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第一話 エヴァンタシアの声

書き出しに戸惑いながら、書き始めました。 

タイトルを「君ごとティアーズ/エヴァンタシアの風」に決定。

001(作品の整理番号です。気にしないでね)

 「君ごとティアーズ/エヴァンタシアの風」



◇ ◇ ◇



 真夏の太陽が、鬱蒼(うっそう)とした密林の真上に差しかかった。


 どれほど頭上を見上げたか知れない。

 まともな青い空も、白い雲も、ほぼ見当たらない。

 だからと言って、ここは地下世界ではない。

 

 世界のどこにも平等に降り注ぐはずの、太陽の眩い光の贈り物が届かないのだ。

 背の高い大きな木々の枝葉が重なり合って、木々の頂点で天井を作っていた。

 

 その空間に遠くから、種類の特定が一切できない、複数の鳥の鳴き声が混ざり合い、響き渡って来る。

 薄気味が悪いようでもあり、慣れれば木々の合間をすり抜ける風の(ささや)きと合わせて鑑賞できなくもない。


 他にも、得体の知れない(うめ)き声が四方八方から聞こえてきた。

 それは地鳴りの響きの様でもあり、猛獣が吼え合い(たわむ)れるかの様でもあった。



 常に目の前は薄暗かった。

 

 

 外部との通信が遮断され、来た道と進行方向の区別をつけられそうな街の景色とは違い、目印となるような看板さえも見当たらない。


 長年に渡り、人が足を踏み入れた形跡もない。

 そんな薄闇(うすやみ)に閉ざされた、秘境のような謎に満ちた樹海だった。

 

 その様な場所へ未調査のまま立ち入り、闇雲(やみくも)に歩いたなら、延々と巡回を()いられ、出口の見えない地上の迷宮と成り得ることは想像に(かた)くはない。

 その重なる不安と焦りは、常人の体力と精神力を吸血鬼の如くに吸い続ける事だろう。

 

 

 広い広い森の景色は、どこもかしこも似通(にかよ)っていて、歩を進める程に目が回ってきて、やがて空腹に(さいな)まれる。

 これまで人類にとって、知られざる世界のはずだった名も知れぬ森の中で、新たな潮流が起ころうとしていた。



 ◇


 

 「──いいかニルス。退屈だろうがもう少しの辛抱だ」

 「ルク……。ニルスなら用を足しに外へいっちまったようだ」


 薄暗い陽だまりの中に、一軒の丸太小屋が建っていた。


 丸太小屋の外観にも、外の鬱蒼とした植物の(つた)が触手を伸ばしたように絡みつき、木造の小屋はまるでツリーハウスのように見事な碧羅(かずら)(おお)われていた。


 森の中の一軒家にはガラス窓もあり、立派な煙突も(うかが)えた。

 開け放たれた窓の下には(まき)が積み上げられていたり、飲み水だろう清水が(たた)えられた木製の丸い(おけ)も数個置いてあり、桶の上に柄杓(えしゃく)が横向きに置かれていた。


 煙突からは、蒸気が噴出しており、何やら香ばしい匂いが(ただよ)っていた。


 その匂いに群がるように、名も知れぬ小鳥たちが屋根の上で鳴き声を高らかに響かせている。

 小鳥たちは、煙突から出る匂いの正体を知っている様子。屋根の上と開いた窓枠の間を盛大に旋回し、匂いの元を狙うように、その視線は部屋の中へと向かっていた。


 そこから、ニルスという名の者を気づかう二種類の声が聞こえてきた。


 ニルスに辛抱を(うなが)そうとた男は、彼が何処(どこ)へ行ったかを知るもう一人の男の言葉から、名をルクと言う。

 辺りは薄暗いのだが、その部屋の中にはしっかりと暮らしを立てるのに十分な明かりが(いく)つも確保されていた。


 ルクは、サバイバルナイフを片手に手慣れた手つきで調理をしているようだ。

 簡素ではあるが台所があった。

 シンクと見られる洗い場が一つ、備え付けられていた。

 台所に立つルクの背後には、大人一人が横になれるほどの木製の長方形のテーブルがあり、丸太(づく)りの椅子が4人分置いてあった。


 テーブルの前で先に席に着いていたもう一人の男は、ニルスが小屋の外へ出て行く様子を目視で確認していたのか、その事をつぶさに調理中のため台所に向かうルクに伝えたのだ。

