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ナデサセテ・コントラクト  作者: なでり
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第十一話 と思ったらお金持ちになった




「待たせてしまいましたかな?」


 やってきたのは、なんというかこれぞドワーフという風体の男性だった。身長は低いけど横にごつくて髭を生やしている。顔は厳つい。


「待ってました! レオラさん紹介しますね、彼はズグルと言いまして、革職人さんです!」

「レオラです、よろしくお願いします」

「紹介に預かったズグルです、こちらこそ宜しくお願いいたします」


 ズグルさんと握手をしてから、三人でパーティーを作って会話することに。こうすることで周囲には何か話している事しか分からず、会話の内容は漏れないんだそうだ、便利。


「レオラさんが熊素材を提供してくださる方なのですかな?」

「そうです! なんでも沢山あるみたいで」

「はい、沢山あります。因みにどれほど必要なのでしょうか?」

「……そうですな、フォレストベアの皮は200、尻尾が50といったところですかな。けんざん殿は爪をどの程度仕入れられたのですかな? 余っていれば爪も50は欲しい所ですな」

「あっ! 忘れてた! あの~レオラさん、爪もありますか? 実は爪って鍛冶に使えるんですよ、なのであれば」

「爪……爪……もたくんありますね」


 アイテムボックスを確認する。


「それにしても200って結構沢山使うんですね」

「皮をそのままなめして使うのならばこれほどの数にはならないのですがね、これはゲームですからな、皮鎧にする過程で大きさ的に言うと消えてしまう部分があるので大量に必要になってしまっているのですぞ」

「成る程、皮は200でいいのですか?」

「もっとあるので?」

「一応3ストックと後少しだけ」

「……宜しければ全て買い取らせて頂きたい、因みに尻尾はレアドロップなのですがいかほどだせますかな?」

「尻尾は1ストックと1個なので一ストックは出せます」

「宜しければ全て買い取らせて頂きますぞ、爪はどうしますかなけんざん殿」

「爪って1ストック頂けませんか?」

「いいですよ」

「こちらもあれば1ストック頂きたいのですが」

「いいですよ」

 

 という事で現金収入。672400Gなり~。

 ……。


「こんなにいいんですか?」

「少し色は付けさせていただきましたが適正価格ですぞ」

「そうですよ! それに私とズグルさんは一気に籠ってやりたい派なので、大量に仕入れられてラッキーです!」

「でも元取れるのですか? そんなに量があって」

「そのあたりも問題ないですぞ、なんといっても今皮鎧を使うプレイヤーはこの熊皮を纏わない理由がありませんからな。なにせこの皮しかないのですから! 次に行くにしても装備は整えたいところですからな」

「そうです! なのでぜーんぜん問題なっしんな訳なんです! という事で剣予約しときます? してもらえます?」

「あっ、お願いします。出来れば普通の片手剣と刺突剣を、それからズグルさんにも皮鎧頼んでもいいですか?」

「やった! 了解です!」

「勿論ですぞ、それではフレト宜しいですかな? 出来上がり次第ご連絡致しますぞ」


 これでフレンドが二人になった。やったねお友達が増えたよ……。


 二人とも直ぐに生産に入ると言って解散したので、ほんのちょっぴり残った素材は冒険者ギルドの納品へ。尻尾だけは倉庫に入れておいた。やっぱりレアドロって聞くと取っておきたくなっちゃう。


 冒険者のランクが3になった。いつの間に2になったのか知らないけど、上がるならいいよね。


 そのままふらふらと街を散策していると、生産施設なるものを発見。料理が出来たらしてみたいので入ってみる事に。

 中には案内掲示板が置かれており人はいなかった。読んでみると、各生産技能に合わせた道具が出てくるのでそれを使うという事。材料は持ち込まないといけないという事。時間制限があるので気を付けろ等が書かれていた。


 料理のスキルってレシピの項目が出てきていないのでよく分からないけれど、錬金みたいにスキルで出来るわけじゃないのかな? 


