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第1章:光の届かぬ場所

すでに終わってしまった世界がある。

炎によってでも、一瞬の破局によってでもなく、ゆっくりと、徹底的に消えゆく世界だ。そこでは空が光の色を忘れ、土が根の重みを忘れ、やがて緑の記憶さえも飲み込まれていく。

残されるのは、世界喰らいの領域である。

彼らは単なる怪物ではない。より深い腐敗の残滓であり、形を与えられた飢餓の断片だ。多くは知性を持たず、ただ消費するという本能にのみ従う。だが、中には知性と記憶と目的を保ち続けている者もいる。その最上位に位置するのは、第一次大災厄の折に裏切りを選び、虚無の下で生き延びるという約束と引き換えに神性を捨てた、かつての神々である。こうした裏切りの神々は、世界を破壊するだけではない。生命そのものが不自然なものとなる場所へと、世界を書き換えてしまう。

この緩やかな終末に抗うのが、アーカシャの一族だ。

彼らは哀悼のために来ない。

交渉のために来ない。

汚されたものを切り捨て、かつて自らを神と呼んだ者たちを狩り、死んだ世界がいつか再び生きることを思い出せるよう、わずかでも可能性を残すために来る。

これは選ばれし英雄の物語ではない。

普通の魂を押し潰すほどの職務を引き受け、それでもなおそれを運び続ける者たちの物語である。

これから語られるのは、彼らの狩りのうちの一つだ。

世界は、すでに死んでいた。

黒い大地が四方に広がり、ひび割れ、生命の気配はなかった。古い痣のような色をした空を、雷が何度も引き裂いていた。音のない落雷が、繰り返し地面を打つ。風が砕けた山々の間を叫びながら吹き抜けていく。木もない。川もない。街もない。あるのは滅びだけ。そして、這いずり、飛び、死んだ大地の上をゆっくりと徘徊する、無数の黒い影たちだけだった。

壊れた城壁の、最も高い尾根に、三人の影が立っていた。

灰のような深い灰色の外套が、激しい風に大きく翻る。フードは深く被られ、顔の下半分しか見えない。長い間、誰も口を開かなかった。

やがて、最も背の高い男が、低く、冷たく、確信に満ちた声で言った。

「この世界に救いはない。すべてを破壊すべきだ」

二人目の影が進み出た。男は跪き、手袋をした手で黒い土をすくい上げ、指の間からゆっくりと落とす。声は静かだったが、揺るぎないものがあった。

「いや。この世界には、まだ生命が残っている。微かで、歪み、汚されてはいるが、消えてはいない。この破壊の構造を打ち壊し……世界を修復するんだ」

三人目の影は、ただ一度だけ頷いた。三人の中で最も静かな存在感を持ち、そして最も重い気配をまとっていた。腰に帯びた長剣は、ごく普通の、装飾のないものだった。彼の名はゼイン。三人の中で最も強い。

「始めるぞ」

三人は同時に、城壁から踏み出した。

下で蠢いていた黒い影たちが、一斉に反応した。数千、数万、数十万という単位で、黒い波のように湧き上がる。知性のない、金切り声を上げる、爪を持った下級の存在たち。単なる雑魚だ。地面そのものが、彼らの数に波打っているように見えた。

最初に動いたのは、ルイだった。

彼は両手を死んだ大地に突き立て、力を最大限に解放した。巨大な生きた根と硬質な緑の光の壁が、全方位に噴き出し、黒い波を堰き止めるように叩きつけられた。下級の世界喰らいたちが、終わらない波となって障壁にぶつかり、引っ掻き、噛みつき、互いの上に乗り上がろうとする。ルイの表情は集中でこわばり、障壁を絶えず補強し、拡張し、形を変え、崩れそうになった部分では数百体を一度に押し潰していた。

彼はただ守っているだけではなかった。軍勢を相手に、消耗戦を戦い続けていたのだ。障壁の一部が体の重みでひび割れるたびに、ルイは容赦なく対応した。生きた木の槍が地面から突き出し、一度に何十体も串刺しにする。太い根が群れを巻き込み、黒い体液が飛び散るまで締め上げる。波そのものを地中に引きずり込み、押し潰す。額に汗が伝い、呼吸が徐々に荒くなっていく。それでも彼はラインを崩さず、一匹たりとも他の二人に近づけることを許さなかった。

