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30/38

30,ライブ中継盛り上がる(39~40)

「なるほどな。だが三日分を纏めるのは次だけにして、いっそのこと五日分にしちまえばもっと良くねぇか?」


「なるほどッス! 三日分はお試しで、それを元に本番にすれば間違いなさそうッス。それ採用ッスよ」


 これからの小ダンジョン会議は盛り上がっている所ッス。飲んで食べてでみんなのアイデアも続々沸いてくるッスよー。


「メイが暇になるのです」


「「あぁー」」


 忘れてたッス。今のところ小ダンジョンのために呼んだメイには、他の仕事を与えていなかったッス。特に急ぎの仕事もないッスから……、あっロクコに頼んだあれが来れば忙しくなるッス!


「仕方ねぇ、メイのためにオレがいい物作ってやるよ。どうせ作ろうと思っていた物だし先に作っても問題ねぇからな」


「ほほぉ、予想はできるッスが楽しみッスね」「たのしみなのです」


「メイ、あとちょっとしたら他にも仕事が増えるッスよ。一緒に極秘任務に行くッス」


「極秘なのです? 怪しげなのです」


 怪しい仕事ではないッスよ。楽しい仕事になるはずッス、こうご期待ッス。



 なんだかんだと盛り上がっていたら、急にメニュー人形が消えたッス!

 ちょっと慌てたッスが、ベイスが落ち着いてテラッチの所に行ってると教えてくれたッス。ほっとしたッス。

 なるほど。チュートリアル終了の看板出しに行ったッスね。あの役目はメニューしかできないッスからね。


 ふむふむほうほう。ケンサンもあーしの特別報酬をパクって、専用腕時計をアップグレードしたッスね。魔力タンク機能を付けるとは……なかなか使い勝手がよさそうッスね。

 雲上の孤島にいる間は、テラッチの魔力はほぼ無限と言ってもいい位ッス。連続して使わない限り、すぐに補充されるッス。

 でもフィールドに出たら話は別ッス。補充は大体一晩位かかるッス。予備タンクがあればいざという時に魔力を補えるッスから、これはとても便利な物ッスよ。

 まだ実感できないかもしれないッスが、そのうち感謝することになりそうッスね。



 講習が終わってケンサンも合流したッス。メニュー人形も戻ってきたッスよ。

 ケンサンにテラッチの評価を聞いてみたッスが、頑張っていてなかなか優秀らしいッス。だけどたまに想像の世界に好んで出かけようとするのが困りものらしいッスね。

 想像というとあれッスね、おかしな想像を垂れ流す変な魔法ッスよね。あの想像の中でだいたいいつもあーしが酷い目に遭っているッス、なんとか更正させないといけないッスよね!



「そろそろ準備に行ってくるのです」


 メイがダンジョンの準備に行ったッス、入れ替わりでペーターも来たッスよ。会場は盛り上がってきたッスね。



  ◇



 「ダンジョンアタック始まるぞ!」「オー、今日も楽しみだネ~~~♪」


 いよいよッスよ! 盛り上がり必至のタイムアタックスタートッス!


「昨日メニューが提案していた敵ですね」「おいおいいきなりすごいの持ってきたな」【あたしの案を採用してくれたのね】


 最初の敵はちび鉄ゴーレム大量投入ッス! いくらテラッチでも鉄ゴーレムを即斬はできないはずッス。

 フフーリ、苦しむがいいさッス。


「あー、氷で閉じ込めたヨ~~~♪」「拘束の魔法で纏めて潰しましたね」「あの強化された拘束はつぇえな」【あっさりだったわね】「ぐぬぬッス」


 拘束の魔法でちぎっては投げちぎっては投げされてしまったッス……。だが奴は今日のダンジョンでは最弱、次の刺客が待っているッス。


『次のモンスターを投入なのです、残り時間は二十五分なのです』


「わぉ、溶岩ゴーレムだヨ~~~♪」「あー昨日は泥ゴーレムをでかい炎で焼き固められたからな、うまいこと考えたな」


 そうッス、溶岩なら焼き固められることはないッス。だがこれは次への布石でもあるッス。


「今度は冷やされて固められるのでは?」「普通はそうするよネ~~~♪」


 テラッチも最初は焦って逃げ回ってたッスけど、溶岩ゴーレムに水の玉を何度も当てて固め始めたッス。


「おいおい、案外とあっさりやられちまうんじゃねぇか」「昨日より楽そうだネ~~~♪」【動きが鈍くなってきたわね】


「フフーリ、そんなことを言っていられるのも今のうちッスよ」


【何か企んでそうね】「気になるなぁ、おい」


 溶岩に水の玉を当てるということはッスよ。当然こうなる訳ッスよ。


【湯気で見えなくなってきたわね】「あぁメニュー人形からだと見えねぇのか」


「見える画面を用意するッス、こっちで見てほしいッス」


 気の利くうつくしレディーは準備ばっちりッス。あーしらの脳内表示と同じように見える画面をメニューのために用意したッス。


「お! てことはだ。あいつの視界も湯気で見えにくくなっている訳だ! いや、あいつには空間詳細把握を教えたからな……これくらい問題ないはず」


 部屋が湯気まみれになって何も見えなくなったッス、溶岩ゴーレムの動きが完全に止まって……。


『爆破!』とテラッチにあっさり爆破でやられてしまったッス。


「やられたな……」【結構頑張ったわね】「ここからッスよ。テラッチ視点で見ると楽しめるッスよ」


 画面をテラッチの視点と空間把握、気配察知を含めた物に切り替えたッス。


『次のモンスターを投入なのです。残り時間は十五分なのです』


「お! このライブ感おもしれぇな。あいつの視点で楽しめるのか」「いいネー、これを大画面で楽しみたいネ~~~♪」【それいいわね】「ふむ、なかなか興味深いですね。他人の視点で楽しむ、ですか」


 盛り上がってきたッスよ-! 大好評ッス。


「なんだ! なんかわかんねぇけどぶっ飛ばされたぞ」「うわー見えないって厳しいネ~~~♪」


 見えない、察知できない状況でテラッチは焦っているッス。斥候技能講習初日のように、あっちこっちに吹っ飛ばされてボコボコになっているッス。持っている防御手段を全て出しているッスが、全部貫通しているッス。


『残り時間五分なのです』


「おぉ、時間が足りないぞ! これはピンチか?」【ハラハラするわね】



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