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【BL男子の日常】出会った男たちが嘘つきすぎて、洗脳事件とヤクザ抗争に巻き込まれて恋愛どころじゃない件  作者: 須戸コウ
第10章 「七代目黒崎組」突入

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第48話 おやっさん

挿絵(By みてみん)

「ピンポーン」


家のインターホンが鳴った。公安組織の応援が到着した合図だ。


「お、来たみたいだな。」


ジペットがすっと立ち上がる。


「みんな準備できてる?」


ゼロが確認する。


「おう……!」


「うん……!」


「はい……!」


俺とししゃも。、デジデジ、それぞれが返事をする。


「それじゃあ、出発だぜ!!」


ジペットの声に合わせて、俺たちは玄関へ向かった。


これから何が起こるのか、正直に言うと怖い。

それでも――みんなと一緒なら、行ける気がした。




家のドアを開けて外に出ると、すぐ目の前で誰かが腕を組んで待ち構えていた。

挿絵(By みてみん)

無精ひげ交じりの顎、くたびれたジャケット。けど立ってるだけで空気がピリッとするタイプの大人だ。


「おやっさん!」


ジペットが、嬉しそうに片手を上げる。


「ったく、お前らは……。先輩を面倒ごとに駆り出しやがって。」


男はため息まじりにそう言って、眉間にシワを寄せた。声も低くて、ちょっと怖い。


「感謝するぜ! みんな、紹介する。この人は『中林和久なかばやしかずひさ』。通称おやっさん。俺たちの先輩だ。みんなおやっさんって呼んでくれ!」


ジペットが得意げに紹介すると、男はじろっとこっちを見て、わずかに目を細めた。


「……おい、俺の呼び方をお前が決めるんじゃねぇ。」


低い声で文句を言いながらも、すぐにふっと力を抜く。


「……まぁ呼び方なんてなんでもいい。よろしく頼む。」


思ったより柔らかい言葉が続いて、ちょっとホッとする。


横でゼロが、俺たちの方に手を向けながら説明してくれた。


「こっちはさっき話してたししゃも。、あとの二人はししゃも。の友だちの燈真くんと、デイジーことデジデジ。」


「スイス〜ry」


またししゃも。とデジデジのよくわからない自己紹介が始まったが、本当によくわからないので記憶からカットした。


そのまま俺たちは、公安組織が用意してくれた車に案内された。黒い車体に、きれいに磨かれたボディ。映画で見る「それっぽい車」って感じだ。


全員で乗り込むと、車は静かに走り出す。窓の外の景色が流れていくのをぼんやり眺めていると、おやっさんが今回の作戦の説明を始めた。俺たちはその話に耳を傾ける。


やがて車は止まり、現場に到着した。車内から「七代目黒崎組」の事務所が見える。事務所っていうより、小ぶりなビルって感じだ。窓は暗くて、なんとなく圧がある。



「つーことで、お前たち3人は、このバカふたりが戻ってくるまでは俺と車の中で待機だ。」


「はっはい……!」


俺は思わず背筋を伸ばして返事をする。隣でデジデジも真面目な顔をしていて、ししゃも。は少しだけ不安そうに唇を噛んでいた。




「おいおいおやっさん! バカはねぇぜ! 俺たちはこれでもプロフェッショナルなスペシャリストだ! なぁゼロ?」


ジペットがいつもの調子で胸を張る。


「そうだよぉ。ししゃも。たちが危険な目に会わないように、ぼくたち二人で解決してくるからね!」


ゼロもニコニコしながら続けた。


「おうよ! お前ら、任せとけよ! じゃあ行ってくる!!」


ふたりはやる気満々といった顔で、ビルの方へと歩いていく。その背中を、俺たちは車の中から見送った。


……頼むから、無事に戻ってきてくれ。


そう心の中で願っていたら――


「ただいまだな! 無理だったぜ!」


ジペットの声が聞こえた。


挿絵(By みてみん)

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