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玩具の鍵  作者: 甘味処 雨
鈴蘭の一滴
18/24

貶めた裁き

声高らかに

不満を告げた。


暗く陰湿な言葉で

人を囃し立て

赤ん坊は飛行機の滑空に

耳を貸す。


大人は耳を塞ぎ、

厭おしい顔を露にするのに

赤ん坊だけは愛おしそうに

手を伸ばす。


自信を持つには値せず、

自分の価値を過剰に持った。


世界を憎んで、

優しさで溺れることを望んでいたのに


怒りで我を取り戻すまでには

時間がいる。それも無尽蔵に

眠ることですべては消えるのに

泡のように立ち消えるのに、

人魚姫は12時の鐘で我に返る。


汚い言葉で吐き出して

汚い文脈を次々と築いて

永遠に開く口を糸で結んで

チャックの音に傾聴して


城を建てた。

祀られることを密かに期待して、


さらば、城よ。

明日の太陽が見えるとき

彼はその城を崩していく。


現代の呼吸は古代の呼吸を

忘れ去る。


名ばかりの充血は

一生消えることはない。

後悔すらも追いやって

今日すら作物は朽ち果てる。

春には芽が生えることを望んで

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