第27話 これが禁書の作法です!
「あぁ、本当に気になります。何を書いてるのでしょうか……このままでは気になって夜も眠れません。あの、もしよろしければ、朗読していただけませんか?」
全然よろしくないです。
俺は即座に首を横に振ろうとした。だが、待てよ……、と自分で自分を制止した。
つーかなんで俺がセクハラされてるんだ? エロ漫画読めとか……くそぉ、この女、振り回しやがって。よし、そっちがその気ならやってやろうじゃねぇか。ちょっと痛い目にあってもらうぞ。やられっぱなしは性に合わねぇからな。
「いいですよ。さ、貸してください」
ルキナさんから漫画雑誌を受け取り、指定されたページを見る。
さっき言ってた女体を貪るシーンだ。どうやら教会でシスターをしているお姉さんに恋をした物語のようだ。まぁ恋といっても恋愛描写はほとんどなくて数ページめくったら即エッチシーンだ。主人公が巨乳をいじっている。
少々過激だが、こうなったらやるしかねェ! 朗読スタートだ!
「シスターさん、俺、もう……!」
『瑠璃奈って言うの……私の名前』
頑張って裏声でヒロインを演じる。我ながらキモい声だが勢いで乗り切るんだ!
「瑠璃奈さんっ! ずっと憧れでした……こんな可愛い顔してこんなにおっぱい大きいんだもん、反則だよ……!」
「確かに反則です。可愛い顔して胸まで大きいなんて……」
あんたもそうだよ、と思うが無視して続ける。
『そんなこと言われても……きゃ♪ そんなに吸っちゃダメぇ、なにも出ないよぉ』
「下の方も脱がしますよ、いいですよね――」
「よくありません! いくらなんでも早すぎますよ、もう少し焦らしてもらわないと、こちらにも心の準備というものがありますから……!」
「でも、ここからが本番ですよ」
「本番……ごくり……」
おぉ? なんだ? 興味津々か? ごくりって生唾まで飲み込んじゃって。
「気になりますよねぇ……まぁ、マンガだから字が読めなくても何をしてるかはわかるでしょうし、絵として楽しめば良いんですよ。あ、でも俺に朗読させたっていうことはお姉さん、ひょっとして会話でも興奮するタイプですか?」
「えっと……それは、気になったからで……」
かぁぁぁっと顔を赤くするルキナさん。
「じゃあ、あとは購入してひとりでゆっくりお楽しみください」
「は、はい……そうします。あの、今日は、ありがとうございました……」
恥ずかしそうに声を萎ませながら、ぺこりとお辞儀するルキナさん。
やべぇ……可愛い。恥ずかしそうにしながらも、ちゃっかりエロ本購入とか。スケベを肯定してくれそうな感じが好感触だ……男なら嫌いな奴いねぇだろ、このタイプのお姉さんは。
そう思いながら俺は適当な旅行雑誌を手に取り、ルキナさんに差し出す。
「では禁書を購入する作法をお教えします。この旅行雑誌をそれの上に置いてください」
「なぜそのようなことを……?」
「ダミーです。これがあれば『いや、ついでだから、ついでに禁書買ってるだけだから』っていう意図を店員に伝えることができるんですよ」
「なるほど……禁書なだけに人目を避け、ダミーで隠して買う必要がある、と」
「そういうことです。さぁこれを持ってレジに行ってください」
俺がびしっと指差すと「はい!」と言ってルキナさんが雑誌を持って歩きだした。
そしてレジに雑誌を通してルキナさんを見送り、俺は一息ついたのだった。
「面白かった!」
「続きが気になる!」
「今後どうなるの!」
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