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如月さんは学校一の美少女

「やっほ〜れい〜」

「おはよ、しょう


俺は親友の五十嵐いがらししょうに挨拶をした。


翔は、俺の親友だ。まあ、幼馴染ともいう。


ところで、俺の名前は神宮じんぐうれい


「お、玲、花音ちゃん来たぜ?」

「まじ?」


そう言って俺と翔は教室の出入り口の方を見る。


わお、本当に花音ちゃん登校してきた。


如月きさらぎ花音かのんちゃんは、間違いなく、誰もが認めるこの学校でナンバーワンの美少女。


さらっさらの黒髪ロング、ぱっつんと切ってある前髪、くりくりっとした可愛らしい瞳。スタイルだって抜群だ。


しかも……


「おはよう、如月さん!今日もかわいいね!」

「そ、そんなことないよ!」


と言いつつ嬉しそうにほおが緩んでいる。


女子にも男子にも可愛いと大評判なのだ。


「如月さん。宿題やった?」

「あ、うん。じゃ、ちょっと準備あるから!」


でもなぜか、人を避けがちなのだ。


話しかけたがりのクラスメイトも悪いんだが。


そしてそんな如月さんは。


「おはよう神宮くん!今日の給食なにか知ってる?」

「あ、おはよう如月さん……ええと、何か知らないかな……」


このように俺にだけ話しかけてくるのだ。


今日も朝から如月さんファンの視線がグサリと刺さる。


ううっ、痛い……でも如月さん天使……!


「知らないの?今日はねえ、竜田揚げが出るんだよ!私、竜田揚げ大好きなんだよねえ〜!おかわりしちゃおっかな?あ、神宮くんの竜田揚げちょうだい♪」

「ええ、それは困るかな……?」


グサリ。


如月さんに逆らった俺に、鋭い視線がグサリと刺さる。


俺も俺でめっちゃ苦労してる!


「ははっ、冗談冗談!だよね、神宮くんも竜田揚げ食べたいよね〜!カリッ、じゅわ〜。早く食べたいよ〜!」


わ〜!と一人でテンションが上がっている如月さんに、ファンが「俺の竜田揚げあげるよ!」「私のもいいよ!」って言ってる。


「あ、大丈夫。じゃあ神宮くん、ばいば〜い!」

「うん、またね………」


ニコニコ笑顔で手を振りながら自分の席へと戻っていく如月さんに、俺は一応手を振っておく。


ファン、こえええええ!!

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