雪衝それは殺生
「はあぁ・・・・」
スギさんはマユキを見つめ・・・・・・
俺は誰も気にしない老側近さんを指し・・・・
「こえーよなやっぱ」
「マユキに」
白い風が俺を通り過ぎる・・・・
実体を消して高速移動か・・・
魔術師か・・・・・
マユキは老側近に跨り・・・・
「ああ私が渡せば」
スギさん部下思いだぜ・・・
拳を握りしめ・・・・
大きく振りかぶり・・・
拳の先に白い障壁が・・・・
「いきます」
振り上げたこぶしを・・・・
ゆっくりと腹に当て・・・・
「雪衝」
ドンと音が・・・・
老側近の体が衝撃で少し動く・・・・
「固定ミスけど」
「「「・・・・・・・」」」
「ぐはっ」
「なんという」
「天よ」
「我が生涯」
「おかしい」
「もう一度」
「雪衝」
ドンと・・・・・
「うごはぁ」
「天よぉぉぉ」
「このしふぐぅぅぅ」
「・・・・もう一度」
「もういいマユキ」
「はい?」
可愛らしい所作で俺を見る・・・・
老側近はヘブン・・・・・
生と死が混ざり合った・・・・・
正しく雪か・・・・
内つまり地にて活力を・・・・・
外気には死を・・・・
こえー能力だ・・・・
シュンと移動し俺の脇に立つマユキ・・・・
「良く似合うておると」
「言いたいところだが」
スギさんが喋り歩き・・・・・
立ち止まり・・・・・
「何でも服を持ってこい」
「は?!」
「アレは・」
「黙って従え」
「スギさん・・・・」
「悪いが口出しはさせん」
スギさん・・・・
「私自身がおれそう・・・・」
マユキをジーと見つめつつ・・・・・
「後レイガ誰か運べ」
「大丈夫で御座います」
ふっと飛び上がる様に華麗に立つ・・・・
「お前・・・・」
「まあもう一発と」
スギさんと老側近が話し・・・・・
「我が君お名前を」
「ああヨウエイ・キエン」
「ではヨウ様と」
「ヨウでいいだろ」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
俺とマユキの視線がぶつかる・・・・・
こえー良い目だ・・・・
「持ってまいりました」
ガシャンと全身鎧男の声が部屋に響く・・・・・・
「何故貴様が」
「はっ命令は離れるなと」
「ふむ見事!」
「はっ有難き!」
ビシッと敬礼・・・・・
左手に袋が・・・・
スギさんは俺に向き直り・・・・
俺もマユキから視線を外し・・・・・・
「ヨウエイ」
「袋の中身はお前の物だ」
「「「・・・・・・・・」」」
不満がありありと皆から・・・・
「文句があるヤツは出てこい」
「どうせ調べても造れない」
「着て魔王と戦い奴は!」
「いないだろ!」
「申し訳ありませんが」
全身鎧がスギさんの前に進み出る・・・・・
早い・・・・滑る様に・・・・・
「許されるなら」
「私に」
「手合わせを」
王は考え込み・・・・・
「受けましょう」
「勝って私達の名を国に」
マユキ俺を見つめにぱっと笑う・・・・
「後ヨウ様で」
「おいおいこえーやつだな」
「有難い」
鎧男は意気揚々と・・・・
こりゃ受けるしかねえか・・・・
お読み頂き有難う御座います。