アテナは、ルイが作った隙間を一気に駆け抜けた。

武器は抜かない。ただ一歩踏み込み、拳を地面に叩きつけた。衝撃が完璧な円を描いて爆発し、最前列を黒い霧へと粉砕する。彼女は止まらない。一歩ごとに制御された爆発が起き、一振りの拳が空気そのものを押し潰すほどの圧力を伴っていた。翼を持った群れが急降下してくると、彼女は空中で一体の喉を掴み、それを鈍器のように振って他の三体を叩き潰し、さらに死体を後方の群れに投げつけて一時的な穴を開けた。純粋で圧倒的な肉体の力。優雅さなど微塵もない。ただの支配だった。

ゼインは戦場の中央を歩いていた。

剣は短く、無駄のない軌跡を描く。一閃ごとに首、翼、胴体が正確に切り取られていく。六本の肢体と横に開く口を持つ、比較的大きな個体が襲いかかってきても、半歩横にずれて爪をかわし、首に水平の線を引くだけだった。死体は、自分が死んだことに気づく前に、あと二歩だけ前に進んだ。ゼインは急がない。急ぐ必要がなかった。

三人は、終わることのない群れを切り裂きながら、進路を切り開いていった。

遥かに遠く、切り立った黒い城塞の最も高い塔で、一人の男が暗いガラスの鏡を通してその光景を眺めていた。

背が高く、影そのもので織られたようなローブを纏っている。顔は青白く、美しいとさえ言えるものだったが、瞳には人間らしいものは何もなかった。男の名はアクサドラ。第一次大災厄の折に存在を裏切った、オデウスの一人だった。

「見つかったか」彼は囁いた。「アーカシャの連中が、ようやくこの私を突き止めた。この世界から逃げなければ――」

彼は玉座の間の大門に振り返った。

そこにはすでに、外套を纏った三人の影が立っていた。

アクサドラの息が止まる。

背後から、三つの影が闇の中から立ち上がった。彼の親衛隊だ。高位の世界喰らい。知性を持ち、強力で、空気を重く冷たくするほどの圧力を放っていた。

「殺せ」アクサドラが命じた。

親衛隊は従った。

アテナは、三体すべてを相手取ると前に出た。

一体目は黒い骨でできた巨大な斧を携え、二体目は圧縮された影の双剣を構え、三体目は槍のように突き出す九本の関節脚を持つ、背の高い多肢体だった。彼女を取り囲むと、斧を持った個体が荒々しく嘲るように言った。

「女が一人か? アーカシャも落ちぶれたものだな」

双剣の個体が笑った。「十合とも持たん」

九本脚の個体が、石床に肢を打ちつけながら言った。「その肉を剥ぎ取り、残骸をアクサドラ様に捧げてやろう」

アテナは一度だけ肩を回した。そして、にやりと笑った。

「なら、しゃべるのはやめろ」彼女は言った。「かかってこい」

激突が城塞を揺るがした。

斧を持った個体が最初に襲いかかり、彼女を両断せんと巨大な黒い骨斧を横に薙いだ。アテナはその軌道の内側に踏み込み、片手で柄を捉え、もう一方の拳を相手の胸に叩き込んだ。胴体が凹む。敵が体勢を立て直す前に、双剣の個体が左右から斬り込んでくる。アテナは身を捻り、まだ立っている斧持ちを盾にした。影の刃の一本が、味方に沈む。彼女は斧を引き抜き、回転して双剣の肩に叩き込み、折れた柱に釘付けにした。

九本脚の個体が、恐ろしい速度で側面に回り込み、床と壁を突きながら複数の角度から彼女を貫こうとする。アテナは突き出されてきた肢を二本、途中で掴み、腕と肩の筋肉を膨らませて引き千切った。黒い体液が飛び散る。彼女はその千切った肢を棍棒代わりに振り上げ、敵の頭を何度も殴りつけ、頭蓋を叩き割った。双剣の個体が柱から抜け出し、再び襲いかかってくる。アテナは突き上げる膝で相手の頭を後ろに弾き、そのまま振り下ろす肘打ちで石床に叩きつけた。床にクレーターが穿たれる。

