表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/98

Chapter1-29

 レーナ姫は二人にこういう。


「一緒にやろう、エリファー!ファーラは馬車をお願い!」


「分かりました」


 ファーラが頷くのを見たエリファーはこういう。


「キングトロールなら、サクッとやっちゃうよ!」


「そうね。やってみせるわ」


 そういってレーナ姫は剣圧をキングトロールに放つが、それは棍棒に阻まれる。


 棍棒で剣圧を反らしたにも拘らず半壊しているため、そこまで頑丈な棍棒ではないが。


「この分だと、あと一発は防がれそうね……」


「いえ、次は無いわ!」


 そういってエリファーは片方のキングトロールの棍棒を弾き、もう片方の剣でトロールの足を切り裂いた。


「おっと、倒れられるわけにはいかないわ」


 倒れこもうとするキングトロールの逆側に走りこんでいたレーナ姫は、そこから剣圧を放つ。


 キングトロールは倒れこむこともできずその場で崩れ落ちた。


「さて、この棍棒を持ち帰るわ」


 そんなエリファーに、レーナ姫はこういう。


「キングトロールはどうするの?」


「無為な殺しはやらない主義だけど、そうもいって……」


 だが、キングトロールは動き出す。


 しかも、明確な敵意を持っていた。


「流石にタフね。でも!」


 レーナ姫は剣圧をもう一発キングトロールに当て、それで倒れこむキングトロールを今度はエリファーが切り裂く。


 二度も双方から切り裂かれたキングトロールに待っている道は、死のみであった。


「思ったより苦労したわね」


「レーナ姫のいう通りね。洞窟じゃなきゃもうちょっと楽だったかもしれないわ」


 そんなエリファーに、レーナ姫はこう返す。


「やっぱ、パワーよりはスピードに自信があるってこと?」


「パワーも負けてはいないけど、双剣はスピードが命の武器だからね」


 エリファーの言葉に、レーナ姫は納得したようだ。


「なるほどね。とはいえ、閉所での戦いにも慣れた方がいいわ」


「『レーナ姫』のいう通りね。私は、あなたに王家の聖剣を扱うだけの力はあるって分かって良かったかな」


 そんなエリファーに、ファーラはこういう。


「終わったみたいですね。それでは、先に進みましょう」


「そうね。しばらくは昼食のホットドッグを食べながらゆっくりしてるわ」


 エリファーに続けて、レーナ姫もこういう。


「そうね。ツガードまではまだ距離があるし」


「今回私は戦わなかったし、まだ馬車は走らせるわ」


 それを聞いたレーナ姫とエリファが馬車に乗り込むと、ファーラは馬車を走らせる。


 そして、馬車は洞窟を抜ける。


「そういやさっきの洞窟は天然物なのよね?でも近くに山とかないし……」


 そんなエリファーに、レーナ姫はこう返す。


「さっきの洞窟は鍾乳洞だからね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