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フィンダーの中の世界  作者: 羽都
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 家に帰った私は久しぶりに前を見て歩く

家族とは話したくなくて家にいるときは常に顔を下げて歩いていた、でももうやめようと思う


「お母さん、ただいま」


すぐに「おかえり」って優しい声が聞こえてきた



 

 「準備は終わったかのか?」

男のせっかちな大きな声が響く、こちらをチラリとも見ないこの人は私の師匠だ。

「はい、オッケーです」私も一眼を構えながら返事をする。


あの日、家に帰ってから私は母と話をした。

仕事を1ヶ月前に辞めてしまっていたことや、高校生の時からカメラマンになりたかったが母を助けたいと思っていた私は言い出せなかったこと。

母の付き合っている人を否定しまった幼かった私のこと、今は母を助けてくれたことを感謝していること...私を気にせず一緒になって欲しいこと。

今まで話せなかったことを沢山話をした。

母も私も涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、話をした。

そして今後の私のことも...


 今私は黄色の車に乗って黄色のスマートフォン、そして真っ黒な一眼が私の相棒だ。

この世界も辛いことも沢山あるし、悔しくて眠れないひもある。

だけど心がぽっかり開いたりはしない。


こんなにも綺麗な世界を私は残していける

私が生きた証を


ああ、愛すべき人生、私の愛すべき人生

覗いたフィンダーは、光り輝いていた


「ぼさぼさしてるな、今は今しかないんだ」


「はい!」

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