1,プロローグ 「当たり前の毎日」
長く続けるつもりなので温かい目で物語を楽しんでいただければ幸いです!
雨が降る。
大地に、草に、体に。
「はぁ〜、寒いってのに雨なんか振りやがって」
みんなはどうしてるかな。
また会いたいな。
みんなに。
「あぁ〜寒い」
「もう終わりかぁ〜やりたいこともできなかったなぁ」
足に力が入らなくなってきた。
ーードサッーー
ーーバサッーー
なんの音だ?
だめだ。
頭も働かなくなってきた。
眼もぼやけてきた。
雨の音も聞こえなくなってきた。
本当に終わりか。
最後にみんなに。
ーー逢いたいーー
「..て」
「.きて」
(ん、なんだよ)
「起きて」
目を開ける。
朝の陽光が樹木の葉の隙間から部屋を照らし出しているのがわかる。
(もう朝か)
「まだ寝させてぇ」
「はぁ、もう起きないと遅刻するんですけど〜」
「まだ眠たいのに」
体を起こす。
「この行動は朝なら誰だろうとしんどい行為なんだろうなぁ」
「そうでもないか?」
「何言ってるのよ、早くしてよね」
「へいへい」
寝室を出る。
陽の光が部屋中を照らす。
そして見慣れた部屋で見慣れた背中が見慣れたご飯を作っている。
「おはよう、サラ」
「ん、おはよう」
窓から街、湖そして太陽が見える。
「相変わらず綺麗だなっ」
「ん?まぁ確かにここに宿舎を立てるのはセンスがあるわね、窓の位置も絶妙だし」
「まぁそんなことは置いといて飯にしようぜ」
「話を振ったのはあなたなんですけどね〜」
椅子に座る、手を合わせる、そしていただきますを言う。
ーーいただきますーー
こんな他愛もない話、いつまでも続くと思えるこの瞬間。
こんな当たり前が続くことを願って今日もまた生きよう
中学の頃から温め続けた物語はいかがでしたでしょうか?
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