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恋が終わる頃にはもう  作者: ココアシュガー
それぞれの今
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『入部』

とりあえず更新がんばらます!

三月に手を引っ張られ歩くこと数分、衛たちはとある部屋の前についた。

そこで三月は手を離し、鞄の中から鍵を取り出す。

扉に鍵を入れ、開けてからまた衛の手を握る。


「さ、入って」

「……おじゃまします」


されるがまま、衛は三月が開けた部屋へ誘われてしまう。

中には本棚、本が大量にあり、まるで小さな図書館のような作りになっていた。


「適当に座って。 本がたくさんあるから、飲み物は出せないけど」


そういって三月は本棚に囲まれた中にポツンと二つある椅子の一つに腰かける。

衛は余ったほうの椅子に腰掛け、三月の方を見る。


ここ、なに部なの? なんで、俺なんか誘うの?


衛も言いたいことはたくさんあるが、あえて口には出さず、ただ三月を伺う。


「私、聞いてしまったの」


突然三月が喋る。


「なにを?」

「中庭での、あなたの決意」


その瞬間、顔が赤く熱くなるのが分かり、衛は両手で顔を隠す。


「えっと、あの、その、全部?」

「全部」


超絶恥ずかしい。


「そこで私なりに考えてみたの」

「……なにを?」

「あなたが告白されるための方法を」

「方法?」

「そう」

「なんで?」

「なんで? って、言われるとそうね……、あなたの手助けがしたいから、かしら」


衛は一言、口を開けて。


「はあ?」

「だから、あなたが告白されるような人になれるように、私が部活で一緒に考えてあげるっていってるのよ」


衛はようやく状況が飲み込めたのか、ため息をつく。


「あぁ、なるほど。 あんた、俺に同情してるんだろ? 俺の独り言を聞いたから、なにか力になりたいって、そう思ってるんだろ? 女王だろうがなんだろうが知らないけど、人の心に土足で踏み込んできやがって。 悪いけど、そういうおせっかいはいらない。 変に気にしなくていいから、黙っておいてくれれば、それでいいから」


そう言って衛は部屋を出ようとする。


「……」


三月はそれを止めるでもなく、ましてや納得したわけでもなく、ただ衛を見ていた。


見られてると、なんか出にくいな。


なんてことを思ってか、衛は部屋を出ることをほんの少しだけ躊躇してしまった。

次の瞬間だった。


「誤解しないでほしいの」


低く、彼女の声は響いた。


「女王の権限による束縛、あなたを王候補に任命したいと思ったのよ」

「俺が王候補?」

「そう。 でも、いまのあなたは誰かに相手されるような人間じゃない。 だから、そこを改善しよう、と、そういう話なのよ」


相手にされるような人間じゃない。 という言葉よりも、王候補にするという言葉のほうが衝撃が大きく、つっこむ余地がなかった。


「まってくれ! なんで俺が王候補なんだよ!?」


王候補とは、生徒会長候補のことで、女王が選ぶことができる女王の権限の一つである。三月はそれに衛を任命すると言い切ったのだ。


「でも、あなたはもっと輝けると思うの。 もっと自信をもつべきよ」


三月はひどく積極的に衛にアプローチをかける。


「だって、私が王にしたいって思うんだから。 間違いないわ」


この女、そうとう意識高いかぶりっ子なのか、頭狂ってるかのどれかだな。


などと思いながらも衛は、悪い話ではないと思い、詳しく聞くことにしたのだった。


「本当に、告白されるような人間になれるのか?」

「それだけは確実に保証するわ」


ニヤリと笑う三月の自信満々な顔を見て、衛は少しだけ望みをかけてみることにした。

こうして、衛は三月の部活に入ることにした。

理由は簡単。

男としてこれ以上の理由は必要ない。


モテたいからだ。



「ちなみに、入部届けほ明日の朝までに担任の先生に出しておいてね」


そこで衛はふと気づいてしまう。


「ここ、なに部なの?」

「あら、まだ言ってなかったわね。 ここは更生部、この学校でモテなさそうな人を更生させる部活よ」

「ってことは……」


俺って、更生しなきゃいけないほどのダメ人間なのか?


とりあえず、明日までに入部届けを書こうと思う衛であった。

たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます!m(__)m

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