表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/98

Chapter1-75

 昼食を食べ終わった四人はアフィト城へと向かうのだった。


「さて、そろそろアフィト城が見えて来る頃です」


「ファーラのいう通りね。城は目視しやすく、空からは攻められやすい物だし」


 そんなレーナ姫に、リリィはいった。


「とはいえ、魔族は飛べるのと飛べないのと両方居るからね。城という形で守りを固めるのは理に適ってる」


「まあ、確かにね。だからこそサタゴニア王国との戦いの間も城が作られたわけだし」


 そういうレーナ姫に、エリファーはいった。


「私も聞いたことはあるわ。ともかく、今はアフィト城へと向かうわ」


「そうね、そろそろよ」


 そうして駅馬車を走らせると、アフィト城へとたどり着く。


「さて、着いたわよ」


「典型的な城下町……にしては小規模よね、レーナ姫」


 そんなエリファーに、ファーラはいった。


「あくまで商人が発達させた町なので、普段から住んでいる人間は宿屋の人間くらいです」


「まあ、狩猟民族の国だしね」


 そんなリリィに、レーナ姫はいった。


「ともかく、宿に向かうわ。早く駅馬車を留めないと」


「留めるのは私の役割ですが、確かにアフィト城の城下町を見て回りたいですしね」


 そんなファーラに、リリィはいった。


「とはいえ、装備は充実しているわけだし見て回る意味はあるかしら?」


「確かに、武器は揃ってますが……そろそろ武器を研いだ方がいいでしょう」


 そしてファーラはこう続ける。


「王家の聖剣は魔力で研磨されるので研磨の必要はありませんが、私たちの剣や槍はそうもいきません」


「そうね。長く使っていたわけだし、そろそろ研磨が必要よ」


 エリファーの言葉に、リリィはいった。


「私の剣は魔剣だから王家の聖剣のように研磨不要だけどね」


「そういやドラゴンクリムゾンから精気を吸ったとき、魔剣でブースト掛けていたの?」


 そんなエリファーの問いに、リリィは答える。


「そうね。この魔剣は精気の吸収を補助したり、精気を魔力として貯蓄できるの」


「何か人間が持つと魔力を吸い取られそうね」


 そんなエリファーに、リリィはいった。


「だからこそ魔剣の力を封じてあったわけよ。サキュバスなら精気をコントロールできるし」


「確かに、私が使っていた時はただの切れ味のいい剣だったしね」


 そんなエリファーに、レーナ姫はいった。


「とはいえ、単純な切れ味も抜群だったわ。魔剣と化したことで切れ味も増しているとなると、末恐ろしさを感じるわ」


「まあ、ともかく宿に行きますよ」


 ファーラがそういうと、四人はアフィト城城下町の宿屋を目指すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