シングルマザーかと思ったら聖母だった件。処女懐胎した公爵令嬢は元から普通に強い。「婚約破棄!? よろしい。ならば【魅了(チャーム)】ですわ」
聖女のクラスを有望視されていた公爵令嬢アメリア・フローレンスは、クラス鑑定の儀で【シングルマザー】という謎のクラスを授かってしまう。さらに謎の赤子が現れたことでアメリアはあらぬ不貞の疑惑をかけられ、婚約者の王子から婚約を破棄され、王家を侮辱した罪で火あぶり刑にかけられることになってしまう。だが人々は知らなかった。その赤子こそが神々に選ばれし救世主――聖女であり、アメリアはその偉大なる【聖母】だったことを。……が、そのあたりの事情とはまったく関係なくアメリアは元から普通に強かった。それは魔王ですら足元にも及ばぬほどで……はたして聖女の出番はあるのか。神々の意思とは無関係のところで物語は動き出す。