表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

78/98

Chapter1-78

「それもそうね、ファーラ」


 レーナ姫……いやレオンハルトはレーナ姫の口調のままこう返した。


「さて、もう寝ましょう」


 ファーラがそういったので、四人は眠りに就いた。


 もちろん、レオンハルトは変身を解いてから眠りに就いた。


 そして翌日。


「おはよう、みんな」


「おはよう、エリファー。早速だが変身しないとな」


 レオンハルトは竜のオーブの力でドラゴンプリンセスに変身した。


「ふう、後は朝食が来るのを待つだけよ」


 すると、係がやってきた。


「お待たせしました。スクランブルエッグとトマトスープでございます」


 係は食事を終えると、下がっていく。


「いただきます」


 四人はそういって朝食を食べると、受付に向かいお金を払う。


 そして駅馬車に乗り込み、次の町への出発準備をする。


「次はチタニームだっけ?」


「エリファーのいう通りね。チーターの巣が近いとはいうけど、建物の中なら安心よ」


 そんなレーナ姫に、リリィはいった。


「どうして?チーターは下手な魔物なら喰われる……ドラゴンでも地上へ降りた所を群れに襲われれば危ういわ」


「本で地上最速の動物と記されるだけはありますからね、猛獣除けの魔法を掛けているんです」


 ファーラの答えに、リリィはこう返す。


「それもそうか。ドラゴンがそういう魔法は使わないもの」


「そもそも論になりますが、チーターがドラゴンを倒すケースは伝説レベルです」


 ファーラの言葉に、リリィは頷きながらもこういった。


「実際にそういうことはあったのよ。魔物の間では『油断大敵』って教訓を伝えるために伝えられてる物語よ」


「へえ、どんな物語なの?」


 そう問いかけるレーナ姫に、リリィはいった。


「ストレートに『チーターに負けたドラゴン』って話よ」


「まあそういう話はシンプルイズベスト……子供が覚えやすいようにするのが大事だもんね」


 納得したような表情のレーナ姫に、リリィはこう返す。


「ともかく、この話はこの辺にして。行くわよ、チタニームに」


「馬車を出すのは私の役目ですが、そうですね。行きましょう」


 ファーラはそういって、駅馬車を走らせ始めるのだった。


 そして昼食を途中で食べ、彼女達はチタニームにたどり着く。


「さて、着きましたよ」


「ありがとう、ファーラ。それにしても、宿場町って感じね」


 そんなレーナ姫に、ファーラはこういう。


「まあ、アフィト城とサバーゲートの中間地点ってだけの町ですからね」


「ファーラのいう通りね。駅馬車を留めたんだし、さっさと宿に向かおう」


 エリファーがそういうと、四人は宿へ向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