 もう間もなくテーブルの上には、ルクが腕に()りをかけた手料理が並べられようとしている。

 

 着席していた男が、テーブルの上に並べられていた食器類を見つめて、小鼻をヒクつかせて口の中の(なま)(つば)をかき集めて、ゴクリと(のど)を鳴らしていた。

 料理が完成に近づけば、匂いも完成度を増し、待つ者の嗅覚に刺激を与える。


 刺激された嗅覚が脳幹を貫いて、脳内で()みしめた事のある味の記憶を(よみがえ)らせていた。

 (うま)かった食い物の記憶が口内(こうない)唾液(だえき)を誘発し、飲み込んだ生唾が(かわ)いた喉を(うるお)すと共に胃袋に到達すると、腹の虫は食いもんはまだかと料理人を()かすように(うね)り声を上げた。


 「バキ、(かわや)が呼んでるんじゃねえのか?」

 「馬鹿いうな。腹の虫がアンタの料理を待望してるんだよ」


 バキの腹の音が鳴った訳を知りながら、ルクが明るい口調で彼にそう(つぶや)くと、普段から食事の世話をしてもらっている事に気(づか)う様にお世辞(せじ)を交えた返事をバキが返した。


  

 ここには、ニルスという名の少年と二人の青年がいた。


 

 その小屋の中から彼らの話す声が外に()れ出していて、静かな森の中に小さく響いていたのだ。

 彼ら三人が寝泊まりするには十分な、頑丈な造りの小屋のようだ。

 小屋からは、生活感が漂う力の入った会話が繰り返されていた。

 どうやら彼らは、深い森の中で割と長くこの生活を続けているようだ。


 ニルスは外に用を足す為、出て行った。

 小屋内に便所はないと言うことだ。

 ニルスという名の彼は、ルクの問いに何ら返事を返すでもなく、姿が見えなくなった。

 それを目で追うもう一人の青年が、その様子をつぶさにルクに伝えると


 「あ? なんだ置いていかれたのか、バキ」

 「アホぬかせ! ニルスが連れ小便(ション)嫌いなの知ってんだろ」

 「あはは。きっとお年頃ってやつさ」


 童心に返ったように言葉のキャッチボールを続ける二人。


 冗談混じりの会話をする二人の青年の名は、バキとルク。

 背格好はどちらも百七十センチ程だ。

 無精髭を生やした三十歳を過ぎた頃の脂の乗った世代。

 三十代が脂の乗る世代かどうかは別としても、二人の目はギラギラしていた。


 二人とも薄暗い森をどれぐらい彷徨(さまよ)っているのか不明だが、それにしても小麦色に焼けた素肌が(まぶ)しい。

 

 言葉を交わす際の二人のやり取りには、軽快なフットワークが見られる。

 気心の知れた友人なのだろうか。

 

 筋肉質でありながら、スリムで身軽そうでもある。

 服装も盗賊か忍者の(たぐい)の軽装で、様々に小道具を収納する機能的なデザインの()で立ちだ。


 その上からスケイルメイルを胸、銅、籠手に部分装備をしているようだ。

 軽くて頑丈で強度が非常に高く、魔法によるダメージの軽減も含まれた高価な装備品だ。

 

 その事からも戦闘を想定しての遠征だと(わか)る。

 何らかの捜索にやって来たのだろうか。

 やはり、ここはそう言う危険をはらんだ森だということなのか。


 

 パキッ──!

