表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/98

Chapter1-67

「お待たせしました。トマトスープとベーコンエッグでございます」


 受付の人はそういって料理を置いてから去っていった。


「いただきます」


 四人はそういって手を合わせる。


「トマトスープ見て思ったんだけど、吸血鬼ってトマトで血を代用できるらしいけどあれは何で?」


「レーナ姫の疑問は最もだけど、それは吸血衝動を抑えるためよ。栄養にできるのは動物の肉よ」


 そんなリリィに、ファーラは問いただした。


「つまり、トマトの食感で誤魔化しているってことですか?」


「身も蓋もないいい方をすればそうなるわね。高位の吸血鬼になればそんなことしなくても耐えれるけど」


 リリィの言葉に、エリファーは気になる部分があったようだ。


「なんでそういうこと知っているの?」


「お姉さまから聞いたのよ。じゃなきゃ私が知っているわけないわよね?」


 そんなリリィに、エリファーはこう返す。


「それもそうね。ごめんなさい」


「ともかく、これを食べたら直ぐにお金を払って駅馬車でサバーン王国へと向かいます」


 そんなファーラに、リリィはこう問いかける。


「で、次は駅馬車で寝る予定?」


「サバーン王国は猛獣が多いので、宿で止めた方がいいです」


 そんなファーラに、レーナ姫はこう指摘する。


「結界を張っていれば猛獣も寄り付けないんじゃ?」


「サバーン王国で自然に過度の干渉をするのは良くないですからね」


 そう返すファーラに、レーナ姫は頷いた。


「なるほど、そういうことね。猛獣が寄らないスペースを勝手に作るのは良くないしね」


「まあ、私達はそういうことを四の五のいっていられないんで猛獣除けはしっかりやってたけどね」


 そんなリリィに、レーナ姫はこう問いかける。


「やっぱり魔族でも寝込みを襲われるのは危ないから?」


「そうね。動物が一番無防備になるのは睡眠時間よ」


 そういうリリィに、エリファーはこう返す。


「確かに、寝てる間はすぐに行動できないものね」


「そういうことよ。サキュバスが夢魔と呼ばれるのはそういう無防備なところを突くからもあるわね」


 リリィの言葉に、レーナ姫はこういう。


「ともかく、食べ終わったし行くわよ。ごちそうさまでした」


 レーナ姫がそういうのを皮切りに、三人は『ごちそうさまでした』という。


 そして受付でお金を払ってから駅馬車へと乗り込むのだった。


「次はガナーリアです。宿町だけど、国境に近い町だからそれなりに物資は集まります」


「なるほどね。ともかく、次はそこを目指すわよ」


 レーナ姫がそういうと、駅馬車は走り出すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