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21,穏やかな時間を過ごす(28)


 何か急にレポートを書かされたッス、でもあーしは動じなかったッス。

 こんなこともあろうかとッス。

 自分の行動は常に記録しているッス、諜報部隊トップのシノービさんは伊達ではないッス。

 できる女は常に備えているッス。



 と言うわけで、反省会会場、メニューお気に入りの場所に来たッス。

 とあるセカイのとある山の頂上。このセカイで一番高い単独峰なので、周囲一帯ぐるっと見晴らせるッス。

 テラッチが最初に『異世界体験』で案内された場所ッスね。


 今日は雲が少ないので樹海が見渡せるッスね、雲が多い日は雲海が広がっているッスよ。雲上の孤島もここの雰囲気を取り入れたのかもしれないッスね。


 頂上はちょっとした広場になっているッス。でもそんなに広くないちっちゃい広場ッスよ。

 そこにテーブルと、椅子が六脚用意されていたッス。

 あ、メニューの椅子は専用のちっちゃいものがテーブルの上に置いてあるッス。

 メニューはだいたいいつも浮いているので全身ぴかぴかに綺麗ッスから、不衛生とかないッスよ。も、もちろんあーしもピッカピカッスよ。



 メニューとペーターはすでに座ってお茶飲んでるッス、ベイスがテラッチを連れてくるはずッスから、あとはケンサンが来ればそろうッスね。


「ケンサンは別のことしてもらってるわ。それに新しい講師になりそうだから、初対面はそっちのほうがいいでしょうしね」


 なるほどッス。あのおでこはインパクトあるッスからね、スポットライトを浴びせて演出するってことッスね。

 クエスト中の出来事から考えるに、ケンサンには治癒魔法あたりの講師になるッスね。




 ベイスに連れられてテラッチが来たッス、ちょっぴり落ち込んだ顔をしているッス。

 いい女は気配りができるッス。ささっとお茶を入れようとしたッスが、ベイスに止められてペーターが代わりに入れることになったッス。

 あーしがテラッチにお茶を入れるとまずかったッスかね?


 テラッチはメニューに謝っていたッス。

 せっかくのヒントも台無しにして、その優しさに気が付かないばかりか、攻めるような感情を持っていたッスからね。大いに反省するといいッス。

 でも今回のことで、テラッチはきっとバージョンアップしたはずッス。甘々テラッチは卒業ッスよ。

 『現実感の欠如』と『心の甘さ』の問題は解決したとメニューが宣言したッス、これは全員一致で問題なしの評価ッス。


 そういえば今は会議扱いなので、毎回じれったくなるペーターのドンチャカ踊りが台詞の前にないッス。

 テラッチが驚いて指摘したッスが、メニューの『話のテンポに支障があるから会議では禁止している』で納得してたッス。

 あーしの『ござる』もいろいろ支障があるので、ついでに禁止をお願いしたッスけど『ござるが無いと忍びじゃない』というトンデモで却下されたッス。ガックシッス。




 反省会は特に反省する点は無いッスね、ということでただの懇談会になったッス。

 ベイスは反省会でテラッチをギッタギタに指導するつもりだったっぽいッスが、自分で反省する所を見つけてなんとかできそうッスから、任せたほうがいいッスよね。


 クエストでのテラッチの行動とかをみんなで評価したり、いじったりしながら時間は過ぎていったッス。

 こういう穏やかな時間はお茶とクッキーッスね、しっかりお取り寄せしてぽりぽりッスよ。


 なんかクエストでのテラッチを褒める流れになったッス。あーしもちょっと褒めたら、キモだら~んとした顔になったテラッチが今にもこっちへ飛び込もうとしてきたッス、危機感知発動ッス! 

 思わずこの前お取り寄せした飛び道具『棒手裏剣』を額へ飛ばしたッス。

 どこぞ名のある刀鍛冶の作った棒手裏剣は、シュバッっと飛んでサクッっと刺さるよいものだったッス。


 ニューテラッチは真面目になったのかと思ったッスが、普段は情熱テラッチとか言う訳のわからない物だったッス。

 ずっとニューテラッチで居て欲しいッス。キモだら~んは要らないッス。


 情熱テラッチとやらになっても甘々はちゃんと卒業していたらしいッス。

 メニューの予想通り治癒魔法の講習を希望してたッス。ケンサンの出番が来たッスね、スポットライトの準備は任せて欲しいッス。


 そういえばペーターは生産系の講座を予定していたらしいッスが、テラッチはそこまでヨユーが無くてダンス講座しかしていない状況だったッス。

 ペーターがテラッチにアピールしたッスが、ダンス講座のあのじれったさを見てしまうと遠慮したくなるッスよね。

 テラッチも同感だったみたいで受ける気はあまりなさそうだったッス。

 ここで悪戯心がにょきにょきッス。


「テラッチいいこと教えるッス、ござる」


「お! 何ですかなんですか? シノービさんのいいこと聞きt――


 ! 何となく棒手裏剣発動ッス。テラッチの台詞を途中キャンセルッス。


「ペーターの儀式は、台詞の途中で喰い気味に次の質問を被せるとキャンセルできるッス、ござる」


 もちろんテキトーに言ったッス。ただ何となくできそうな気もするッス。

 ペーターはテラッチに翻弄されて、あのじれったいのを早くやめるといいッス。


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