彼女は純粋で圧倒的な肉体の力だけで戦っていた。優雅さはない。ただ絶対的な支配があるだけだ。三体の知性ある親衛隊は、なおも罵声と脅しを吐き続けていたが、アテナはより重い一撃でそれに答えるだけだった。最後の一体が動かなくなった時、アテナの呼吸は少し荒れ、腕と外套は黒い体液にまみれていた。

その間もルイは城外で巨大な群れを抑え続けていた。根と光が絶えず形を変え、押し潰し、再構築される。下級の世界喰らいたちが城内に流れ込もうとするたびに、彼はそれを阻んだ。特に密度の高い波が突破しそうになった瞬間、ルイは両手を合わせ、巨大な茨の森を広範囲に噴出させて数百体を一度に串刺しにした。継続した出力に腕が微かに震えていたが、彼は一歩も下がらなかった。

ゼインは、アクサドラの元へまっすぐに歩いていった。

しばらくの間、どちらも動かなかった。

崩壊した玉座の間には、遠くで続くアテナの戦いの音を除けば、静寂だけがあった。雷が壊れた天井から差し込み、二人を短く、Harshな白で照らす。

ゼインの声は静かだった。

「なぜだ」

アクサドラが首を傾げた。

「なぜ世界を裏切った」ゼインは続けた。「なぜ人類に刃を向けた。なぜ混沌の果実を受け取り、第一次大災厄の折に虚無へ与した」

アクサドラは微笑んだ。疲れたような、どこか優雅な表情だった。

「虚無の神が約束したからだ」彼は言った。「古い秩序が滅びた時、それを助けた者には次の時代に席が与えられる、とな。これ――」彼は死んだ世界を手で示した。「――が、私の報酬だ。神々の没落が代償だった。そして、それはすでに支払われつつある。新しい神々、オデウスは、すでに以前のものを置き換え始めている。奴らもまた、我々と同じように生命を裏切るだろう。そして我々と同じように滅ぼされる。それが唯一の真理だ。循環は終わらない」

ゼインの瞳は変わらなかった。

「アーカシャは?」

アクサドラの笑みが歪んだ。

「お前たちはまだ、アタラクースが来る前――世界喰らいの神が現れる前の世界に戻せると信じているのか。なんと清く、愚かなことだ」

ゼインは一度だけ息を吐いた。一瞬、普段よりも冷たいものがその瞳を過った。まるで、相手の言葉が、本来なら埋めておきたい場所に触れたかのように。

「なら、もう話すことはない」

二人の剣が交錯した。

衝撃波が玉座の間の残りを薙ぎ倒す。石の柱が折れ、天井がさらに大きく裂けて赤い空を覗かせた。

アクサドラの力が、即座にその本質を現した。

ゼインの剣が真っ直ぐに振り下ろされても、刃は空を切るだけだった。アクサドラの体はすでに半透明となり、空間を位相シフトさせている。ゼインの背後に黒い空間の裂け目が開き、圧縮された虚無の槍が飛び出す。ゼインは身を捻り、剣の平面で槍を受け流し、崩壊する柱に叩きつけた。頭上にまた裂け目が開く。左にも。闇のエネルギーと空間の破片が雨のように降ってくる。ゼインはその中を動き、剣を短く正確に振るい、一つ一つを弾き、踏み込みを決して乱さなかった。

「お前には届かない」アクサドラが静かに、まるで教えるように言った。「空間そのものが私に従う。お前の攻撃はすべて抜けていく。お前が作る隙は、すべて私が先に離れている」

彼はそれを実演してみせた。ゼインが踏み込む。アクサドラの姿が揺らぎ、剣は残像を切るだけだ。足元に裂け目が開き、折り畳まれた空間の刃が突き上がる。ゼインは後方に跳び、外套が裂け、空間の縁が脇腹を浅く抉った。血が肋を伝う。それでも彼は止まらなかった。

