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7 小説技法について、わからないことをわからないまま1「漢字の開閉」


 自作『平石清之助に創作論を聞くのが間違いだ』は執筆方針として偉そうな断定口調の人物に主導させていますが、タイトルが『小説技法』ではなく『創作論』なあたりがミソです。逃げです。

 作者の私が小説特有の技法に関してはフィクションの横暴キャラを代理に立てても語れないほど自信がない段階ということです。

 主人公・清之助が『小説特有の技法』に関して語ることは少なく、語っても口調が奇抜なだけで、内容としては『小説』『技法』の検索でたくさんひろえる伝統的な定番の範囲が多いです。



 初心者の私がこのサイトに登録してから、最も大きな文体の変化は『漢字の開閉』です。

 初期作品の初掲載時のデータを見ると、今では信じられないほど漢字を使っていました。

 読む側としては古く硬い文体も多く読んでいた影響かもしれません。


『漢字の開閉』は何度か調べているのですが……いまだに迷いまくりです。

 絶対的な正誤はなく、業界・企業ごとでも方針は異なり、執筆者・原稿ごとに違うこともあります。

 ひとつの原稿では開閉を統一する原則ですが、それにも例外はあります。

 小説の場合は特に時代劇や、ファンタジーなどでも古典的な雰囲気の演出で「閉じ」の許容範囲が広がります。

 言葉によって「一般にほぼ開く」「一般に開くことが多い」「意識してどちらかに使い分ける」といった段階の違いがありますし、例外なども複雑なため、まともに学びたいかたは専門書や専門サイトへ。



 私は自分用に『間違えやすいから意識しやがれランク』表を作って定期的に修正し……いまだに間違いや迷いが多いです。

 読者をなるべく広く想定した平易な表現を好む作風ですが、それでも以下の膨大な修正が入ってしまいました。

 以下の一覧は自分用にわかりやすく加筆などもしていますので、一般的な信頼性は低いです。


「例外・」は本来の用法に近いかどうかを判断するパターンが多いです。

「一体の人形」は漢字でも「いったいどうした」はひらがな、など。




1・現在も迷い中。


一応 → いちおう

一切 → いっさい

一緒 → いっしょ

一斉 → いっせい

一層 → いっそう

愕然 → がく然・がくぜん

詳しく → くわしく

御紹介、御食事 → ご紹介、お食事

頃 → ころ

様 → さま

次第 → しだい

する上で → するうえで(例外・机の上で)

する内に → するうちに(例外・箱の内に)

する時に → するときに(例外・時を操る)

する中で → するなかで(例外・箱の中)

作る、造る、創る → つくる

都度 → つど

到底 → とうてい

時々 → ときどき

一つ・二つ → ひとつ・ふたつ

一人・二人 → ひとり・ふたり

振り返る → ふり返る・ふりかえる

参ります → まいります

いっぽうでは → 一方では



2・現在はほぼ後者で統一したが、慣れるまでに時間がかかった。


辺り → あたり

後で → あとで

一体なにが → いったいなにが(例外・一体となる)

色々 → いろいろ

色んな → いろんな

大いに → おおいに

大方 → おおかた

面白い → おもしろい

格好いい → かっこいい、カッコいい

下さい → ください(例外・物を下さい)

事 → こと

様々な → さまざまな

全て → すべて

大した → たいした

大体 → だいたい

大抵 → たいてい

達 → たち

段々 → だんだん

潰す → つぶす

通り → とおり(例外・道を通り)

途端 → とたん

無い → ない(例外・証拠が無い)

等 → など、ら

何 → なん

再び → ふたたび

普段 → ふだん

方に → ほうに

他に → ほかに

程 → ほど

無闇 → むやみ

元々 → もともと

奴 → やつ



3・気がついてすぐ後者にしたが、以後も無意識に変換していることが多かった。


頂く → いただく(例外・物を頂く)

一向に → いっこうに

一旦 → いったん

上手い、旨い → うまい

お知らせ → おしらせ

恐らく → おそらく

及び → および

気が付く・思い付く → 気がつく・思いつく

気付く・関連付ける → 気づく・関連づける

先程 → さきほど

過ぎ → すぎ(例外・ゴールを過ぎ)

