神様から優秀なスキルとかギフトとか加護といった超便利な技能を貰って、やって来た世界でチーレムを築くのである。

 他にも現地人がSランク(SSSランクの可能性もあり)のパーティや魔王を討伐しようとしてる勇者パーティから追放され、覚く醒したりするいるパターンもあるが誤差の範囲内だろう。

 この手の前提はわたしよりも読者諸君の方が詳しいと思うがね。


 自己紹介が遅れたね。

 わたしはユウキ・ミナミというしがない旅人だ。

 まぁ自己紹介で『しがない』とか『ありふれた』とか『どこにでもいる』って単語を使っている人間ほど普通じゃないというのは皆も知っていると思うが、わたしにも人に自慢できる技能がある。

 それは【強奪】と呼ばれる能力だ。

 相手のステータスから何でも奪うことのできるチートスキルである。

 それは自分で鍛えたスキルであろうが、神託によって与えられたギフトであろうが、直接神様から賜った加護であろうが何でも奪えるのだ。

 そんな能力を持っていれば、当然有用な技能が欲しくなってくるものである。

 だから、わたしは旅をして有用な技能を求めている訳だ。

 わたしと同じように技能強奪系のスキルを持っている人に今一番お勧めしたいのは、ナーロッパと呼ばれる世界観をもった世界である。

 この世界に行くと、旨くいけば30人近い人間が異世界から召喚されてくるのだ。

 クラス転移というらしいが、わたしからしたら一石三十鳥である。

 もし異世界召喚された人がいなければ、冒険者の街と呼ばれるところに行って追放されている人間を見かければ、そう悪くない確率で有用な技能を持っているのだ。

 まぁ君達も思っている通り確かに有用な技能を持っている人と正面から戦って勝つのは難しい。

 しかし、そうは言っても大半が平和な世界から来た日本人なのだ。

 幾らでもやりようはある。


 今日は君たち読者諸君にそんな一幕をご覧いただこうと思う。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


 「おい、聞いたか。王女様が魔王を討伐するのに勇者様達を召喚したらしいぞ。」


 とある王都の酒場にいると街の商人だろうか年若い男性が相席している男性にそう言った。

 よくあるクラス転移召喚の街人視点に立った一幕である。


 しかし、前から思っているんだが、なんで勇者召喚って王女の方しかしないんだろうね。

 王子でも良いと思うんだが、やっぱり後から仲間にしたときにハーレム要因増やしたほうがいいからなのかね?

 知っている人がいれば、教えて欲しい。

 女性のほうが男性より魔力が強いからという意見もあるかもしれないが、世界によって魔力の大小なんて変わってくる訳で一概に女性の方が魔力が強いとは言い切れないはずだ。


 さて、わたしの疑問なんてどうでも良いと思っている人のほうが多いだろうから本題に戻ろう。

 この手のクラスで転移されてきた場合は、大体無理矢理召喚されたパターンが殆どだ。

 そして誰もがこの世界でいえばAランク以上のスキルを所有している。

 なお、この世界の一番上のランクはSSSだ。

 転移者の一人位はこのSSSランクのスキルを持っているのだろう。

 大体そんなスキルを持っているのは、ラノベ好きのオタクか、いじめられっ子かそこらだろう。

 そしてクラスカーストの上位にいる陽キャたちやヒロインになれそうなクラス一の美少女や根暗少女がSランクスキルを保有しているのだ。

 テンプレ様々だね。

 まぁ全員分奪えればウハウハなんだけど、欲張りすぎてもいいことはない。

 そんな訳で対象を絞るのだ。

 あんまりやるとこの世界に影響を出し過ぎるし。


 そうして王都で待つこと1週間。

 当然、ただ待つだけだと時間が勿体ので情報収集は欠かさずに行う。

 そうして仕入れた情報だと、今回のパターンはAランク未満のスキル保有者がいましたって奴だ。

 その落ちこぼれは王城から追い出され冒険者ギルドに向かっていた。

 冒険者ギルドでも大したスキルを持っていないとかで馬鹿にされていたので、多分何かしらの要因で今持っているスキルの真の力に気付くか覚醒してスキルが進化する形に進行するのだろう。

 それで戻ってきてざまぁするんだろうな。

 わたしは入手した情報からその様に先の展開を想定した。

 そこから導き出される流れは二つ。

 一つは奴隷落ちした美少女と出会うパターン。

 もう一つは路地裏で暴漢に襲われそうになっている美少女と出会うパターンだ。

 どちらも美少女だって?

 そういう世界の理なんだからしょうがないだろ。

 わたしも様々なナーロッパを旅行してきたから、なんとなくは先の展開が読めるんだ。

 さて、ここまで言えばなんとなく察することが出来ると思うが最初の狙い目はこの美少女である。

 主人公程とは言わないまでも大体パーティメンバーに入ることになるであろうキャラだからステータスはそこそこに高いのだ。

 ちなみにこれがクラスメイトだったりすると大当たりだね。

 ガチャでSSRが出たといってもいいくらいだよ。

 えっ、SSRは提供割合が二桁あるから大当たりじゃないって?