ゼインは戦術を変えた。深い斬撃を捨て、高く見せかけて低く斬り、低く見せかけて高く斬り、アクサドラに絶え間ない位相シフトを強いる。相手が実体を失うわずかな隙間を使い、形成されかけている裂け目を正確な斬撃で潰していく。玉座の間は、開閉を繰り返す裂け目と、黒い光と白い火花が衝突する嵐と化した。

アクサドラの表情が、ようやく強張った。

彼は両手を上げた。

「遊びは終わりだ」

これまでとは密度の違う闇のエネルギーが、彼の周囲に凝集する。空気そのものが悲鳴を上げているようだった。

「死神幻想――神域支配」

その攻撃は距離も、通常の防御も無視した。純粋な概念の力を帯びた黒い槍が、全方位から同時に空間を貫通して襲い来る。ゼインの瞳がわずかに見開かれた。三本を斬り落とすことはできたが、残りはすべてを捉えた。

胸、肩、脇腹に深い傷が開く。血が砕かれた石に飛び散った。外套はほとんど引き裂かれ、彼は一瞬、片膝をついた。荒い呼吸とともに、指先から血が床に滴り落ちる。初めて、明確な痛みの色が彼の顔を過った。

アクサドラは空中に浮かび、冷たい満足感を浮かべて見下ろした。

「アーカシャ最強と謳われる者も、血を流すのだな」

ゼインはゆっくりと立ち上がった。血は今も体を伝い、顎から、指から滴り続けている。声は静かで、怒りよりも冷たい何かが滲んでいた。

「これは気が進まないな」

彼は空いた方の手を上げた。

「またこれを使う羽目になるとはな」

瞳がアクサドラを捉える。

「愚かな奴だ」

半呼吸だけ間を置いて、続けた。

「お前のような相手に使うとは思っていなかった……だが、これはお前のような存在を殺すために作った技だ」

指で正確な印を結ぶ。

「閃開――バランスブレイカー」

世界が変わった。

亜空間が展開する。空もなく、地面もなく、ただどこまでも続く白い平面だけの、無色の領域。アクサドラと三体の親衛隊は、ゼインと共にその中に引き込まれた。外側では、城塞も戦場も見えなくなっていた。

魂の空間の中では、三つの絶対的な法則が働いていた。

第一に、あらゆる神的な優位性は剥奪される。

第二に、術者の魔力は正確に十分間、無限となる。

第三に、あらゆる防御は無効化される。攻撃のみが可能だ。

空間能力も、位相シフトも、裂け目も、死神幻想も、すべてが意味を失った。

ゼインの声は静かだった。

「神なき世界」

光が爆発した。明るくはない。しかし絶対的な光だった。一瞬のうちに、三体の高位世界喰らいは消し飛んだ。まるで最初から固体などではなかったかのように、その形態がほどけていく。アクサドラは絶叫した。かつては神に近かった力が、もはや自分を守る何ものも持たないことに気づいたのだ。体が磁器のようにひび割れ、闇がその裂け目から溢れる。長い抗いはなかった。ただ、抵抗の終わりだけがあった。

光が消えた時、立っていたのはゼインだけだった。

亜空間が崩壊する。二人は城塞の残骸へと戻っていた。

アクサドラは黒い石の上に崩れ落ち、体はすでに灰色の塵へと溶け始めていた。それでも彼は微笑んでいた。血のようなものが、口元を伝っている。

ゼインは彼を見下ろした。自身の脇腹と、胸の深い傷からも、まだゆっくりと血が滴っている。一瞬、彼は何も言わなかった。アクサドラが先ほど語った「真理」と裏切りの循環についての言葉が、まだ瞳の奥で引っかかっているかのようだった。

「私の職務は、世界に刃を向けた裏切り者を、一人ずつ狩ることだ」

アクサドラの手が微かに動いた。彼はほとんど優しく、ゼインの外套の端を掴んだ。

「いつか本当のことを知った時……」彼は囁き、声を笑いに変えていった。「お前の心が、変わってしまわなければいいがな」

笑いは高まり、後悔とも勝利ともつかない何かで満たされ、やがて喉を切り裂くほどに昂ぶった。そして体は塵と化し、風に散っていった。

沈黙が戻る。

ゼインは振り返った。アテナは折れた柱にもたれ、荒い呼吸をつきながら、幾つもの深い傷から血を流していた。彼は彼女の肩に手を置く。柔らかな光が広がり、傷を静かに塞いでいく。