既に → すでに

大丈夫 → だいじょうぶ

度 → たび

多分 → たぶん

出来上がる → できあがる

出来る限り → できるかぎり

と言う → という(例外・理由を言う)

という訳である → というわけである

と言えば → といえば

共に → ともに

並びに → ならびに

成る → なる

欲しい → ほしい(例外・それが欲しい)

全く → まったく

諸々 → もろもろ

余程 → よほど

手掛かり → 手がかり

出来る → できる(例外・良い出来)



4・気がついてすぐ後者にしたが、修正が多かった気がする。


敢えて → あえて

余り → あまり(例外・資材の余り)

予め → あらかじめ

在り方・有り方 → ありかた

在ります → あります

有ります → あります

行く → いく(例外・外に行く)

致します → いたします

美味しい → おいしい

往々 → おうおう

概ね → おおむね

各々 → おのおの

来る → くる(例外・客が来る)

毎 → ごと

殊に → ことに

ご存知 → ご存じ

差し当たって → さしあたって

早速 → さっそく

更に → さらに

然るべき → しかるべき

従って → したがって(例外・王に従って)

知れない → しれない(例外・行方も知れない)

随分 → ずいぶん

凄く → すごく

即ち → すなわち

是非 → ぜひ

大分 → だいぶ

沢山 → たくさん

只 → ただ

直ちに → ただちに

度々 → たびたび

出来る → できる

何処 → どこ

所 → ところ(例外・目印をつけた所)

何故 → なぜ

正に → まさに

先ず → まず

益々 → ますます

滅多 → めった

持つ → もつ(例外・荷物を持つ)

専ら → もっぱら

最早 → もはや

様に → ように

分かる → わかる

大袈裟 → 大げさ



5・使うことがなくもなかった。


幾つかの → いくつかの

何時 → いつ

居る → いる

凡そ → およそ

拘らず → かかわらず

掛け → かけ

辛うじて → かろうじて

位 → くらい(例外・役職の位)

如く → ごとく

来ない → こない(例外・返信が来ない)

事故を巡る → 事故をめぐる(例外・名所を巡る)

して見る → してみる

し易い → しやすい

直ぐ → すぐ

側 → そば

丁度 → ちょうど

一寸 → ちょっと

遂に → ついに

尚更 → なおさら

仲々 → なかなか

果たしてそれは → はたしてそれは(例外・目的を果たして)

甚だ → はなはだ

遙か → はるか

寧ろ → むしろ

若しくは → もしくは

以って → もって

故 → ゆえ

僅か → わずか



6・例外。私の場合、漢字にする時は硬い演出などの意識があるため、修正することは少ない。


有様 → ありさま

可愛い → かわいい

奇麗 → きれい

極めて → きわめて

至極 → しごく



7・おまけ。自分は使っていなかったが、見かけることが多い。硬め好みの私が最初から避けていたので、時代もの作品や古風人物セリフなどでない場合、損が大きいかも。


凡ゆる → あらゆる

有り難い → ありがたい

有り難う → ありがとう

或る → ある

或いは → あるいは

云う → いう

如何に → いかに

幾ら → いくら

些か → いささか

何れ → いずれ

所謂 → いわゆる

於いて → おいて

却って → かえって

且つ → かつ

嘗て → かつて

此の → この

流石 → さすが

然し → しかし

頻りに → しきりに

屡々 → しばしば

暫く → しばらく

精々 → せいぜい

其れ → それ

揃える → そろえる

但し → ただし

忽ち → たちまち

為 → ため

因みに → ちなみに

兎に角 → とにかく

乃至 → ないし

尚 → なお

乍ら → ながら

成る程 → なるほど

俄か → にわか

筈 → はず

相応しい → ふさわしい

殆ど → ほとんど

誠に → まことに

又 → また

迄 → まで

儘 → まま

勿論 → もちろん

尤も → もっとも

貰い → もらい(例外・物を貰う)

矢張り → やはり

漸く → ようやく

依って → よって

亘って → わたって

何卒 → 何とぞ



 以上。

 判断に教養・作品センス・読者視点のすべてが必要なのでやっかいです。

 まだまだ気長につきあって死闘するしかなさそうです。


 迷い続けている部分なので、ご意見などをいただけると助かります。

 特に最近は『開きすぎ』を自分で感知しにくくなっている副作用が怖いです。




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