 

 玄関先の扉の向こうで、地面に落ちた小枝を踏みつけるような小さい音が鳴った。

 玄関近くにいたバキが微細な物音に敏感に反応した。

 

 バキの表情が一瞬鋭く引き締まった。

 バキの視線は入り口付近を振り向く事なく見つめていた。(いな)、さり気なく意識下に置いているという感じだった。


 ルクも、その音を聞き逃さず、二人は小屋の外に黙って神経を集中させた。

 明らかに何者かの気配に気づき、二人は神経を(とが)らせるように固い表情を見せた。


 先程までの団らんの表情が一気に険しくなっていた。


 外の微音に気付き、様子を(うかが)うのに聞き耳を立てるも、すぐに見に行く気配を見せない二人。

 

 外には、ニルスが出ているからだろうか。

 その可能性も含めて無駄な行動を取らない姿勢は、何を物語っているのだろうか。


 二人の感覚は研ぎ澄まされたものに感じられた。

 とても鋭敏でかつ慎重、しかも微動だにせず外の気配を警戒する。

 少なくとも二人は何かしらの訓練を受けた勇者達か、盗賊だろう。


 

 「ニルス、か?」


 

 バキは、感じ取った外の気配に向けて問うように軽く声を発した。


 バキが言ったようにニルスが本当に用を足すため席を外したかは不明。

 だが小屋の外にいるのは間違いないことだ。


 昼夜に霧が立ち込めて陽光さえ遮る、薄暗くて危険そうな森に迷い込んだのなら、微細な物音にも鋭敏でなくてはいけない。


 二人は互いに目線を合わせた。

 もう間もなく、警戒心の針が互いの戦闘感覚に触れようとしたその時だった。



 「ただいま」



 心配していたニルスがひょっこり顔を(のぞ)かせたお陰で、二人の緊張が一気に緩んだ。




 「ニルス、小便はもう済んだのか?」


 ルクが、ニルスに冗談っぽく声を飛ばした。

 

 「風に当たっていただけだ。……しょ、小便言うな!」


 ニルスは頬を赤らめて威勢よく文句を返した。

 バキはルクに対して『また余計なことを!』という表情で舌打ちをした。


 「緊張を和らげてやろうと思ってな。あはは」

 「なんの? ぼく緊張なんてしてないけど……」

 「あは、あは、あはははは」


 

 どうやら神経が過敏になり過ぎて緊張してたのは俺達の方だったなと、バキとルクはまた顔を見合わせた。

 こんな時は、大いに笑ってごまかすに限る二人だった。


 だが、次の瞬間。ニルスの放った意外な台詞が二人を驚かせた。


 

 「も、もしかして、ぼくの足音とアバン先生を間違えてガッカリしたとか?」

 「え?」

 「だって、二人とも妙にはしゃいでるから……」

 「はしゃいで……って」

 「ニルス、お前……!」

 

 

 別に、はしゃいでいる訳ではないとバキは苦笑しながら首を横に振った。

 ルクも、それとは別に内心ドキッとした面持ちでニルスの目を見た。

 随分と気遣いが出来るようになったものだなと、感心の意味でだ。


 ニルスの今の問いかけで、二人は何やらハッとしたようだ。

 

 俺達が無理に背伸びをして、ニルスが落ち込まない様に努めて来たことに対してのニルスなりの配(りょ)だったのかと。

 そして、その様子を玄関先からそっと覗き見て、頃合(ころあ)いを見て小屋に戻ってきた。


 小枝はわざと踏んだのだな。

 いつも、おちゃらけてばかり居たら勇者としての嗅覚を鈍らせるのでは、という心配を逆にかけてしまったようだ。


 まったく。

 あのタイミングで「ただいま」を言うのだからな。

 密かに目を合わせる二人は、同様の洞察をした事を確認し合って軽く頷き、軽く笑った。



 ◇

 


