輝き
輝き
小学生の頃の夏休み、親に連れられて岩場の海岸へ遊びに行った。千葉か神奈川か茨城かどこだか分からない。千畳敷の岩場で斜めに刺さる様な海岸だ。波打ち際まで50mか100mの距離があった。子供の頃と体の大きさが違うから、実際の距離とは体感が違うと思う。何とも怪しい記憶だ。波打ち際近くの小さな生物を監察していた時の話だ。イソギンチャク、貝、エビ等を見ていた。何を注視していたかまでは覚えていない。今でも記憶に残っているのは三葉虫の化石があった事だ。あたり一面、岩の裏側にたくさん張り付いてあった。貝等の生物ではない。剥がして取れるような物じゃない。半分埋まっている。これは化石だ。ノミが欲しいと思った。ノミが欲しいと強く思ったから記憶に残っているのだと思う。家に帰って百科事典であれこれと三葉虫を調べた記憶がある。同じ形だと確認した。だから記憶に残っている。
ネットの時代になり何でも簡単に調べられる時代になった。先日、TVのドキュメント番組を見てこの三葉虫の事を思い出した。ネットでどこの海岸で見たのかAIに聞いてみた。関東には三葉虫の化石は存在しない事が分かった。マジか、何を見たんだ?。記憶を頼りにいろいろAIに聞いてみた。関東の千畳敷海岸の波打ち際当たりで見た。楕円形で大きさは8cm、岩と同じ色でぴったり張り付いて隙間はない。左右対称で埋もれているように見える。岩の裏側で密集している。写真も見た。8cmだと記憶していた大きさは当時の体の大きさから逆算すると6cmかもしれない。8cmでは大型になる。6cmなら普通サイズだ。密集していた大きさの条件と合う。ずっと三葉虫だと思っていたのは、何とヒザラガイかもしれない。
なんとまぁ、ロマンが一つ消えてしまった。海岸巡りをして関東での発見者。なんとなく頭のどこかで夢を見ていたのかもしれない。UFOやオカルトと同じだ。気になって調べるとロマンや恐怖が消える。勘違いの元になった原因などが分かってしまう。残念な様な事実解明できてうれしい様な複雑な気持ちだ。
夢や希望は、実状とのギャップや知識の増加と交換して消えていく。現実との狭間に揺れ動く心。小さな頃の夢、青春時代の根拠のない自信、あれやこれやと少しづつ小さくなって消えていく。だからこそ夢や希望を追いかける姿は輝いている。尊い。
昨日より素敵な明日に出来ますように




