セックスフレンド?
グレンの研修生活が始まった。まずはビ―ル工場にて学ぶ事が沢山あり、それは通訳なしでは進まなかった。
他の現地採用のスタンリ―とマイケルと仲よくなれた事は幸いで、何でも相談出来る関係になれた。
まだ日本語がままならないうちから、大通公園のポラリスレストランバ―で接客をさせられた。
国際都市だけあり、外国人観光客が多い。ニセコにはオ―ストラリア人村が出来ている程国際色豊かだ。
グレンの生活の担当は研造が引き受けていた。
「不便な事があったら何でも言って下さい」
「ありがとう」
研造は週に一度、グレンをススキノに誘ってくれた。
「アレでしょ?不便でしょ?」
「何デスカ?」
研造は何か、少しいやらしげな、含みのある表情をした。
グレンは何だか判らない。
「夜とかさ、落ち着かないでしよ?」
「ダイジョウブ」
「遠慮すんでないって❗」
「何?」
研造は携帯電話で誰かと連絡を取った。そのあと、30分くらいすると、可愛らしい若い女性がやって来て合流した。
「普通のOL、エリです。24才です」
「グレン、日本語覚えるには友達作るのが一番」
そう言って研造は会計をして先に帰宅した。
グレンは座敷にエリと残された。
「ハイ」と彼は笑いかけた。
「グレンさんはおいくつなんですか?」
エリという女はどう見ても素人ではない。OLではないのは確かだ。しかし、アメリカ人のグレンからすると普通の東洋人女性かもしれないが。
エリはグラマーな体をボディコンシャスなミニドレスでアピ―ル。栗色のロングへアは腰まで長い。
どこかのキャバクラ嬢のようだ。
「38サイ」
「カッコいいですね。映画スタ―みたい」
「ム―ビ―?」
「アメリカではモテモテだったんですか?」
「モテモテ?」
「青い瞳って、世の中青く見えるんですかぁ?」
「?」
「アメリカ人って、本命とセフレ、両方アリですかぁ?」
「イミ、ワカラナイ」
「私、グレンさんのセフレ候補なんです。言われて来たんですよ、そういふうに」
「ワカラナイ」
するとエリはゆっくりと言った。
「ユ―、アンド、アイ、セックスフレンド」
続く