第43話 俺は……っ男だぞ!?
ジペットとゼロが公安との細かい調整をするって言ってリビングに出ていって、
ししゃも。も「一人で考えたいことあるから」って空き部屋にこもっちまった。
残ったのは、俺とデジデジだけ。
ちょっとだけ静かになった部屋で、俺はデジデジが座っているベッドの端に腰を下ろして、デジデジの方を見た。
「デジデジ……」
「ん? どうしたの燈真君?」
デジデジが、いつものゆるい感じでこっちを見る。
「やっと……二人っきりになれたな……///」
俺は軽いジャブを入れる。
「そうだね~!」
あっさり返される。
「なんか反応薄くねぇか!?」
思わずツッコむ。
「そうかな? 普通だと思うけど……」
「普通なのが反応薄いっていうんだ! 俺と二人っきりになれたことに、もう少しドギマギしてくれよっ!」
ちょっとくらい照れたりしてくれてもいいだろ。
「あぁ、そういうことか。ちょっと難しいかもね~。」
「はぁ!? なんでだよ! 俺ってそんなに男としての魅力ないか……?」
さすがに傷つく。
「んー、そういうことじゃないんだけど……。僕、一度この人は友だちだなって思ったら、恋愛対象として見れないっていうか。」
「なんだよそれ!? 恋愛って最初友だちになって、それから恋に落ちたりして恋人になったりするもんじゃないのか??」
「うーん、まぁそういう人もいるとは思うけど。僕は一回友だちになっちゃうと、全然そういうふうに見れないんだよなー。」
「じゃあもし、すげぇ仲いい友だちに告られたりしても振るのか??」
「うーん、どうだろう? まぁ振るかもしれないけど、告白してもらって初めて、そこから考えるって感じかもしれない。」
「なんだよそれ?? じゃあ例えばお前に10年ぐらい片思いしてるやつがいたとして、そいつが自分のこと好きかもって気付いても何も思わないってことか??」
ふと疑問に思ったことをそのまま聞いてみる。
「うーん、気づいても何も思わないっていうより、そもそも相手が自分のこと好きなんて可能性を考えもしないから、告白されて初めて気づいてびっくりするというか。
告白されて、そこから初めて恋愛について考えるっていう感じかな……。」
「マジかよ……。それお前のこと好きになるやつが可愛そうじゃないか??」
つい眉をしかめる。
「可愛そうって言われても……。こればっかりはどうしようもないかな……。」
「むっ……じゃあよぉ! 俺がもしお前のこと好きだったらどうするんだ??」
半分冗談、半分本気で言ってみる。
「どうするって言われても……。その時になってみないとわからないかなぁ~。」
「くそっ……!」
もやもやが溜まっていく。
「じゃあ……っ」
「ん?」
「いまが……その時だぁ!!!」
勢いのまま、俺はベッドに座ってたデジデジの胸を軽く押して、そのまま背中から寝かせた。
視界の中で、デジデジの体がベッドに沈む。
「ちょっ……燈真君!?」
目を丸くしてるデジデジの顔が、すげぇ近い。
「はぁ、はぁ……どうだっ……!? これでっ……少しは意識するか!?
俺は……っ男だぞ!?」
胸がドキドキして、息が上がる。自分でも何やってんだって思うけど、もう止まれない。




