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【BL男子の日常】出会った男たちが嘘つきすぎて、洗脳事件とヤクザ抗争に巻き込まれて恋愛どころじゃない件  作者: 須戸コウ
第10章 「七代目黒崎組」突入

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第49話 作戦決行

「早くねぇか!?」


思わず素で声が出る。ふたりは、ほぼ踵を返したようなタイミングで戻ってきていた。


「はぁ……お前らなぁ……」


おやっさんが、眉間を押さえながらため息をつく。


「だってしょうがないんだよ。組長の風路くんに会いに来たよって言ったら、下っ端たちが出てきて、ししゃも。がいないと中には入れないっていって入れてもらえなかったんだ。」


ゼロが申し訳なさそうに説明した。


「やる気あんのかよ!!! この役立たずが!!!!!」


ししゃも。が即座にブチギレる。


「ドンマイだな!!」


俺はとりあえず励ました。


「まぁ、なんとなくは予想してた展開だね……」


デジデジが苦笑いで肩をすくめる。


「そう気を落とすな。次があるさ! 失敗が次の成功に繋がるんだ。」


ジペットが妙に前向きな声を出す。


「ぽ前が言うな!!!」


ししゃも。のツッコミがすかさず飛んだ。


おやっさんは、もう一度深く息を吐いてから、きっぱりと言った。


「はぁ……。じゃあ手はず通りに作戦第二段階だ。ジペット、ゼロ、ししゃも。の3名と護衛隊員6名で乗り込む。

俺はここでお前らの会話を通信機で傍受しながら待機。基本的にお前らからの応援要請を待つが、有事の場合は俺の判断で外にいる隊員を突入させる。」


「おうよ!」


ジペットが親指を立てる。


俺はたまらず口を開いた。


「なぁ、やっぱり俺も一緒に行けないか?」


胸の奥がざわついて、じっとしていられなかった。


「なんども言わせるな! ガキの遊びじゃねぇんだ!!」


おやっさんの声が、ピシャリと俺を叩く。


「だいたいお前らをここまで連れてこさせたのだって……! いや、もうそれはいい。とにかくお前らはおとなしくここで待ってろ!!」


最後の方は、言葉を飲み込んだみたいに途中で切られた。それでも、そこに込められてる怒りと心配は、嫌でも伝わってくる。


「……っ」


悔しさと情けなさで、喉の奥がつまる。


「燈真、安心しろ! ししゃも。のことは俺たちが守る!」


ジペットが、にかっと笑って親指を立ててみせた。


「そうだよ、無事に戻ってくるから。」


ゼロもいつもの柔らかい笑顔で俺を見る。


「……。」


言いたいことは山ほどある。でも、全部飲み込んだ。


「燈真君、ここは彼らに任せよう。」


横でデジデジが、静かに言う。


「燈真きゅん、心配しないで。ししゃも。は大丈夫だから。」


ししゃも。も、ほんの少し不安そうにしながら、それでも笑おうとしていた。


「…………わかった。無理はしないでくれよ。」


ようやく絞り出した言葉は、思っていたより小さかった。


「……うん。」


ししゃも。が、きゅっと唇を結んでうなずく。


おやっさんは全員の顔をざっと見回してから、短く息を吸った。


「……よし。作戦決行だ! 各員、配置につけ!!」


『おう!』『はーい!』


ジペットとゼロの声が重なる。


その背中が「七代目黒崎組」のビルへ向かっていくのを見送りながら、俺は拳をぎゅっと握りしめた。


――頼む。絶対、全員無事に戻ってきてくれ。

挿絵(By みてみん)

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