 「先生が戻って来ないと、ちっとも先に進めないんだよ」

 

 朝食を前に、ニルスがふらりと外へ出た理由は分かっていた。

 不安に心が揺れるあまり、二人を気遣うようで実は苛立(いらだ)ちの表れである事を。


 「そうだとも、アバン先生は必ずここへ戻ると言い残して行かれたのだ」


 アバンがなかなか戻らない事に不満を覚えるニルスの(なげ)きに対し、力強く励ます気持ちで、ルクが応えた。


 そうだとも、

 と、ルクの言葉を後押しする様にバキも応援の声を上げた。


 「ここには、先生とニルスと俺達四人でわざわざ飛び込んで来た彼の地だ。

 アバン先生の決断が、この人類史における未踏の地への潜入を可能にしたのだ」

 「俺達の国。俺達、人間の世界の安(ねい)を取り戻す命懸けの戦いなのだ」

 

 焦りを隠し切れない二人の緊張感もヒシヒシと伝わって来た。


 今度は、ニルスが目を見開いた。

 二人が、交互に繋げる言葉で目を覚ますかのように。

 焦りや不安は、俺達にもある。

 と、ニルスひとりが抱え込む必要は無いんだと諭す励ましに


 「ごめん、僕だけの問題じゃ無かったね。挫けそうになってた……ありがとう」


 自分たちの目的も去ることながら、その旅立ちの際に誓ったであろう言葉を思い出したニルスがつぶらな瞳に初心を取り戻して、微笑んだ。

 


 ──深い深い森の中を彼らは、どれぐらい彷徨い歩いたのだろう。

 彼らは四人で旅をしていた。


 傍を離れている最も頼れる大先輩、アバン先生は本当に生きて居るのだろうか。

 アバンとはぐれてから既に5年の月日が流れていた。

 彼らがこの未踏の地に足を踏み入れてからと言うもの、出口の見えない過酷なその待機命令は、まだ幼い少年ニルスと二人の青年の体力と精神力を限界近くまで蝕んでいた。


 

 確実に言える事は、この深い森は彼らの侵入を喜んで受け入れてはくれて居ないと言う事だけだった。

 

 ……彼らは所謂(いわゆる)、迷いの森と言うものに出くわしていた。


 頼みの綱であった最年長の知恵袋(けん)魔法使いは、ニルスが眠っている間に先輩たちに必ず生きて再会するから此処(ここ)を離れるなと言い残して、森の更なる奥へと姿を消したのだとか……。


 

 「──ニルス、また物思いに更けっているのか……」

 「無理もないさ……ルク。何も考えないで過ごせる精神力は今の俺たちにだって無いだろう」

 

 「あ、いや。ほら、ニルスは森に入る前から頭の中に人の声がするとか何とか……心配になっちまうだろよ、バキ。……ニルスには正気で居てもらわなきゃな」


 「ブレドラって言ってよ。ぼくは深い眠りのせいで、ますますそのクセが出やすいのさ」


 「あーはいはい。若者はカッコイイ呼び方を欲しがる生き物だったな」




 ニルスは森に侵入して間もない頃、植物の出す特別な毒素にて5年間も眠っていた。


 偶然見つけた丸太小屋で、4人は夜露(よつゆ)(しの)いだ。

 眠り病の如く眠っていた、ニルスの意識は確認済みで、命に別条は無い。


 目的遂行の為、先行してアバンが森の奥へ単身調査へ乗り出したと言う事を、目を覚ましてから、残った二人に聞かされたニルス。

 だが、アバンが皆の前から姿を見せなくなってからの月日も、また5年過ぎていた。


 

 残された3人の精神面が互いに心配になってくる。

 互いに励まし合う中、ここで家族か兄弟のように過ごして来たようだ。


 

