あおはる漫画の主人公の元カノに転生したけど、私は物語通りになりません
あっ元カノに転生してるわ。
気付いたらあるドラマにもなったあおはる漫画の2人の主人公のうちの一人の元カノに転生してました。
主人公は2人 のうちの一人 めんどくさいのでもう主人公って言う。
この漫画 たしか元カノがお兄さんに近づくために弟である主人公に手を出して、
なんやかんやで、弟にトラウマ的な物を植え付けて女性が信用できない弟がヒロインによって心ひかれていくも、元カノがちょっかいをかけてきて
最終回まで結構イライラさせられた話だったはず。
え?うち兄が欲しいために こいつに手を出すの??
「//なんだよ?ジロジロみるなよ///」
すごい照れている弟(清晴)
私は清晴のお兄さんにあげるはずだったチョコレートを清晴に渡していた。
兄に渡すはずのチョコを弟にあげるなんてひどい奴だっていうかもしれないが、一応いっておく
幼馴染だから家に行き来する中だから普通にお邪魔して、兄に渡したのに、甘いもの嫌いだからって言われて受け取ってもらえなくて、帰ろうとしたらたまたま 家に帰ってきたばっかりの清晴に チョコいらないって言われたんだけど 食べる?
って聞いたら 食べるって言われたからだ。
元々、物語の通り 私は兄に恋をしていたが、弟に手を出す(18禁的)は絶対NG!!って思ってたし、近づくなら普通に幼馴染なんだから一生懸命兄にアピールしまくればいいと思ってるので問題ナシ!だと思ってる。
渡して帰ろうかと思ったら、いきなり手をひかれて、清晴の部屋に連れ行かれた。
ベットを背をあずけ座ってると
わざわざ隣に座って綺麗にラッピングされたチョコレートの箱をあけて チョコをとりだして 食べだした。
すごい嬉しそうに食べるから
「そんなに美味しいの?」
って、清晴を見て言ったらチョコをつまんで
「こんな感じ」
って言われてキスをされた。
いあむしろ押し倒された。
甘くて柔らかいチョコは口の中で蕩けていくのに、清晴の舌が私の口をきれいにかき回す。
力強い握りに、私は抵抗もせず、清晴のキスが収まるまで待っていた。
「・・・・・」
チョコがなくなっても口の中を嘗め回す清晴がやっと離してくれた私は
「あんた 私の事すきなの?」
って言ってしまった。
※※
何を今さらだと思おう。俺はずっと好きだって態度でも示していたし。
それなりにアピールもしてたつもりだ。
お前が兄貴を好きでも 兄貴に相手してもらえてないってわかってから余計にだ。
振り向いてほしくて、いつもクリスマス正月 花火大会には遊びにいくぞって誘ってたし、
はぐれないようにっていいながら手も繋いだこともある。
警戒するから 兄貴と一緒っていいながら 毎回来ない兄貴に、いつも二人きりになってるのに何故気付かないのだろうって思う。
「好きじゃなきゃこんな事しない」
「・・・・・いつから好きだったの?」
「そんなの忘れた・・。」
「一清君もくるって言ってたのにこなくて二人きりが多かったけどその時から?」
「・・・・・」
(やっぱ気づいていたのかよ。)
やっと自分を見てくれたのに、気づいてたと思うと目を反らしてしまった。
なのに顔をぐいってこっちに向けられた
「きよぉ」
「なんだよ・・・」
「私さ 馬鹿だから言わないとわからない。ちゃんと言葉にして」
「あぁーーそうだよ。小さい頃から好きだったよ。なのにお前一清君一清君って、言えるわけねえだろ。」
「もうこうなったら言ってやる。 お前が大好きだ。たまに笑顔で誤魔化すところも、俺にする小さな悪戯も、怪我したのに誤魔化して
我慢して歩いてたことも 好きなおかずがでたら一番最後に食べる姿も「ちょっ」お前が大好きなんだ」
今度は目をそらさない
「お前が好きだ。」
「俺の女になれよ杏華」
本当にすきなんだ。
このシーンと静まった空気の中。
「・・・・・私も一清君もさ・・・」
「?」
なんで兄貴?
「来年就活じゃん」
「あぁ」
そうだよ どんどん離れていく年の差にいつも焦ってんだよ。
「こんなにアピールしてるのにダメってことはあきらめるしかないかなって思ってたわけよ」
「・・・・」
・・・・・
「だからさ 少しの間だけ慰めてくれる? こんなずるい女でいいならさ 少しの間だけ清の女になってあげる」
来年から就活。
私は今21歳の大学3年生。清晴は私より6つ年下の15歳なのに、いっちょ前に私より身長も高い。
どんなに好きでも一清君は私のことを見てくれない。
ある意味疲れていたのかもしれない。
中学校から イベント事に告白も 毎回好きとかアピールしてたけど、一清君は私を見ることもない。
それも当然だ。
一清君は 清晴の彼女に恋をするからだ。
物語の私はそれを知って一清君と少しでも仮初でもいいから恋愛したくて一清君の為に清晴とまた関係を持とうとするぐらいだから
でも そんな未来は嫌。
好きならこれで終わりにしよう。
そういった意味で私は今回最後の告白に決めていたのだ。
もしここでうまくいけば万々歳だけど ダメだったら?
就活で思いを吹っ切ってしまえばいいし、あえて遠くに就職すれば 物語のような泥沼にも入ることもない。
そう思ってたんだ。
だけどさ・・・
「お前が好きだ。」
「俺の女になれよ杏華」
っていわれたらさ ぐらつくと思う。
物語とは違う清晴の本音の告白に私はいつの間にか心がぐらついた。
15歳 まだまだ私からしたらおこちゃま。同い年の子と色んな恋愛をする時期だと思う。
本当は薄々気づいてた。もしかして私の事好きなのかな?って
でも物語じゃ トラウマ的な存在になる 私が、好かれるってことはないって思ってた。
だからさ ずるい女でいいよね?
もう辛いんだ。
いつの間にか涙が流れてた。
そんな私を優しく抱きしめて
「ずるくねぇよ・・利用でもなんでもしてもいい 俺は杏華がいてくれれば何もいらない」
さっきとは違う優しいキスだった。
「年下のくせして生意気」
「年下でも男だからな」
「はいはい。」
悔しそうな顔でこっちをみてる清晴はかわいい。
いつの間にこんなに男の子になってたんだろ。
私より手も大きくなって、こんなに力強くなって・・・
「きよ ありがとうね。」
私たちは物語通り付き合った。 少しの間だけどだと思う。
あぁ清のトラウマになちゃうのかな?
もうわからないや、でも少しだけ、少しだけ この辛い気持ちを和らげるだけだから 清 ごめんね。
絶対この機会を逃さない。
杏華が利用してるって思われてもいいんだ。
俺は絶対この手を離さない。だから兄貴手を出すなよ?
俺は知ってるんだ。杏華の気持ちに胡坐をかいて安心してるのを、手をだせないからって近寄らせないのも、
でもな。そんなの 自分が何とかすればいいだけなんだぜ?
俺は大事だから我慢できるし、どんな些細なことでも俺に落ちてきたんだ。
杏華を この手を 俺は絶対離さない。