 ただ今は材料が無いので一度外に出てから、大通りにあった八百屋さんで野菜を買ってみる事にした。水程度の材料ならば施設の水が使えるらしいので気にすることは無いけれども、取り合えず野菜サラダでも作ってみるかな。


 生産施設に戻って来て空室になっている部屋に入ったけど、部屋には何もない。ただ開けた扉の裏側にディスプレイが在り、そこから注文することが出来た。

 先ずは時間。これは1時間にしておいて、使う技能は料理と錬金。1時間100Gと各技能1時間100Gなので合計300Gを支払う。

 すると部屋の中に大釜や台所がいきなりポンと現れる。流石ゲームの中だね。


 台所には簡易の流しとコンロ、それに包丁やらが置かれていた。

 アイテムボックスからお野菜を出して、蛇口をひねって水を出して洗う。買った野菜はレタスとカブっぽい物。それから枝豆に大根。

 先ずはレタスとカブのサラダ。因みにカブは2種類あって、ラディッシュの様な物と白カブ。サラダに使うのは前者。


 ドレッシングも無いので切って盛るだけ。だけどお皿を買い忘れる惨事。この場で食べるならお皿は台所と一緒に出てきたのがあるけれども、外に出すならお皿を買わないといけない。

 作って食べて見たら普通に野菜だった。結構みずみずしくて美味しい。ただ不思議な事にMPを使わなかった。スキルとして発動していないのだろうか?


 次にスープ。大根とカブを入れた謎スープ。こっちは正直あんまり美味しくなかった。なにせ出汁を入れていないからね。でも【料理】のレベルが上がっていたのでスキルは使っているらしい?


 枝豆をぷちぷち食べながらスープを作る。満腹度が無いのでいくらでも食べられる。買って来たものは全部食べてしまうことにした。


 最後まで作り終わると【料理】がレベル3になっていて、メニューにレシピの欄が。調べてみると、3になってMP料理というのを覚えていた。そしてレシピには新鮮サラダの項目が。新鮮サラダは、任意の野菜2つを使うサラダと書かれていたので、食べ終わったらもう一度お皿と野菜を買ってやってみる事にしよう。


 生産施設を後にして街ブラ再開。目的は雑貨屋さんでお皿を買う事。

 ただ大通りではそういった雑貨屋さんを見なかったので、少し中央から外れてふらふらと歩き始めた。


 地図を確認しながらふらふらと歩いていると、既知感を覚える家を発見。それは第一の街で見たあの本屋さんの家だ、そっくり。失礼かとは思いながらもチラリと窓から中を見ようとしても見れず、でもなんとなく気になってしまう。


「うちになんかようかい?」

「ひょっ!」


 驚いて振り返ると、そこには第一の街で会ったお婆さんに似ているお婆さんが立っていた。そう似ているだ、声が違った。でもそっくり。


「それで、うちになんかようかい?」

「あ、いえすみません。ファスタの街で見た本屋さんに凄く似ていたので」

「あぁ妹の店に行った子かい? ふむふむなるほどね、お前さん面白い縁を結んでるみたいだね」

「えっ」


 それって、もしかしてルドナの事?


「だけどアタシの知らない神って事は……魔神様関係かね?」

「魔神様の事をご存じなのですか?」

「まぁアタシら姉妹はこれでも昔は教会でもちょっとした有名人でね、神様とのご縁なんかは見りゃ一発さね……取り合えずお上がりよ」


 折角なので言われた通り寄っていくことにした。

 お家の中は普通の家で、本が沢山並んでいるなんてことも無かった。ちょっとだけ残念だ。


「椅子にすわんなさい」


 お婆さんの対面に座ると、お婆さんが一つ頷く。


「魔神様はどんな方だったのか教えてくれんかね?」

「えっと、可愛かったです」

「姿を見たのかい?」

「はい」

「そうかい、成る程ねぇ。封印が解けた影響かねぇ……魔神様はお前さんに何か頼んだのかい? 神様が人前に姿を現す事なんてそうそうないからね。まっいきなり会ったアタシには言えないってんならそれでもいいだけどね」