次にルイの元へ歩いていく。自然の力を操る男は、消えかけた根と光の格子の中に立ち、長時間にわたって終わらない群れを抑え続けた疲労で、大きく肩を上下させていた。腕はまだ微かに震えている。

「大丈夫だ」ルイは、聞かれる前に言った。声には疲労が滲んでいたが、静かな誇りもあった。

ルイは両手を上げた。戦いの中で使っていたものとは比べものにならないほど穏やかな力が、外へと流れ出す。死んだ平原の黒い土が、徐々に色を変えていく。灰色の塵が濃い茶へと変わり、何世紀も生命を知らなかったひび割れから、小さな緑の芽が顔を出し始める。空の赤い雷は速度を落とし、やがて消えていった。空気を圧していた重苦しさも、一息ごとに薄れていく。

世界は癒えてなどいなかった。

だが、生きることを、再び思い出し始めていた。

ゼインは、遠くに浮かぶか弱い緑を見つめていた。指先から、そして体の深い傷から、まだ血が滴っている。声は静かで、どこか疲れていた。

「これは始まりに過ぎない。まだ多くの世界が、我々の手を必要としている」

彼は清らかな白い光の扉を開いた。

三人はその方へ向き直る。アテナが、ゼインの脇腹を伝う血と、まだ塞がりきっていない深い傷に目をやった。

「本気の札を切ったな」彼女は言った。「それほど強かったのか?」

ゼインは小さく首を横に振った。一瞬、その瞳が普段より老いて見えた。

「いや。ただ、早く終わらせたかっただけだ」

その時、背後の残骸から重い気配が爆発した。

下級の群れとは比較にならないほど大きな、高位の世界喰らいが、砕けた石の中から立ち上がった。体はギザギザの黒い装甲に覆われ、瞳は明確な知性を燃やしている。アクサドラの親衛隊ではなかった。ずっと状況を窺い、隙を待っていた存在だ。

「この世界から生きて逃すものか!」歪んではいるが、はっきりとした言葉で雄叫びを上げる。「お前たち全員、ここで殺す!」

それは恐ろしい速度で躍りかかり、ゼインの無防備な背中に爪を伸ばした。

アテナが、一つの滑らかな動作で振り返る。

彼女の手には、先ほど倒した親衛隊から奪った、圧縮された影の重い刃があった。躊躇なく、それを投げた。

黒い刃は瞬く間に距離を詰め、高位世界喰らいの頭蓋を真芯で貫いた。勢い余ってあと二歩だけ前に出た体は、そのまま重く地面に崩れ落ち、瞳の光はすでに消えていた。

アテナは鼻から一度だけ息を吐いた。

「入れ」彼女は静かに言った。

三人は、それ以上何も言わず、白い光の中へ踏み入った。

向こう側では、同じ灰の外套を纏った影が、数十、やがて数百と、整然と沈黙の中に立っていた。同じ静かな備え。アーカシャの一族だ。

ゼインは振り返らなかった。指先から、見知らぬ地面へと、まだゆっくりと血が滴り落ちている。

「これが我々の職務だ」

光の扉が閉じた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

これはまだ完成した作品ではなく、現在書き進めている物語のプレビューです。アーカシャの一族がどのような世界を歩き、どのような重みを背負い、その職務にどれほど静かな非情さを必要とするのかを、まず示すための一場面として書きました。

ゼイン、アテナ、ルイは、温かみを感じさせるために描いたのではありません。必要とされる存在として描いています。裏切りの神々や世界喰らい、そして作中で触れられた「真理」については、今後の展開の中で少しずつ明らかにしていく予定です。

この冷たい空気と、職務に対する感覚がいくらかでも残ったのであれば、このプレビューは役割を果たしたことになります。

引き続き、物語を書き進めていきます

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