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恋が終わる頃にはもう  作者: ココアシュガー
それぞれの今
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『初日』

ラブコメみたいなの書こうとしたら、結構悩むっていう

桜の花はすでに散った四月、仁羽ひとわまもるは二学年に上がり、新しいクラスに心踊るものを感じていた。


初日は軽く自己紹介をし、といっても、一年生のときに話す友達が多くクラスにいたので、衛はほとんどの自己紹介を聞き流しながら窓の外を見ていた。

すると、まだ少しだけ残っていた桜の花びらが数枚だけ、ヒラヒラと舞っているのが目に入る。


そっか、今日から二年生なんだよなぁ……。


「次の人で最後ね、自己紹介お願い」


ふと耳に入った先生の声に頭の向きを変えて、「はい」と返事をする女の子の方に視線が向ける。


夜空よぞら三月みつきです。 よろしくお願いします」


その女の子は、とても透き通った目をしており、黒髪ロングの超絶美少女で、衛は彼女のことを無意識に見ていた。


瞬間、彼女と目が合う。

咄嗟のことで、はっと驚いて衛は目をそらしてしまう。


「なんと三月さんは、五大女王に選ばれた人なんですよ!」


周りがざわめく。

衛はそのざわめきの意味を知っていたし、知っているからこそ、さらに彼女のことを見てしまった。


衛の通う私立五嬢一王しりつごじょういちおう学園では、特殊な制度があった。

それは、学校全体で五人の女王を決め、その五人が一人の王様を決めるという制度だ。

王様、つまりは生徒会長のことで、女王は副会長である。

普通ならば三年生が女王になるのだが、こういうこともあるらしい。


「女王になるのって大変なんでしょ?」 「二年が女王って、あいつ何者?」 「もしかして、コネでこの学校入ったんじゃ……」 「あんな清楚な見た目で実は教師たちと……」


クラスの連中がわざと聞こえるひそひそ話を始める。

衛はその空気にのまれ、何も言えないでおどおどする。


これっていじめってやつかな?


なんて心配をしながら、あたふたした目を戻し、再び衛は三月をみる。

すると、今度は三月が衛を見ており、衛が合わせる形で目が合う。 そのまま互いに目をそらすことなく、数秒間見つめ合ってしまう。


てゆーか、あんな風に噂されてんのに真顔って、鋼の心かよ!


そこでチャイムが鳴り、目がそらされる。


「ではみなさん。 明日からよろしくお願いしますね」


先生のその一言で今日の授業は終わり、クラスの女子男子に囲まれる三月を横目に衛は早々と帰宅準備を済ませ帰ろうとしていた。


そのときだった。


「まって」


その声は、凛々しくそして突き刺さるように衛の耳に届いた。

声のする方を向くと、男女共の合間から顔を出した三月と目が合う。


「話があるの」


俺に、話?


すると三月は席を立ち、まっすぐこちらに向かってくる。


俺、なんかしましたっけ?


そこで三月は、「はぁ……」と息を吸い、一言。


「私と付き合いなさい」

「は?」と衛。

『えぇ!?』とクラスの連中。


そこで三月は自分がなんて言ったのか理解し、すぐさま訂正してくる。


「ごめんなさい、正しくは部活に付き合いなさい」


少し頬を赤らめ、訂正する三月。

クラスの連中が何かわからない動揺から安堵しながらも、ただひとり、かすかな希望を潰され落胆する衛。


「そういう紛らわしいのやめてくれるかな!? てゆうか、なんで俺? 夜空さんの部活ってなに?」


そこまできて、三月は少し悲しそうな顔をした。


「やっぱり、覚えてないのね」

「え?」

「いえ、なんでもないわ。 来て、部室はこっち」


三月に手を取られ、衛たちは一番最初に教室を出た。

その中で、一人だけ違う動揺をしていた女の子、双部そうべ詩音しおんは、手を繋いで出ていく二人を、ただ睨んでいた。

仁羽ひとわまもる

男、16歳、穏和で気配りができるが、自ら行動するタイプではない。

このお話の主人公。


夜空よぞら三月みつき

女、16歳、人付き合いは悪くなく、部活の先輩から女王の資格をもらっている。

一、ヒロイン。





たまたま読んでいただいたのであれば有難うございますm(__)m

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