 そばにいる二人の先輩は、回復術が得意なルクと封印術が得意なバキ。


 二人の案ずる言葉の意味はよく分かるんだと胸に言い聞かせるニルス。

 ルクが言う様に、ニルスはこの森の入り口付近で誰かの声を耳にした。


 その事を他の三人に正直に打ち明けると、そんな声は聞こえないと何度も言われてニルスはしばしば口を閉ざし、物思いに()けるようになったというのだ。

 

 


 ──どうやらその声は、ニルスの耳にだけ届いていた様だった。


 

 「その時の言葉の意味を探っているだけだ」と。


 ニルスは時折だが、深い瞑想(めいそう)に入って、それに気を取られて現実の場所に帰って来ないことがある。

 

 人はそれを『心、此処に非ず』という。

 又はそれを『物思いに更ける』ともいう。


 ニルス自身は、その言葉の表現は好きではないようで、自分で名付けた呼び方があった。


 ニルスは、それを『ブレインドライブ』と名付けていた。

 他の人が知っている言葉は蔑視(べっし)表現に思えるので、自分で納得のいく表現に変換したのだと言う。



 ◇


 


 ここは迷いの森。

 何もする事が無い時、思い返すんだ。

 

 

 その時聞いた声は僕に、こうささやいていた。




 "腹を空かせた野犬は月夜の中で()える 奴らは(あざけ)るように笑う"


 "笛の()に似たその声は ぼくの耳の奥で(かな)しく裏返る"




 "どんなに振り返ろうとも 昨日(きのう)辿(たど)り着くには及ばず"


 "これより先に記憶の中の痛みを持ち込む(ひま)などない"



 

 "今は進む 道を拓くために 今は探す 道標は必ずある"


 "緑で包まれた因縁の鎖は いつの日か人知れず(ほど)かれる"




 "森の主が不在でも 風に問えばせせらぐ川も顔を出す"




 ”時の扉と背中合わせ 解き放つ君とぼくはいつか友となる"




 その一節一節が日に日に増えていった。

 迷いの森を彷徨うにつれて。

 

 こんな事、いくら考えて見ても意味不明でしかないか……。

 そりゃ、先輩方が心配するのも無理ないよなぁ。



 成す術がないどん詰まりの今の僕がほかに出来る事と言えば、生まれ故郷(こきょう)の事を思い返すくらいの事だった。



 「ルク先輩……。今日は、ラッキーボールで過ごした楽しかった日々を思い出して見ます……」

 「おお! それが良い。それなら、俺たちにもぜひ聞かせてくれ」


 「勇者の候補生に志願する、前日からの話になります……」


 「お! そいつはまだ聞いたことが無かった。退屈しのぎにちょうどいいかもな、ルク」

 「ああ。長めの朝飯になりそうだ。じっくりと聞かせてくれ、ニルス」




 

 そばに居る二人の先輩と僕は、ある目的の旅の仲間であり、友達の様なものだった。

 少し年齢の差があるけど故郷を旅立ってから、5年も連れ添っていた。


 この旅は僕の命運に関するものだ。

 そばに居る二人の先輩と、そばに居ないもう一人の先生と呼ぶ人は、僕の旅のお供を止む無く引き受けてここに至っている。


 不在のアバン先生は高齢の高位(こうい)魔法使いで、この世に多くの錬成魔法によるスキルを送り出して来た、世界でも名の知れた魔法評議会の最高幹部だった人だ。


 

 先生と出会ったのは、僕が勇者候補生に成る当にその日だった。


 




 ──申し遅れましたが、僕の名前は、ニルス・バオバーン。


 

 深い森の奥の小屋で深い眠りから目覚めた時には、かれこれ5年の歳月が流れていた。

 ……もう15歳にも成ってしまった。


 裕福では無かったけど、今思えば毎日がとても幸せだったあの頃に記憶だけが舞い戻っていく……。


  

読んで下さってありがとう。不定期更新ですが、温かい目で見守っていただければ幸いです。

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