 SSSランク以外のスキルなんてゴミみたいなもんだしね。 

 最高レアに当たるSSSランクスキルはそう簡単には手に入らないのだ。

 そうしてわたしは毎日奴隷商に通うことになる。


 しかし毎日奴隷商に通う少女っていうのも字面が良くないね。

 三日程通っていると新商品として黒髪黒目の十代半ばの少女が売りに出された。

 奴隷商曰く奇妙だが上等な服装をした少女だという。

 街中で男に暴力を振るっていたところを憲兵隊に捕まり奴隷落ちしたとのことだ。

 これはSSRが出たってこどだね。

 少女に合わせてもらうと全身を拘束されており、口元にも枷が付けられていた。

 わたし達を見て、ムガムガ叫んでいる。

 どうせ、助けてとか言っているんだ ろう。

 そんな訳でわたしは【鑑定】スキルを使用する。

 これは前の世界でイキっていた中二病から貰ったものである。

 絶対にお前を殺してやるとか言ってたけど、恨みを買い捲ってた人が殺されずにわたしをどうやって追いかけてくるんだとか思ったものだ。

 

------------------------------------------------

 名前:星崎 瑠那

 年齢:15

 性別:女

 レベル:5

 HP:20/500

 MP:100/100

 攻撃:250

 防御:25

 器用:60

 魔力:20

 敏捷:30000

 魔攻:30

 魔防:70

 スキル:異世界会話

     全剣技Lv5(Aランク)

     完全回避(Sランク)【隠匿中】

     限界突破(Sランク)

------------------------------------------------ 


 これが、目の前の奴隷落ちした少女のステータスである。

 わたしの鑑定にかかればスリーサイズとかその他諸々も見られるが今は関係ないので置いておこう。

 ちなみにこの世界でのステータスの平均値は100である。

 ………。

 色々と言いたいことはあるが、魔力と魔攻と魔防の違いを教えてほしい。

 全剣技って闇の剣とか北斗七星剣とかが使えるのかな。

 というか何でこのステータスで憲兵なんかに捕まっちゃったのかな。

 

 彼女の転移特典は【完全回避】と【限界突破】ってところだろうね。

 ステータス画面に手を翳すとそのスキルの具体的な説明文を見ることが出来るよ。

 そもそもステータス画面がどこに出てるんだっていうツッコミは野暮だからしないでね。

 さて、思った以上に普通のステータスである。

 「敏捷が30000も!?」とかやっても良いんだけど、それをやるのはギルドの受付嬢の役割だし、この数値より高い人結構見てきたから、今更5桁くらいじゃ驚けないんだよね。

 奴隷商に聞いたらお値段は金貨6枚らしい。

 貨幣価値は一般的なナーロッパに準拠しているよ。

 銀貨10枚もあれば、1か月生活できるんだ。

 意外とリーズナブルな値段である。

 このまま放置しておいてもいいんだけど、性奴隷として処理されるのも可哀そうな気がするので一応引き取ってあげることにした。


「あなた、なんで?」

 

 少女はわたしが高値を出してまで自分を買った意味が分からなかったらしい。


「わたしがこれから貴方のご主人様になる訳ですが、貴方は日本に帰りたいですか?」

「えっ?」


 少女はわたしの発言の意図が理解できなかったようである。


「スキルとかステータスをわたしにくれれば、日本に帰してあげます。」

 

 そう、異世界転移の技術を持っていれば日本に帰すことを条件にスキルとかステータスを容易に奪うことが出来るのだ。

 普通の学生であれば、こんな生死が掛かった世界にに長居なんてしたくないだろう。

 こういう世界に居たがるのは日本で居場所のなかった人や絶対に死なない様なチート能力所有者か中二病のどれかである。

 なので、普通の学生っぽい彼女に、スキルとかくれれば日本に帰してあげるよって言えば、かなり高い確率でわたしの提案にのるのだ

 そうすると、簡単に優良スキルがゲットできるのである。

 こういう意味でもクラスメイトはSSRだよね。

 現地人だとこうはいかない。

 予想通り瑠那はわたしの提案に乗ったので日本に輸送してあげた。

 元の異世界に帰るにあたって、瑠那から他にも帰りたがっていたクラスメイトの情報を仕入れる。

 クラスメイトが30人いて内20人程度が帰りたいと思っている様だった。

 今回は大漁だな。

 思わずほくそ笑んでしまったよ。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


 まぁ今回はわたしと彼女たちの関係がWinWinだったから出来たことだね。

 しかし、なんでこの手の召喚物の世界は自分たちで頑張らないで、異世界人に委ねようとするんだろうね。

 まさに、自分達の世界の生殺与奪の権を異世界に握らせている訳だからね。

 普通は怖くて出来ないと思うし、魔王倒した後の勇者とか完全に異物な訳で、少なくとも元の世界に帰す方法位は提示してあげた方がやる気出るんじゃないかな。

 それじゃあ、今回はここまで。

 また、気が向いたら違う世界の話をさせて貰おう。

 それじゃあね。




気が向いたら続きを書くかもしれません。


後、コメディーで別の連載をしているので、こちらも見ていただけると嬉しいです。

https://ncode.syosetu.com/n9403gi


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