第2話 〜咲羅 美雨〜
「ごめん!すっかり忘れてた!」
そう言って爽斗君は私に頭を下げてきた。私は
「大丈夫だよ。返事してくれてありがとう。」
そう言うと、爽斗君は
「あったりまえじゃん」
そう言って笑顔を私にくれた。そしたらなぜか心臓がドキドキした。
〝何でだろ、なんか安心する〟
そう思った。まぁ置いといて、私達は職員室へ向かっ
た。
◇ ◆ ◇
《失礼します》
私達が言うと先生が、
「おっ!待ってたぞー!」
と、言って手招きしてきた。行ってみると・・・。
「美雨、お前今回も成績トップだぞ!」
と、言って私の腕をとった。そしてこう続けた。
「だから、爽斗君に今進んでる範囲まで教えてあげてやれ。説明も上手いだろ。」
先生はこう言って私に顔を近づけてきた。
「私なんかが勉強を教えても良いわけがないです。私みたいなバカが教えてはだめだと思います。」
私はきっぱり言ってしまった!そうすると爽斗君が
「俺は美雨に教えてもらいたい。」
と、言って先生も
「美雨は自分がすごい事を自覚してないだけで、お前は十分すごいんだ。だから、教えてやったら?」
先生と爽斗君の言葉に気が緩んだ。だから、
「先生と爽斗君がそう言うなら精一杯頑張ります。なので、教えさせて下さい。」
そしたら、二人揃って
《よろしくお願いします》
と、言ってくれた。そしたら、爽斗君が
「じゃあ明日土曜だし、俺の家で勉強会するか。」
私の答えはすぐにでた。
「はい!よろしくお願いします!」