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テーマ詩集:自由

ありがとうフリーダム

作者: 歌川 詩季

 反省しかありません。

 ありがとうフリーダム

 目の(あら)い ハンモックのうえで

 ぼくを揺らしてくれて

 ありがとうフリーダム

 背の広い ロック(ちょう)のはねで

 ぼくを飛ばしてくれて


 囚人服は何色(なにいろ)のしましまがいいか

 16色のなかから選ばせてくれたし

 ほんとに感謝してしてるぜ


 それなのに ぼくはまだ 不自由のせいにして

 愛することや がんばることを なまける

 それなのに ぼくはまた だれかのせいにして

 愛することや がんばることを おこたる



 ありがとうフリーダム

 手のでかい バスケット選手で

 ぼくをつかんでくれて

 ありがとうフリーダム

 尾の長い ニシキヘビの首で

 ぼくを(しば)ってくれて


 面会時間は生きてるうちだぞって言って

 大切なひとにはちゃんと会っとくよう

 くりかえしてくれてたよな


 だとしても ぼくはまだ 不自由と(なげ)いては

 愛することや がんばることを けちるし

 だとしても ぼくはまた なにかにかこつけて

 愛することや がんばることを 惜しむよ

 わかってて、できるひとはすごい。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 自由と不自由の堺目は何なのか考えされられる作品でした。 以外と自由と不自由は紙一重なのかも。
[良い点]  人と会うのも、誰かといるのも。  そうしたいと望むから、なのでしょうけど。  好きだけど、大事だけど。  ひとりでいることも、きっと同じくらい大事なのですよね。  迷惑をかけない範囲…
[良い点]  自由だからこその不自由。  そんなことを考えました。  自由に限らずに当たり前になっていることって、それが失くなったり、制限されないとありがたみを感じにくくなるなぁと思います。    >…
感想一覧
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