「ん。」それから
ケキョケキョ ケキョ
裏山で、 ウグイスが練習している。
こないだよりも、ちょっと上達してるやん。
山から落ちてくる 風が、木の葉を少し揺らした。
ここは田舎だけれど、 案外 暮らしやすい、 プチ田舎だ 。
古民家でもない 、築35年の建売住宅。
裏山には、イノシシ やシカが出る。
スーパーや病院は遠いけど、人付き合いに振り回されることもない。
それが、私たちにちょうどいい、 楽ちんな田舎暮らし だった。
パパは、庭の雑草を抜くと、一緒に花芽まで抜いてしまうほど、 多分 田舎には合わない人なのだ。
だけど時々 、ポツンという。
「来て良かった。 もう町には戻れん。」
そりゃそうだ 。
あんた、 車 やりたい放題だもんね 。
私は、のんびり小さな畑を作り 、庭のベリーを摘んでジャムを作る。
足元には、いつも2匹のわんこが寝そべっている。
庭の花を摘んで 食卓に飾り、雨の日には、編み物や 手芸 をする。
穏やかで、幸せな時間。
でもなんだかちょっと物足りない 。
完全に煮詰まっていた私に、 やっと神様がやってきた。
「ペンを持ちなさ〜い」
えっ?
ちょっと 急すぎる展開だけど。
それまで、しっとりモノトーン だった景色に、
キラッと光が混ざり始めた。
そして気づいた。
パパは、歩くネタ袋や!!
パパは今、 アルファロメオをいじくっている 。
私は、ペンを置いて、 デッキに出る。
庭のさくらんぼの木に、白い花が小さく開いていた。
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます 。
66歳専業主婦 、作家 若葉マークの 「ピョリピョリ」です。
まだスマホ ポチポチしながら書いています。
チャッピにも、お世話になってます 。
音声入力を覚えて、ちょっと賢くなりました。
この作品は、『ん。』の続きです 。是非 1冊目 と合わせて、楽しんでいただけたらうれしいです。
くくここ日記は、ククル へのレクイエム。
大切な、大切な家族でした。
書きながら、何度も泣きました。
そうそう 、本文中には書き忘れてましたが、 パパは、ああ見えて(どう見えてる?)、釣った魚にちゃんと 餌をやる、 いい人なんです。 えへへっ♪
ちょっと贈り物は、自己満足っぽいけど(笑)
ということでーー
この先も ライフワークとして書き続けていけたらと思っています。
最後に、パパに感謝します 。
きっとあなたが、私の神さまです。




