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第2話:小競り合いの森

朝の光が枝葉を揺らす森の中、カイは足音を抑えながら進む。

肩にかけたクレイモア、腰のクロスボウ。遠くも近くも、これひとつで対応できる。

茂みの先、黒い影。盗賊かと思った瞬間、違う。

細身の魔物だった。木々の間を俊敏に動き、距離を詰めてくる。

カイは自然に弓を構え、矢を放つ。

魔物が近づけば、剣に手をかけ、攻撃を受ける前に一歩下がる。

一瞬、一歩、剣の長さと矢の届く範囲を体で確認するように、無意識に動く。

魔物が跳びかかる。カイは横にかわし、剣を振るう。

盗賊が背後から迫る。矢を放ち、距離を調整する。

森の中を縫うように戦い、カイは気づく。

ただ届くかどうかで攻撃するのではなく、相手の動きに合わせて自分の距離を変えることが、戦いを安定させるということに。

まだ言葉にはできない。だが体は少しだけ、以前より柔軟に動いていた。

戦いが終わり、魔物も盗賊も姿を消す。

カイは立ち止まり、呼吸を整える。

森の奥、木漏れ日に人影がちらりと見える。

誰なのかはわからない。歩みを止める理由はなく、カイはただ前を向く。

距離を測る感覚は、まだ自分のものになってはいない。

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