 ……そっか。ゲームのNPCって考えてたからなんだか普通な気がしたけれど、よくよく考えれば知らない人が自分の家を覗いていて、それを承知で家に招くってすごい人だ。それだけ神様について何か知りたかったのかな。


「あの、どうして私を家に招いたのですか?」

「ん? そりゃ魔神様の事が知りたかったからさね。魔神様は魔法を司っておられるけれども、魔神様が封印されてから出来た新しい魔法についてはどう思っておられるのか、それが心配でね。特にアタシら姉妹が作ってしまった物もあるからねぇ」

「魔法って作れる物なんですか?」

「普通は無理さね。ただアタシらは元々そう言った特殊スキルを持っていたってだけなのさ。ただ一度作って世界に認知されてしまった魔法は新たな魔法として条件を満たせばだれでも覚えられるようになるからねぇ」


 ……これってもしかしてまたイベント? 若しくは私達も作れるようになるとか?


「その特殊スキルを覚えることはできないのでしょうか?」

「それは無理さね。なにせ十二神様達がアタシ達姉妹のスキルを封印していったくらいだからねぇ。ただ同じようなことが他にもあったらしくてね、アタシ達姉妹のスキルを封印してから、今後はこのスキルを持った人物が生まれないように世界の調整を行うと仰っていたよ」


 つまり、本来の基礎魔法、地水火風光闇無とその上位以外にも魔法が存在するっていう事なのね。でもやっぱりそれってイベントなのかな?


「今度会った時にルドナに聞いてみます。いつになるかはわかりませんけど」

「ありがとう。そうさね……もし魔神様に出会って新しい魔法について知れたらアタシに報告しとくれ。御礼を考えておくさね」

「分かりました」


 それから2つ3つお婆さんとお話しして外に出た。

 何がキーだったのか分からないけど、多分魔神様と本屋さんに接触していることがキーなんだと思う。まぁ簡単なお使いクエストだし、掲示板には書かなくていいかな。やっぱりちょっと苦手だし。

 ただ一応地図に此処の場所だけマーカー付けとこっと。


 マーカーを付け終えてからお皿探し再開。


 再開して直ぐに小さな雑貨屋さんを発見。そこでちょっと可愛いお皿を数枚買ってから八百屋さんへ。さっき買いに来たことを覚えていてくれたらしく、少しおまけしてもらった。


 さてさて、生産施設に戻ってきたわけだけど。どうやら料理のスキルはパッシブで、料理の場所からオンオフ可能らしい。取り合えずレタスと枝豆のサラダを作ってみる事にした。

 普通に洗って切って、枝豆は茹でてから盛り付ける。さっきと全く同じ手順。何が違うのかと思って鑑定してみた。


 先ずはさっき作ったサラダの一応SS撮っておいたもの。



名称:サラダ

☆:1 品質:D

製作者:レオラ



 次に今作ったもの。



名称:新鮮サラダ(MP)

☆:3 品質:D 

製作者:レオラ



 となっていた。違うのは名前とレアリティだ。それ以外は余り違いは見つからないのでいざ実食。


 一口食べて分かった。これは別物! 野菜が甘い、もうこれだけで全然いける。ドレッシングとか必要ないくらい美味しい。枝豆なんてじんわり甘さが口に広がって枝豆だけパクパク食べれてしまう。塩ゆでしなくても美味しい。

  


 ごちそうさまでした。成る程、これがレシピ登録されているMP料理とそれ以外の差なんだね。スキルを使うとものすごく美味しくなるのか。あっそうだ、これアルフ達にも食べさせたいけど、現実みたいに食べたらやばい物とかあるのかな? あったら困るしヘルプから質問送っておこう。


 よしこれでおっけー。問題なかったら料理のレベルもガンガン上げでどんどん美味しい物を作ってモフモフ達と堪能しなければ!


 





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