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玩具の鍵  作者: 甘味処 雨
鈴蘭の一滴
22/24

鴉の戯言

黒く散った墨が

命を芽吹く。


白紙の上で踊る筆

その先に手なんかないのに


それでも余分な言葉を

搾り取り、掠めとる。


ここに誰かの息はいらない。

誰かの生命すら脅かす。


嫌われものの恋の霧


涼しい顔で聞き返す

いつ引き取ってくれるのか。


それすら意に返さない物言いで、


暗く冷たく、ほんのりと赤い

樹木の上の熟れた枝。


もうすぐそこに迫り来る

日々の節目節目に返り咲く

ミレニアムを待ち望んだ

過去の姿が目に浮かぶ。


それでも

私は感情の裏返しを

切望したのち

指を鳴らした。


あぁ、四つ葉だって


音の響かせ方を知り得たのに

今でも動かずにいる所が愛おしい


だから懸命に今日はドミノを積み上げて

子供のように指で押しやった。




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