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この世界にさようならを  作者: こんにゃく王子
1/1

完成

全世界が注目する、全知全能と呼ばれている田原教授の会見が始まった。同時通訳にて全世界生中継だ。

「田原教授、今回は何を発明したのでしょうか?」

報道陣が質問を投げかける。

「それはだな、あとで話そう。その薬を作った、いや作らざるを得なかった敬意を話そう。まずあなた方は人生において、失敗したポイントがあるよな?」

田原教授はなにやら深刻な顔で話し始めた。

「はい、どの人にも失敗談はあると思いますが」

「そうではない、そうではないのだよ」

田原教授は首を横にふると、嘆息した。

「と、申しますと?」

報道陣はそんなのお構いなくお言わんばかりにすぐ質問した。

「私が言っているのはだね、人間は必ず自分にとって自信のない部分があるだろう? それは例えば受験に落ちただとか、就職に失敗したとか、これらの引け目はどこかのポイントにより発生するということだ」

「は、はあ」

「よく、昔は凄かったと自慢する人間がいるではないか、あれは正しくその引け目を持つことになったポイントを経験しているということだ」

「そこでだな、わたしは1つの仮説を立てた。今この世界にいる我々はどこかのポイントで失敗した失敗作であるということだ」

「それは、どういうことでしょうか?」

「つまり、失敗した瞬間、それまでうまくいってた人生を歩んでた、いわゆる成功作は別の世界に送られて我々失敗作は今の世界で暮らしているということだよ」

「そんなことが!」

報道陣がざわめき始める。

「わたしの観測が正しければその成功作の世界は、もう資源がなく、この世界に資源を奪いに来られないか色々な研究を始めているのだ。空間に歪みを感知したことから発覚した」

「では我々の世界は植民地にされてしまうのでしょうか?」

「何をいう、今回の発明品はそいつらを倒す力を一時的に出せるこの薬のことだ。」

田原教授の手には紫と白で色付けされたカプセル錠が握られていた。

「人間誰しも、潜在能力を秘めている。それをうまく引き出し成功した彼らが攻めてくるなら、うまくどころか100パーセント引き出せれば反撃は可能ということだ」

「おお!!」

報道陣の希望に満ちた声が会場に響き渡る。

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