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28/38

28,ダンジョン改装会議(37~38)

 テラッチの十三日目がやっと終わったッスね。

 充実しすぎて今までで一番長い一日だったッスね。


 あーしは今メイと作戦会議を開いているッス。

 昨日の小ダンジョンは盛り上がり所が欠けていた気がするッス。イベントには盛り上がり所が必要だと思うッスよ、だからもっとこうサクサクと進む展開が必要だと思うッス。


「ということで、タイムアタック形式をやってみるッス」


「何が『ということ』なのかわからないのです。でもタイムアタックは良さそうなのです」


「三十分でモンスターを全滅できればクリアーッスね」


「あまいのです。全滅させると次の刺客が送られるのです。次から次に送られる刺客をバッタバッタとやっつけるのです。そしてテラオさんは死に際に言うのです『ぐふぅ』と……」


「救いがないッスよ! 優しさを感じられないッス。一応テラッチを鍛える名目ッスから、クリアーできる難易度設定は必要ッス」


 メイはテラッチを倒すべき敵認定してるッスかね? まあニューテラッチじゃない時は、あーしもそんな気持ちが沸く瞬間がないとはいえないッスが……。

 むむ、倒すべき敵でいいアイデア思いついたッス。


「城攻め形式とか面白そうッスね、テラッチ一人で城門を守る敵の軍勢を相手にするッス。門を破ることができたらクリアーッス」


「よさそうなのです。門をくぐると城内バトルが始まると盛り上がるかもしれないのです」


「なかなかよさそうッスね、もう少し詰めてみるッスよ!」「なのです」



  ◇



 できたッス。

 小ダンジョン三部作ッス。これは三日に分けるよりもまとめて一日でやって欲しいッスね。盛り上がること間違いなしッスよ!


「ちょっとモンスターの種類が少ないのです。もっとバリエーションが欲しいのです」


「一理あるッスね。文化ファイルで仕入れた知識には偏りがあるッス、検討してみるッス」


「よろしくなのです。テラオさんをぎゃふんと言わせるのです」




 小ダンジョン強化計画はまとまったッスが、問題はモンスターッスね。おもしろモンスター情報をどこかから仕入れたいッスね。

 悩んだあーしはいいことを思いついたッス。そう、テラッチの文化ファイルだけじゃなく、他の文化ファイルから良さそうな所を取り入れるッス。文化ライブラリーに行くッスよ!


 メニューの神殿にはさまざまな部屋が用意されているッス。ここ文化ライブラリーもその一つッス。いつもは司書がいるッスが、今日は見当たらないッスね。

 文化ライブラリーは唯々広い図書館風の部屋ッス。必要な情報を司書に尋ねればズバッと返事がもらえるはずなんッスけど、自分で探すとなると面倒ッスね……。


 だがしかーし。あーしは思いついたッス。一番いいのを頼むッスってやつッス。

 科学技術が一番発達しているセカイ、セイsいやロクコのセカイからいい物を仕入れればいいと気が付いたッス、我ながら冴えてるッス。



  ◆



「ということで来たッス」


「なにが『ということ』なのかわかりませんわ。どのようなご用なのかしら」


 ここはロクコの神殿ッス。

 セカイ樹六番枝の管理者ロクコの神殿は、ぴかぴかつるつるの石造り神殿ッス。メニューの神殿のように古い歴史を思わせる造りではないッスが、荘厳で威厳があるッスよ。


「おもしろモンスターの情報が欲しいッス。テラッチを鍛えるッスよ」


「ええと……。趣旨がいまいち伝わりませんわ、少々お待ちを――」


 ロクコが情報を検索してるっスね。あーしは大人しく待つッス。


「――なるほど、メニュー絡みですわね。わかりました、『おもしろ』お届けしますわ」


「一番いいのを頼むッス。ついでにおいしい物も教えて欲しいッス」


「おいしい物ですか? ではこちらの『極上プリン飴』などいかがでしょう。シノービはプリンに目がないと聞いておりますわ」


「なーっ! 誰がそんな(ぱくっ)情報を回してるッスか! まったく(もぐもぐ)情報の漏洩は(うまうま)大問題ッスよ」


 極上プリン飴はおいしくいただいたッス。お土産で一袋いただいたッス、ロクコできる子ッス。


 そんなこんなで六番枝セカイのおもしろ話しを聞いていたら、暑苦しい声が聞こえてきたッス。


《おーいシノービ、坊主がおまえの講習待ってるぞ!》


 しまったッス。プリン飴に気を取られて講習を忘れていたッス。


《部屋の中ペチペチ叩き始めたぞ! 罠仕掛けてなかったか? 大丈夫か?》


 そういえば槍が飛び出すボタンを壁に付けた記憶が……。仕方ないッス、楽しいおしゃべりはまた今度ッスね。


「また来るッス、例のものは頼んだッスよ」「はい。お任せあれですわ」



  ◆



 遅刻したッスが、何食わぬ顔で講習を始めるッス。バレなければ問題なしッス。


 今日は昨日思いついた空中足場を教えるッス。

 まあ、テラッチだと地面に足場を置く位しかできないッスから、足音をさせないで走るための忍び走りの魔法ッスね。


 今日はシノービダンジョンをただの広場にして練習場を作ったッス。

 テラッチの前で空中歩行のお手本を見せたッスが、尊敬の眼差しを向けてきたッス。

 そうッス。華麗なお手本を真似て成長するのだーッス。



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