表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/98

Chapter1-61

 ファーレセルの山小屋で一晩を過ごしたレーナ姫達は朝食を待っていた。


「お待たせしました、マカロニトマトスープとパンでございます」


 運ぶ係はそういって下がった。


「いただきます」


 四人がそういうと、リリィはこういった。


「それにしても、あっさり目な朝食ね」


「まあ、今まではガッツリだったから気分転換にはいいかな」


 そんなエリファーに、レーナ姫はいった。


「そうね。たまにはこういうのもいいかな」


「私もそう思います」


 ファーラがそういうと、リリィはこういった。


「私も別段こってりとした物が食べたいってわけじゃないしね」


「なるほど、サキュバスってこってりした物が好きなイメージがありました」


 そんなファーラに、リリィはこう返す。


「私は眷属だし、サキュバスとしては好みが違うと思うわ」


「まあ、元人間なわけだしね」


 そんなレーナ姫に、リリィは頷いた。


「そういうわけよ」


 そうして食事を終えた三人は、受付でお金を支払い駅馬車へと乗り込んだ。


「さあ、行くわよ。クロオーネブリッジへ」


 レーナ姫がそういうと、ファーラは駅馬車を走らせ始める。


「クロオーネブリッジまでは長旅です。頑張っていきましょう」


「ファーラのいう通りね。駅馬車に乗っているとはいっても長い旅にはなるし」


 そんなエリファーに、レーナ姫はいった。


「そうね。ところでサキュバスは飛べるって聞いたけどどうなの?」


「飛ぶにはそこまでエネルギーを使わないけど、それに仲間を置いて行っちゃうからね」


 そういうリリィに、エリファーはいった。


「そうなのね」


「こういう旅なら、飛ぶよりも一緒の方がいいわ」


 リリィの言葉に、レーナ姫はいった。


「私も飛ぼうと思えば飛べるから、私もそう思うわ」


「竜のオーブにサキュバスのオーブ……飛ぶのに不自由はしませんね」


 そんなファーラに、レーナ姫は頷いた。


「そうね。だけどこの上を飛ぶって気分にもなれないわ」


「まあ、分かるわ。私は飛べないけど速度には自信あるし」


 そんなエリファーに、リリィはいった。


「とはいっても、ここから走るのはキツいわよね」


「確かにね。でも、気持ちが分かるという意味では同じよ」


 そんなエリファーに、ファーラはいった。


「まあ、とりあえずこの辺で止めてパスタを食べましょう」


「そういやもうそんな時間ね。いただくわ」


 レーナ姫がそういうと、ファーラはパスタを茹で始めるのであった。


「馬は私が見ていますね」


「いつもありがとね、ファーラ」


 そんなレーナ姫に、ファーラはいった。


「お安い御用ですよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