序文 招待状
七つの大罪…それは人を狂気へと誘う欲望の極み。
一つは傲慢。
悪魔はルシファーが司るとされる、自己顕示欲の極致。
一つは嫉妬。
悪魔はレヴィアタンが司る、執着心や狩猟欲の極致。
一つは憤怒。
悪魔はサタンが司るとされる、喪失と憎悪を糧とする怒り。
自他に破滅を求める欲の極致。
一つは怠惰。
悪魔はベルフェゴールが司る、人間の三大欲求が一つの睡眠欲の大罪。
一つは強欲。
悪魔はマンモンが司る、金欲。特に物欲を指し示す、現代社会においてもっとも力在る罪。
一つは暴食。
悪魔はベルゼブブが司る、三大欲求が一つ、食欲の大罪。
一つは色欲。
悪魔はアスモデウスが司る、同じく三台欲求が一つ、性欲の大罪。
これにて七つ。指して「七つの大罪」なり。
しかし人の罪と欲は数知れず。
故に在るべき罪に形は無し。
其の一つとして存在するは智欲。
人を人たらんとせし知識欲の大罪。
悪魔は名を奪われ、便宜上アンノウンと呼ばれるそれが司る、人の進化を象徴する欲求。
諸君らよ。
「大罪は七つである」と固定観念に捕らわれし諸君らよ。
扉を探せ。鍵を開く時が来た。
君達に、今こそ問おう。
「人の欲望は、いくつある?」
さあ鍵を回せ。扉を開け放つ時だ。
固定観念の扉を今こそ叩き壊せ。
想像の限界を超え、己の脳を開拓せよ。
矮小なるヒトの進化はその扉の先にある。
未知を恐れる必要などありはしない。
停滞の人生以上に退屈なものなどこの世界にはないのだから。
いざ再びの祭りの開催を告げよう。
さあ諸君、共にどこまでも踊り明かそうではないか。
悪魔と天使達による、第二曲目の…始まりだ。
とある魔王より悪意を込めて
第二章終了時に評価300未満の際は、潔く打ち切る決意を固めました!




